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第11話 悪夢
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城に着いた僕は謁見の間につながる喫茶室のソファーに座る。
ゴーレムがコーヒーを持ってくる。
ふうっと息をついてポケットから結界を出して解く。
途端にネズミやコウモリ達が部屋中に広がりサーっと散って行く。
目の前のテーブルの上には白いネズミが3匹とコウモリが1匹。
じっとして項垂れている。
こういう時は人化しないんだね。
沈黙に我慢出来なくなったのかチェリがちゅーちゅー文句を言い始める。
「なんですぐに帝国の奴らの結界を解いてくれなかったのよ。あんなこと今までなかったのに。怖かったんだから。凄く怖かったんだから。」
自分達が勝手に僕を置いて行った事は無かった事になってるんだ。
ヘタレとか腑抜けとか言ってたのに。
ぼろぼろ涙を落としながらちゅーちゅー言っているのを見て凄くかわいいと思ってしまうから僕は本当にヘタレだ。
4匹のちっちゃな生き物達を両手ですくいあげて撫でてやる。
チェリはびっくりして顔を上げると撫でている指につかまって鼻先を擦り付けてくる。
ツッピもテトも照れくさそうにしてる。
アディッサが小さな子供みたいに上を向いてちゅーちゅー泣いている。
こいつら小さな生き物のままでずるいよなー。
帝国調査室が出て来るのは予想していたけど、あぶない所だった。
あんなしょぼい魔法でも、この世界の者にとっては強力だ。
チェリ達を失うところだった。
ネズミやコウモリって言えばそうなんだろうけど、僕は多分、きっと頭が変になって帝国を滅ぼすだろう。
なんだ、巨大なスライムか?
たくさんのスライムが倒れた僕の上にのしかかってくる。
早く押し除けないと溶かされて栄養にされてしまう。
今のところ強酸で溶かされる染みる様な痛みはない。
だが普通のスライムの様な冷たさもない。
むしろ、生暖かい。
ま、魔法が効かない。
あり得ない。
僕の魔法が発動しないなんて。
全ての理を超えた僕の魔法が発動しないなんて有り得ないんだ。
重い。
苦しい。
寝苦しい。
はっと目を開く。
何も見えない。
顔に張り付く様にしてアディッサが乗っている。
アディッサを剥ぎ取って見回すとチェリ達が人化して僕の上に乗って寝ている。
15歳の少年の上に推定見た感じ17歳のお姉さん3人が乗っかっているってどうなんだ。
「重いー。」
と言って押し退ける。
4人とも寝起きの不機嫌な顔をしてぶつぶつ言う。
「まだおきるのには早いじゃない。せっかくいい気持ちで寝てたのに。」
「なんで僕のベッドに集合してんの?」
アディッサが「だって昨日あんなに怖い目にあったところだから。」
この子らを見た目から人間と思って見るからおかしな感じなんだ。
ワンコが飼い主のそばで寝ているみたいなもんなんだ。
と、思おうとしたけど、なんでアディッサ以外は人化してくっついているんだ?思春期の少年にそれはまずいだろ。
危なくXXXが○○○するところだった。
「だってちっちゃいままだとペトロニウス様が寝返りうったら潰されてしまうじゃないの。」
「いいからパンツぐらい履け。」
「あはは。ご主人様ネズミ相手に発情してる変態。」
「ちっこいの硬くなってる。」
「でてけーっ。」
ゴーレムがコーヒーを持ってくる。
ふうっと息をついてポケットから結界を出して解く。
途端にネズミやコウモリ達が部屋中に広がりサーっと散って行く。
目の前のテーブルの上には白いネズミが3匹とコウモリが1匹。
じっとして項垂れている。
こういう時は人化しないんだね。
沈黙に我慢出来なくなったのかチェリがちゅーちゅー文句を言い始める。
「なんですぐに帝国の奴らの結界を解いてくれなかったのよ。あんなこと今までなかったのに。怖かったんだから。凄く怖かったんだから。」
自分達が勝手に僕を置いて行った事は無かった事になってるんだ。
ヘタレとか腑抜けとか言ってたのに。
ぼろぼろ涙を落としながらちゅーちゅー言っているのを見て凄くかわいいと思ってしまうから僕は本当にヘタレだ。
4匹のちっちゃな生き物達を両手ですくいあげて撫でてやる。
チェリはびっくりして顔を上げると撫でている指につかまって鼻先を擦り付けてくる。
ツッピもテトも照れくさそうにしてる。
アディッサが小さな子供みたいに上を向いてちゅーちゅー泣いている。
こいつら小さな生き物のままでずるいよなー。
帝国調査室が出て来るのは予想していたけど、あぶない所だった。
あんなしょぼい魔法でも、この世界の者にとっては強力だ。
チェリ達を失うところだった。
ネズミやコウモリって言えばそうなんだろうけど、僕は多分、きっと頭が変になって帝国を滅ぼすだろう。
なんだ、巨大なスライムか?
たくさんのスライムが倒れた僕の上にのしかかってくる。
早く押し除けないと溶かされて栄養にされてしまう。
今のところ強酸で溶かされる染みる様な痛みはない。
だが普通のスライムの様な冷たさもない。
むしろ、生暖かい。
ま、魔法が効かない。
あり得ない。
僕の魔法が発動しないなんて。
全ての理を超えた僕の魔法が発動しないなんて有り得ないんだ。
重い。
苦しい。
寝苦しい。
はっと目を開く。
何も見えない。
顔に張り付く様にしてアディッサが乗っている。
アディッサを剥ぎ取って見回すとチェリ達が人化して僕の上に乗って寝ている。
15歳の少年の上に推定見た感じ17歳のお姉さん3人が乗っかっているってどうなんだ。
「重いー。」
と言って押し退ける。
4人とも寝起きの不機嫌な顔をしてぶつぶつ言う。
「まだおきるのには早いじゃない。せっかくいい気持ちで寝てたのに。」
「なんで僕のベッドに集合してんの?」
アディッサが「だって昨日あんなに怖い目にあったところだから。」
この子らを見た目から人間と思って見るからおかしな感じなんだ。
ワンコが飼い主のそばで寝ているみたいなもんなんだ。
と、思おうとしたけど、なんでアディッサ以外は人化してくっついているんだ?思春期の少年にそれはまずいだろ。
危なくXXXが○○○するところだった。
「だってちっちゃいままだとペトロニウス様が寝返りうったら潰されてしまうじゃないの。」
「いいからパンツぐらい履け。」
「あはは。ご主人様ネズミ相手に発情してる変態。」
「ちっこいの硬くなってる。」
「でてけーっ。」
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