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第22話 魔法学校オカルト研究クラブ2
しおりを挟む「ねえねえ君たちもオカルトに興味があるの?クラブに入ってよ、今なら会誌のバックナンバー3冊付きだよ。」
ヒョロリとした眼鏡のイケメンが話しかけてくる。
両脇に可愛い系美女2人がくっついている。
羨ましい。
僕には3人くっついているって?これはネズミだからノーカウントだ。
もう1人走って来たけどこれもコウモリだし。
でもイケメンには女子に見えるからなのか妙な対抗心を感じる。
誤解だからな。
走って来たアディッサが息を切らしている。
コウモリだからな、走るなんて事ないだろうし。
「ご主人様、これ、この会誌です。ギェダ・グズムンドソン教団が掲載されているんです。」
「えーっ。じゃあクラブに入らないとダメじゃん。」
おーっ。
女の子が4人もクラブに入ったー。
1人暗い感じの男子がくっついているけど。
これでクラブ員が20人になった。
審査期間だけでも乗り切れば今年も廃部にならずに済む。
だって自分の代で廃部にしたら絶対に先輩達に怒られる。
なるべく早くクラブ長を誰かに押し付けないと。
と、ヒョロリとした眼鏡のイケメンは考えている。
クラブハウスは廃屋に近いお化け屋敷の様な外観だ。
だが内装は綺麗だ。
演出なのか?
学校の七不思議
「呻き声が聞こえるトイレの調査」って、普通お腹の調子の悪い子でもいたら呻き声くらいするだろう。
今は使われていない旧校舎を探索中だ。
午後のまだ早い時間だから外は明るいのだけれど校舎内は薄暗くてなんか出そうな雰囲気満点だ。
アディッサはもちろんだけどネズミ達は全然平気だ。
もっと暗い危ない所を走ったり、飛び回っているだろうし。
ガタっと女子トイレの奥から2つ目の個室から音がした。
「きやーっ。」
4人がいきなり人化を解いて僕のローブのポケットに飛び込んでくる。
怖くないんじゃなかったのか?
「きやーって何よ、びっくりするじゃない。」
個室から赤いワンピースを着た女の子が出て来る。
レイスじゃんか。
そりゃ魔物が普通にいる異世界なんだからレイスやゴーストぐらいいるだろうよ。
「ごめんなさい。お騒がせしました。」
ベッドに転がってオカルト研究クラブの会誌を広げる。
連載漫画で「隠者の逆襲」と言うのが掲載されている。
この中にギェダ・グズムンドソン教団がでている。
そして祭壇や魔法陣や護符も。
作者はコルトン・ヌイホってクラブ長だ。
でもこの漫画の中でもほんの2ページほどしか教団は出てこないし、祭壇や魔法陣も1コマづつしか載っていない。
なのにどうしてそれを実際にやってしまう奴らが出てくるんだろう。
アディッサもチェリ、ツッピ、テト達も会誌を覗き込んでいる。
翌日クラブハウスに行く。
「この漫画?僕が描いてるんだよ。面白い?」
漫画について話しを聞くとものすごく嬉しそうだ。
「これって何かモデルがあるの?」
「別にないよ。完全に創作だよ。いかにもオカルトって感じのおどろおどろしたものが描きたかったんだよ。」
「漫画の中に出てくる召喚の儀式は?」
いろいろ質問したけど魔法陣や護符は魔法書から写したものだった。
絵としてカッコ良かったから使ったし儀式も創作でそんな言い伝えなんかないらしい。
まあそれでこそ創作の醍醐味だよね。
なんなら言い伝えをつくってしまうぐらい。
いや、脱線した。
この漫画を見て実践した?
少し調べれば召喚なんか出来ないってわかるのに、たくさんの子供を犠牲にした?
それも貴族が関わって?
何か別の目的があるのかもしれない。
それをこの儀式でカモフラージュしているのかも。
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