42 / 67
ダンス、ダンス、ダンス
しおりを挟む
あれから、やっと体調が戻った僕がベットから離れられるようになって数日、僕の為に開催が延期になっていた舞踏会が開催される事になった。
イライザ「今日は貴女の晴れ舞台、しっかり励むのですよ」
「はい、マダム▪イライザ」
舞踏会を前に、僕のダンスの点検にきたイライザさんからようやく及第点をもらえた。
まもなく、舞踏会が始まる。
やっぱり、ちょっと緊張するよね。
「オリビア、大丈夫か?」
「ん、ちょっと緊張してるけど平気」
ルケルのエスコートで会場に入ると、回りからなにやら、ため息が聞こえる?僕、ちゃんとしてるよね?
二人で正面、ベルタ公爵に挨拶する。
「オリビア▪フォン▪グーデンベルクです。本日はお招き頂き、恐悦至極でございます」
公爵「おお、これは、これは、やっと逢う事がかなったな。まさに噂に違わぬ美しさだ、ルケルは果報者よ」
公爵が前にでて僕に触れようとした時、間にルケルが割り込んだ。
「伯父上、そこまでで」
「お兄ちゃん?」
「ほう、あの冷血漢のお前がそこまでか、まあ、これはこれで良い事だが」
公爵はルケルに耳打ちする。
「情に流されては困るぞ」
「わかっております」
「?」
音楽が流れ始める、ダンスタイムだ。
ルケルが僕の手を取る。
「オリビア、私と踊ってくれるか」
じっと僕の顔を見るお兄ちゃん、青い目で銀髪でイケメンでカッコいい。
こんな人が僕のお兄ちゃんルケルだなんて誇らしい、顔が熱くなる。
「はい」
今夜は二人で最高のダンスを、披露しよう。
ね、お兄ちゃん。
位置につく、曲がはじまる。
最初のステップから2ステップ、3ステップ、よし、完ぺき!続けて、次のステップ、お兄ちゃんがピッタリ合わせてくる。
まだまだいくよ、はい!、からの、はい!、そして回転して、はい!
曲が終わった?!はあっ、はあっ、はあっ、息が限界、でも、気持ちいい、お兄ちゃんも息を切らして、汗がキラキラしてる。
気がついたら、ダンスをしているのは僕達二人だけだった。
「凄い」、「素晴らしいダンスだ」、「最高の二人だ」
次の瞬間、会場は拍手と人々の称賛の言葉で埋め尽くされた。
イライザさんが、涙目になってる。
二人で顔を見合せて、くすっと笑う。
ああ、楽しい。
お兄ちゃんとこんな楽しいの、何時以来かな。
僕はお兄ちゃんに抱きついた。
「やった、やったよ、お兄ちゃん!最高だよ」
「ああ、最高だな、楽しいな」
「お兄ちゃん、だいすき」
「?!!ああ!私もだいすきだ、オリビア!」
それから、いろんな人に挨拶してたら、お腹がすいてきた。
「お兄ちゃん、ちょっとお腹がすいてきちゃった。食べてきていい?」
「はは、食べるのはいいが、食べ過ぎるなよ」
「そんなこと、なりませんよーっ」
僕が料理のあるブースに向かおうとしたら、お兄ちゃんに呼び止められた。
「オリビア」
「ん?なに」
「私はこれから公爵と話がある、食べたら侍女と部屋に戻ってなさい」
「はぁい」
そこで別れて料理のテーブルでいくつか摘まんでると、一人の茶髪の男性に声をかけられた。
「オリビア様とお見受け致します」
「?はい」
「少しお話しを宜しいでしょうか?」
あれ?この人、僕は知ってる?!
