推しがラスボスなので救いたい〜ゲーマーニートは勇者になる

ケイちゃん

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悪魔の絆編

第二十一話 勇者の責任②

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 ギィギャ!ギャギャギャ!
 森の中をさっそうと飛び回り、奇怪な鳴き声を発する小鬼達が現れた。ゴブリンの集団だ。

 ギャァ!?
「ソニッククロー!」

 そんなゴブリン達をハヤブサの如く素早いスピードで切り裂きながら進むコハクの姿があった。彼女は戦いに必要な五感を集中させ、木々の間から飛び出るゴブリンの討伐を一人で対応していた。

「集中してコハク…鳴き声に惑わされず匂いで気配察知するんだ、目で追うのはその後!」

 二匹のゴブリンがコハクの背後から飛びかかるが、彼女の風魔法と素早い腕の動きからなるかまいたちのような斬撃波を攻撃と同時に打ちこむ「ウィンドクロー」が炸裂した。

「次は…あっち…!」

 聴覚を集中させ別の場所から複数のゴブリンの声を感知し、そちらに向かおう足を動かそうとした瞬間、コハクの鼻にゴブリンとは違う匂いを察知した。

「何この匂い…今まで嗅いだ事がない嫌な匂いが…。」

 鼻を効かせ匂いが強くなってくる方向に注意を向けると、木々を薙ぎ倒しながらこちらに向かってくる巨大な存在に気づき戦闘態勢をとった。

 シャァァァァ!
「だっ、大蛇!?」

 自分より何倍も体が大きい大蛇の出現に驚いて腰が抜けそうになったが、その直後馴染み深い声が聞こえ顔を上げた。

「コハク!無事か!?」
「あ、クロムさん!?モルガンさんまで!来てくれたんですね!」

 大蛇の背に乗ったクロムとモルガンの姿を見て、コハクは涙が出そうなくらいに歓喜に溢れた。
 だがそんな感動的な再会に水を指すように、ゴブリン達が音に気づき集まってきた。

「小鬼達が邪魔だな、薙ぎ払えヒュドラ!」

 モルガンの指示によってヒュドラの口が大きく開かられ、口内からレーザー状の毒液を吐き出した。

 ギィギャァァァァ!
 その毒に当たったゴブリンは断末魔の叫びをあげ、ドロドロに腐って消えていった。

「うわぁ…えっぐ…子供には見せられないな。」
「ヒュドラの毒はタンパク質を溶かす強酸性の毒だ、小鬼のような丸裸な体ではイチコロだ。」

 この場にいるゴブリンを一掃したのち、下にいるコハクが二人の名を叫んで向こうに木々に駆け出した。

「クロムさん!モルガンさん!こっちです!」
「ヒュドラ、彼女について行くんだ。」

 疾風のように駆け出すコハクについて行くと少し開けた場所にたどり着いた。そこには木片とガラス片が散乱した馬車だったモノが無惨に転がっていた。

「嘘だろ…。」
「見る限りかなり悲惨な状態だ、中にいた乗客の安否は?」
「重傷者がかなり、それと…。」

 コハクの声が弱々しくなり、口に出したくないような険しい表情をした後ゆっくりと口を開いた。

「レズリィさんとルミールさんが…行方不明で…。」
「えっ…。」

 俺は一瞬思考が停止した、レズリィがいなくなったという知らせにどんどん顔が青ざめていく。
 そんな俺を見かけたモルガンは、俺の背中を強く叩き止まっていた世界から引きづり出した。

「まだ死んだというわけじゃないだろう、獣人君…あの二人に何かあったのか教えてくれないか?」

 コハクの肩にモルガンは手を置き、急かしてくるような話し方をした。それはモルガンもルミールの安否が知りたくて気が気ではない状態だと彼女の顔を見て気がついた。

「分かりました…最初に起こったのは…」

 コハクは静かにこのような惨状が生まれてしまったのか淡々と話し始めた。

 ーー数十分前…
 突如として現れた鳥型の魔物に馬車ごと掴まれ、共に上空へと飛ばされた1号車の乗客。
 上下左右に揺られる馬車の中はいつ魔物に落とされるかわからない恐怖で阿鼻叫喚に包まれた。

