闇の魔法師は暗躍する

yahimoti

文字の大きさ
上 下
22 / 39

第22話 魔法学校オカルト研究クラブ2

しおりを挟む


「ねえねえ君たちもオカルトに興味があるの?クラブに入ってよ、今なら会誌のバックナンバー3冊付きだよ。」

ヒョロリとした眼鏡のイケメンが話しかけてくる。

両脇に可愛い系美女2人がくっついている。

羨ましい。

僕には3人くっついているって?これはネズミだからノーカウントだ。

もう1人走って来たけどこれもコウモリだし。

でもイケメンには女子に見えるからなのか妙な対抗心を感じる。

誤解だからな。

走って来たアディッサが息を切らしている。

コウモリだからな、走るなんて事ないだろうし。

「ご主人様、これ、この会誌です。ギェダ・グズムンドソン教団が掲載されているんです。」

「えーっ。じゃあクラブに入らないとダメじゃん。」

おーっ。

女の子が4人もクラブに入ったー。

1人暗い感じの男子がくっついているけど。

これでクラブ員が20人になった。

審査期間だけでも乗り切れば今年も廃部にならずに済む。

だって自分の代で廃部にしたら絶対に先輩達に怒られる。

なるべく早くクラブ長を誰かに押し付けないと。

と、ヒョロリとした眼鏡のイケメンは考えている。

クラブハウスは廃屋に近いお化け屋敷の様な外観だ。

だが内装は綺麗だ。

演出なのか?

学校の七不思議

「呻き声が聞こえるトイレの調査」って、普通お腹の調子の悪い子でもいたら呻き声くらいするだろう。

今は使われていない旧校舎を探索中だ。

午後のまだ早い時間だから外は明るいのだけれど校舎内は薄暗くてなんか出そうな雰囲気満点だ。

アディッサはもちろんだけどネズミ達は全然平気だ。

もっと暗い危ない所を走ったり、飛び回っているだろうし。

ガタっと女子トイレの奥から2つ目の個室から音がした。

「きやーっ。」

4人がいきなり人化を解いて僕のローブのポケットに飛び込んでくる。

怖くないんじゃなかったのか?

「きやーって何よ、びっくりするじゃない。」

個室から赤いワンピースを着た女の子が出て来る。

レイスじゃんか。

そりゃ魔物が普通にいる異世界なんだからレイスやゴーストぐらいいるだろうよ。

「ごめんなさい。お騒がせしました。」

ベッドに転がってオカルト研究クラブの会誌を広げる。

連載漫画で「隠者の逆襲」と言うのが掲載されている。

この中にギェダ・グズムンドソン教団がでている。

そして祭壇や魔法陣や護符も。

作者はコルトン・ヌイホってクラブ長だ。

でもこの漫画の中でもほんの2ページほどしか教団は出てこないし、祭壇や魔法陣も1コマづつしか載っていない。

なのにどうしてそれを実際にやってしまう奴らが出てくるんだろう。

アディッサもチェリ、ツッピ、テト達も会誌を覗き込んでいる。

翌日クラブハウスに行く。

「この漫画?僕が描いてるんだよ。面白い?」

漫画について話しを聞くとものすごく嬉しそうだ。

「これって何かモデルがあるの?」

「別にないよ。完全に創作だよ。いかにもオカルトって感じのおどろおどろしたものが描きたかったんだよ。」

「漫画の中に出てくる召喚の儀式は?」

いろいろ質問したけど魔法陣や護符は魔法書から写したものだった。

絵としてカッコ良かったから使ったし儀式も創作でそんな言い伝えなんかないらしい。

まあそれでこそ創作の醍醐味だよね。

なんなら言い伝えをつくってしまうぐらい。

いや、脱線した。

この漫画を見て実践した?

少し調べれば召喚なんか出来ないってわかるのに、たくさんの子供を犠牲にした?

それも貴族が関わって?

何か別の目的があるのかもしれない。

それをこの儀式でカモフラージュしているのかも。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...