「グリン?」
グリン「はは、さすがリン、分かっちゃった?」
「ああ、久しぶり!元気そうだね」
「リン!」
後ろから声?振り返ると、また、茶髪の男性、よく見るとイエルだ。
「イエル!も、逢えて嬉しいよ」
グリンが前に出て僕を隠すように言う。
グリン「いろいろ言いたい事があるけど、今はいい、それより早く逃げよう」
「逃げる?」
イエル「リンは捕まってるんじゃないの?」
「そうだった?!ああ、楽しかったから忘れてた」
「「楽しかった!?」」
その時、グリンはリンのチョーカーを凝視して目を見開いた。
ギリッ
グリンは口の端を噛んでいた。
「グリン?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
グリン視点
とある子爵家の次男と三男として髪を茶に染め、ベルタ公爵家主催舞踏会になんとかイエルと共に入り込めた。
末席で待っていると、最後に主賓の二人が入場してきた。
ああ、やっと見つけた。
ぼくのもっとも大切でかけがえのない人、マリンから魔道レターで元気なのは聞いていたけど、ぼくもイエルも自分の目で見るのは王都以来だ。
すこしは成長したかと思ったけど、幼い感じが変わらない。
だけど、流行りのドレスにきらびやかなネックレス、イヤリングがシックな感じで全体的にまとまりがあり、黒髪と合わさって少し大人びて見えて、絶妙な取り合わせだ。
しかも、本人の美しさはまったく変わらない。
ああ、早く、早く君を抱き締めたい。
だけど、なぜルケル兄上をそんな愛しい者を見る様な目で見ている?
それから始まったダンスタイム、二人の息の合ったダンスと二人の自然な微笑み、ぼくはルケル兄上に強い嫉妬を感じていた。
だが、今、分かった。
ルケル兄上、ぼくは貴方を一生許さない。
リンが一人になったのを見て、ぼくとイエルはリンに話しかけた。
そして、リンと逃げようと話していた時、違和感に気づいた。
リンがしているチョーカーからつい最近、見た事のある魔力が漏れていたからだ。
それはあの奴隷商人が使用していた魔道具だ。
❪奴隷の首輪❫
指定された主人に逆らえない。
逆らえば激しい痛みが続く。
主人から一定の距離、離れると同じく痛みが続く。
主人は任意に痛みを与える事もできる。
解放は主人が解放を宣言するか、主人が死んだ時のみ。
ギリッ
ぼくは無意識に、奥歯で口の端を噛んでいた。
リン「グリン?」
もし、いままでのルケル兄上に対するリンの眼差しも首輪のせいだとしたら?
たしか、奴隷の首輪の上位に❪隷属の首輪❫というものがあると、どこかで聞いた事がある。
ある程度、装着者の意識を操れるとか、まさか?!
イエル「兄上、どうしました?」
「リン、その話しはまた今度にしよう、今日はこれでぼくらは帰るよ」
リン「え?、ん、分かった」
イエル「あ、兄上?!なにを??」
「後で話す」
イエル「…………?!分かりました」
ぼくらはリンに別れをつげて公爵邸を後にした。
◆◆◆
「兄上!何故、何故です?何故リンを連れて行かなかったのです?!」
「リンに付けられていたチョーカーはただのチョーカーじゃない」
「?!!まさか」
ぼくは遠ざかる公爵邸を見ながら言った。
「奴隷の首輪、それも特別製だ」
ダンッ
イエルが馬車の扉を叩いた。
「許さない、許さない、許さない、ルケル!!!」
ルケル、ぼくらはもう貴方を兄とは思わない。
リン、すまない。
必ず、必ず救いだす。
それまで待っていてくれ。
イライザ「今日は貴女の晴れ舞台、しっかり励むのですよ」
「はい、マダム▪イライザ」
舞踏会を前に、僕のダンスの点検にきたイライザさんからようやく及第点をもらえた。
まもなく、舞踏会が始まる。
やっぱり、ちょっと緊張するよね。
「オリビア、大丈夫か?」
「ん、ちょっと緊張してるけど平気」
ルケルのエスコートで会場に入ると、回りからなにやら、ため息が聞こえる?僕、ちゃんとしてるよね?