「ああくそっ!私達をどこに連れて行く気だこの鳥は!」

 揺られて誰も立つことができない中、コハクは並外れたバランス感覚を活かし目の前の窓ガラスに向かって「ウィンドクロー」で切り裂いた。

「おいコハク!何やってんだ!?」

 窓ガラスを綺麗に四角く切り取ると外から強い風が入り込んできた、そんな風にも臆することなくコハクは身を乗り出して飛んでいる魔物に目を向けた。
 翼を広げると6メートルはあるだろう赤と白の燃えている火のような模様の特徴の大鳥が見えた。

「この魔物…アッシュバードです、北の断崖に生息する大型鳥。この平原には姿を現さないはずなのにどうして…?」
「そんなこと今考えてる場合か!なんとかしないとこの馬車はこいつの巣に直行だ!」

 アルノアは壁や椅子に掴まりながらコハクが切り取った窓に辿り着くと、彼女と同様身を乗り出し魔物に向かって魔法陣を展開した。

「わわっ!待ってくださいアルノアさん!」
「こいつを撃ち落とす、羽が傷つけば飛ぶのをやめて地面に着地するだろ。」
「駄目です!もしその傷つけたショックで掴んでいる足を離したら、馬車は落下してここにいる全員死んでしまいます!」

 グラッ!
 コハクの注意を受けた直後、馬車が大きく揺れだしアルノアは外に投げ出されそうになったが、コハクはすごい力でアルノアを馬車の中に引きずり戻した。

「危ないところでした…。」
「助かったよコハク…でもこれからどうする?どうやってこの窮地を脱するんだ?もうあまり時間はないぞ。」

 どのようにして安全に魔物を降させてもらうか議論が進められる中、一人切り取られた窓に近づくレズリィの姿があった。

「安全に着地するなら…もらった能力でなんとか…」

 レズリィは周りには聞こえないくらいの声量で呟きながら、昨日のセーレとの会話を思い返していた。

「ええっ、セーレさんと同じ能力?」
「そう…勇者にも教えたけど、主従関係を結んだ時に私の力をレズリィ様に譲渡したんです。その能力は相手を一時的に操る事ができる《スレイブボイス》。」
「スレイブ…ボイス。私には使いこなせなさそうですね。」

 レズリィはスレイブという言葉に抵抗感があるのか少しばかり眉をひそめた。

「たしかにレズリィ様のような聖人には奴隷という言葉は似つかわしくないでしょう。でもそれはただの名称、柔らかく言えば自分の言いなりになるって意味です。」

 セーレは両手の人差し指をこめかみに当て、考える仕草を見せた。

「想像してみてください、レズリィ様は敵に捕えられてしまった。そんな時この能力で相手に解放しろって伝えるだけで自由になれる。さらにはその敵から情報を聞き出したり自害させたりと、使い方次第で色んな事ができるんですよ。」
「それって相手に命令するだけで言いなりにできるっていうんですか?」

 ひょんな質問にセーレは「まさか」と笑いながら答え続けた。

「発動条件はちょっとシビアですよ、自分の問いかけに受け答えてくれないとスイッチは入らないし、自分より強い奴ほどかかりにくくなるんです。」
「受け答えですか、少し難しそうですが自然な会話から仕掛ける事ができるのなら出し抜く事ができますね。」
「さすがレズリィ様!わかってきましたねこの能力に!あなたなら絶対使えこなせますよ。」

 セーレは拍手をしてレズリィを褒めていたが、レズリィ自身使い所がわからない能力に苦笑しながら受け答えていた。
 そんなスレイブボイスを今、練習もなしの本番で魔物にかけようとしている自分に重苦しい緊張感が走った。
 使役できれば馬車を安全に下ろす事が出来る、だが失敗すれば中の乗客も仲間も間違いなく死んでしまう。
 だが何もせずに死ぬのを待つなんてそんな諦めた事はしたくない。そう心に決めたレズリィには緊張の震えが止まっていた。

「レズリィ、何する気だ?変な事はやめろ!」
「ごめんなさいアルノアさん、今から本当に変なことします。だから落ちないように支えてくれませんか?」
「レズリィ…お前…。」

 アルノアはレズリィの言葉で彼女が今から何をするのか把握したが、彼女がどうするのかまではわからなかった。だが、穏やかなレズリィがいつにも増して真剣な顔でこちらを見つめているところを見て、何か策があるとわかり体が動いた。

「わかった、何をするかわからないがレズリィが落ちないように押さえればいいんだろ。」

 レズリィの足や腰をアルノアとコハクががっちりと掴み、覚悟を決めた表情をした神官は馬車から身を乗り出した。

「相手は言葉の通じない魔物、それに私よりも多分強い。言っても効き目が薄いかもしれない…それでも!」

 吹き荒れる風に負けず、レズリィはアッシュバードに向けて大声で叫んだ。

「アッシュバード!聞いてください!私達を地上に下ろしてください!」

 だが魔物はレズリィの声に反応せず、なんの変化もなく空を飛び続けていた。

「下ろしてってなんだよレズリィ!魔物が言うことを聞いてくれるなら私達だって苦労しないぞ!」

 アルノアの声は風によって流されレズリィの耳には届いていない、それよりも彼女はこのスキルについてどう使えばいいのか頭で考える事に精一杯だった。

(もっとセーレさんから聞いておけばよかった、能力が備わっているって言うだけでどうやって使ったらいいか検討もつかない…。)

 レズリィはもう一度セーレの会話を思い出していた、すると何気ない言葉に少し引っかかった。

 ーー自分の問いかけに受け答えないとスイッチが入らない。

 もしこの能力が常時発動していたとしたら、レズリィはパーティーの皆にかけていたってことになる。
 でもそうはならなかった、つまりはただの会話ではスレイブボイスは発動しない。

「そうでした!なんでこんな単純な答えに気が付かなかったのでしょうか…!」

 レズリィは頭を抱えたくなるほど自分の浅短な考えに腹が立った。そもそも能力なのだから自分の技を発動するように持っている魔力を込めないと発動しないと考えついた。

「もう一度…ボイスってことは声に力を込めれば…!」

 魔法をかけるイメージと同じく、自分の喉に魔力を込めて魔物にかけるよう大声で叫んだ。

「アッシュバード!聞いてください!っ!?」

 まるでエコーがかかったかのように二重に自分の声が重なり、思わず声を引っ込めた。
 だが効果はあったようだ、ずっと鳴かなかったアッシュバードがギャァギャァと鳴き始め飛行も少しだけ不安定になっている。

「もしかして効いている!?このまま続ければ!」

 原理は掴めた、あとは魔物が素直に受け答えてくれればこちらに主導権に持つことが出来る。レズリィは再び喉に魔力を込めて大きく叫んだ。

「私達を…ゴホッ!ゲホッゲホ!!」

 突然レズリィの喉から何かが込み上がっているのを感じ、口元を手で抑え咳払いするとその何かが口から吐き出てきた。
 血だ…紅く染まった自身の手のひらを見てレズリィは、驚きと同時に能力の代価がどれほどのものなのか理解した。
 本来喉は声出すための器官であり、武器として扱うのは適さないのだ。じわじわと喉元が熱くなり、空咳をするたび激痛が走り始める。

「喉が…セーレさん、こんな能力を持って…でもそれくらい強い力だというのは理解しました…!」

 何故だろうか、これが主従関係で生まれた絆なのだろうか、どうやって能力を応用しようか考える事にワクワクしている自分がいる事に驚いた。
 気の弱い人は自身から流れる血を見て、動転し人格が変わると聞いたことがある。私もそれに当てられたのかもしれない、だっておかしいんだから…乗客を助けるという考えから自分の可能性を見つけ出すことに興奮しているなんて。

「私の力があれば…出力を間違えてもリカバリーは出来る!治癒《ヒール》!」

 自身の首に手を当て回復魔法を唱える、緑色の光が首元を包み込み痛みが走る感覚を解消させた。
 そしてレズリィは再び喉に魔力を込めて、目の前の魔物に呼びかけるよう名前を口に出した。

「アッシュバード…アッシュバード…聞こえているならこっちを向いてください…。」

 ギィ?ギャァ!ギャギャギィィ?
 空を優雅飛んでいた鳥型の魔物は混乱した鳴き声をあげ続けた、頭の中で何度もその言葉がこだまするような不快感を、その魔物は払拭しようと頭を揺さぶり続ける。
 その不快感はレズリィを抑えている二人にも感じとれた。