二人で正面、ベルタ公爵に挨拶する。
「オリビア▪フォン▪グーデンベルクです。本日はお招き頂き、恐悦至極でございます」
公爵「おお、これは、これは、やっと逢う事がかなったな。まさに噂に違わぬ美しさだ、ルケルは果報者よ」
公爵が前にでて僕に触れようとした時、間にルケルが割り込んだ。
「伯父上、そこまでで」
「お兄ちゃん?」
「ほう、あの冷血漢のお前がそこまでか、まあ、これはこれで良い事だが」
公爵はルケルに耳打ちする。
「情に流されては困るぞ」
「わかっております」
「?」
音楽が流れ始める、ダンスタイムだ。
ルケルが僕の手を取る。
「オリビア、私と踊ってくれるか」
じっと僕の顔を見るお兄ちゃん、青い目で銀髪でイケメンでカッコいい。
こんな人が僕のお兄ちゃんルケルだなんて誇らしい、顔が熱くなる。
「はい」
今夜は二人で最高のダンスを、披露しよう。
ね、お兄ちゃん。
位置につく、曲がはじまる。
最初のステップから2ステップ、3ステップ、よし、完ぺき!続けて、次のステップ、お兄ちゃんがピッタリ合わせてくる。
まだまだいくよ、はい!、からの、はい!、そして回転して、はい!
曲が終わった?!はあっ、はあっ、はあっ、息が限界、でも、気持ちいい、お兄ちゃんも息を切らして、汗がキラキラしてる。
気がついたら、ダンスをしているのは僕達二人だけだった。
「凄い」、「素晴らしいダンスだ」、「最高の二人だ」
次の瞬間、会場は拍手と人々の称賛の言葉で埋め尽くされた。
イライザさんが、涙目になってる。
二人で顔を見合せて、くすっと笑う。
ああ、楽しい。
お兄ちゃんとこんな楽しいの、何時以来かな。
僕はお兄ちゃんに抱きついた。
「やった、やったよ、お兄ちゃん!最高だよ」
「ああ、最高だな、楽しいな」
「お兄ちゃん、だいすき」
「?!!ああ!私もだいすきだ、オリビア!」
それから、いろんな人に挨拶してたら、お腹がすいてきた。
「お兄ちゃん、ちょっとお腹がすいてきちゃった。食べてきていい?」
「はは、食べるのはいいが、食べ過ぎるなよ」
「そんなこと、なりませんよーっ」
僕が料理のあるブースに向かおうとしたら、お兄ちゃんに呼び止められた。
「オリビア」
「ん?なに」
「私はこれから公爵と話がある、食べたら侍女と部屋に戻ってなさい」
「はぁい」
そこで別れて料理のテーブルでいくつか摘まんでると、一人の茶髪の男性に声をかけられた。
「オリビア様とお見受け致します」
「?はい」
「少しお話しを宜しいでしょうか?」
あれ?この人、僕は知ってる?!
「グリン?」
グリン「はは、さすがリン、分かっちゃった?」
「ああ、久しぶり!元気そうだね」
「リン!」
後ろから声?振り返ると、また、茶髪の男性、よく見るとイエルだ。
「イエル!も、逢えて嬉しいよ」
グリンが前に出て僕を隠すように言う。
グリン「いろいろ言いたい事があるけど、今はいい、それより早く逃げよう」
「逃げる?」
イエル「リンは捕まってるんじゃないの?」
「そうだった?!ああ、楽しかったから忘れてた」
「「楽しかった!?」」
その時、グリンはリンのチョーカーを凝視して目を見開いた。
ギリッ
グリンは口の端を噛んでいた。
「グリン?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
グリン視点
とある子爵家の次男と三男として髪を茶に染め、ベルタ公爵家主催舞踏会になんとかイエルと共に入り込めた。
末席で待っていると、最後に主賓の二人が入場してきた。
ああ、やっと見つけた。
ぼくのもっとも大切でかけがえのない人、マリンから魔道レターで元気なのは聞いていたけど、ぼくもイエルも自分の目で見るのは王都以来だ。
すこしは成長したかと思ったけど、幼い感じが変わらない。
だけど、流行りのドレスにきらびやかなネックレス、イヤリングがシックな感じで全体的にまとまりがあり、黒髪と合わさって少し大人びて見えて、絶妙な取り合わせだ。
しかも、本人の美しさはまったく変わらない。
ああ、早く、早く君を抱き締めたい。
だけど、なぜルケル兄上をそんな愛しい者を見る様な目で見ている?