「なんだこの声…!?レズリィが発しているのか?」
「私達のことじゃないのに…体がそうさせようと強く求めてくる!」

 体に伝わる異様な感覚を抑えながら二人はレズリィの行動が終わるまで耐え忍んだ。

「もう一度言いますアッシュバード、私達を地上に下ろしてください!」

 能力で声変わりしたレズリィの叫びが魔物と馬車を呑み込んだ。
 乗客の皆は頭にモヤがかかったように何も考えられなくなり、一瞬で馬車の中が沈黙した物静かな世界に一変した。
 外にいたアッシュバードもそうだった。苦しさに嘆いていたその声は何も発さなくなり、口を開けたまま動かなくなっていた。
 いや…口だけじゃなく、広げた翼が羽ばたきもしない、完全に気を失ってしまっていた。

 グラッ!
 浮力を失ったアッシュバードは持っている馬車と重力に逆らえず落下し始めた。馬車の中は凄い速さで落下していく反動で体がフワッと浮かび始め、とてつもない恐怖と共に乗客の絶叫が鳴り響く。

「「うわぁぁぁぁ!落ちるーーーーー!」」

 レズリィも落ちる衝撃に耐えられず、言葉を話す余裕もなかった。

(くっ…やっぱり駄目だったの…。)

 歯を食いしばりどんどん近づいてくる森から目を背けるように目を固く閉じた。

 ギュゥゥン!
 突然馬車が横向きに傾き始め、レズリィも支えていた二人も反対側の窓に叩きつけられた。

「きゃぁぁ!」

 次は反対側、その次は前に、大きく揺らされながら馬車はそびえる木々にぶつかり続け、地面に近づいていった。

 ギャァァァァァァァ!
 突如耳をつんざくアッシュバードの鳴き声が響きわたった、気を失っていた体に尖った枝が刺さり我に返ったのだ。
 バサバサと翼を羽ばたきだし、持っていた馬車ごと再び上空へ上げようとした。

 ガチャリ…
 誰も落下の衝撃で気が付いていなかった、馬車の中であってはならない音が響いたことに。

「えっ?」

 最初に気がついたのは後方にいたルミールだった。
 馬車の出入り口である両開きの扉が開き始めていた、アッシュバードに掴まれた事で壁が歪み、木々にぶつけられた事でその歪みがまたひどくなってしまったのだろう、扉の役目であるストッパーがずれて外れてしまっていた。

「まっ、まずい!氷撃《フロズレイ》!」

 扉が半開きになろうとした直後、ルミールの氷結魔法が撃ち込まれ氷の壁が生まれた。
 これで出入り口から外に飛び出される事がなくなったと胸を撫で下ろした直後…
 フワッと体が再び持ち上がる感覚を覚えた、馬車が再び落下し始めたのだ。
 乗客は知るよしもなかった、馬車を掴んでいたアッシュバードはその足を離していたことに。
 仕方のないことだった、上空に飛び上がろうとしたが落下により加速した分の重さに耐えきれなくなり諦めて馬車を離したのだ。

 ドガァァァァン!
 激しい衝撃音と共に地面に着地した馬車は、奇跡的に大破を免れ森の中を突っ切っていく。
 どうやらアッシュバードの飛び上がろうとした浮力が馬車の落下を抑えたことに繋がったようだ。
 これにより落下による衝撃で乗客達が死亡することは無くなったが別の問題が生まれ始めた。

 バリバリッ!パリーン!
「しまっ…!!」

 ルミールの目の前にある凍った扉が落下の衝撃で砕かれ、扉が完全に開いてしまった。

「うわぁぁぁぁぁぁ!」
「ルミールさん!!」

 ルミールが投げ出されそうなところを間一髪の時にレズリィが彼の手を掴んだ。

「ルミールさん!絶対に離さないで…」

 ドガァァ!
 必死に踏ん張っていた二人だが、岩に乗り上げた衝撃で体が浮き上がり、吸い込まれるように外に投げ出されてしまった。

「うわぁぁぁぁぁぁ!」
「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
「レズリィさん!ルミールさん!うわっ!」

 二人が投げ出される姿を見てコハクが追いかけようとしたが、木の根が盛り上がる斜面を走り始めた馬車は激しくバウンドし始め立つことがたままなかった。
 そして…

 ドガガガガァァァァ!
 不安定な姿勢で走っていた馬車は横転し、地面を削りながらその暴走を終えた。

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