それから始まったダンスタイム、二人の息の合ったダンスと二人の自然な微笑み、ぼくはルケル兄上に強い嫉妬を感じていた。
だが、今、分かった。
ルケル兄上、ぼくは貴方を一生許さない。
リンが一人になったのを見て、ぼくとイエルはリンに話しかけた。
そして、リンと逃げようと話していた時、違和感に気づいた。
リンがしているチョーカーからつい最近、見た事のある魔力が漏れていたからだ。
それはあの奴隷商人が使用していた魔道具だ。
❪奴隷の首輪❫
指定された主人に逆らえない。
逆らえば激しい痛みが続く。
主人から一定の距離、離れると同じく痛みが続く。
主人は任意に痛みを与える事もできる。
解放は主人が解放を宣言するか、主人が死んだ時のみ。
ギリッ
ぼくは無意識に、奥歯で口の端を噛んでいた。
リン「グリン?」
もし、いままでのルケル兄上に対するリンの眼差しも首輪のせいだとしたら?
たしか、奴隷の首輪の上位に❪隷属の首輪❫というものがあると、どこかで聞いた事がある。
ある程度、装着者の意識を操れるとか、まさか?!
イエル「兄上、どうしました?」
「リン、その話しはまた今度にしよう、今日はこれでぼくらは帰るよ」
リン「え?、ん、分かった」
イエル「あ、兄上?!なにを??」
「後で話す」
イエル「…………?!分かりました」
ぼくらはリンに別れをつげて公爵邸を後にした。
◆◆◆
「兄上!何故、何故です?何故リンを連れて行かなかったのです?!」
「リンに付けられていたチョーカーはただのチョーカーじゃない」
「?!!まさか」
ぼくは遠ざかる公爵邸を見ながら言った。
「奴隷の首輪、それも特別製だ」
ダンッ
イエルが馬車の扉を叩いた。
「許さない、許さない、許さない、ルケル!!!」
ルケル、ぼくらはもう貴方を兄とは思わない。
リン、すまない。
必ず、必ず救いだす。
それまで待っていてくれ。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
呪われた子と、家族に捨てられたけど、実は神様に祝福されてます。
光子
ファンタジー
前世、神様の手違いにより、事故で間違って死んでしまった私は、転生した次の世界で、イージーモードで過ごせるように、特別な力を神様に授けられ、生まれ変わった。
ーーー筈が、この世界で、呪われていると差別されている紅い瞳を宿して産まれてきてしまい、まさかの、呪われた子と、家族に虐められるまさかのハードモード人生に…!
8歳で遂に森に捨てられた私ーーキリアは、そこで、同じく、呪われた紅い瞳の魔法使いと出会う。
同じ境遇の紅い瞳の魔法使い達に出会い、優しく暖かな生活を送れるようになったキリアは、紅い瞳の偏見を少しでも良くしたいと思うようになる。
実は神様の祝福である紅の瞳を持って産まれ、更には、神様から特別な力をさずけられたキリアの物語。
恋愛カテゴリーからファンタジーに変更しました。混乱させてしまい、すみません。
自由にゆるーく書いていますので、暖かい目で読んで下さると嬉しいです。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる