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神様再び

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夜寝てるとまた神様のところに呼び出された。

「ミヤ、いや、昭儀と呼ぶべきか?」
「神様、どうかミヤと」

最近、ミヤと呼ばれてないから自分の名前を忘れそうになってる。

「今日ここにミヤを呼んだのは重要なことを伝えるためだ」
「重要なことですか?」

神様はにっこりと微笑んだ。

「そなたは……、いや魔王討伐に参加したものたちは欲心から嘘をついても魔力も能力も減らない」 
「え?」
「だから、自由に嘘をつくと良い。悩んでいただろう?」

確かに使節団に嘘をつくことを決心したとはいえ、それでいいのか悩んでる。元々、嘘をつくのは苦手なのだ。

「しかし、何故?」
「魔王というより、魔王が生み出そうとしていた邪神が脅威であったのだ。邪神は世界を滅ぼすまで暴れる。そして邪神と神がつくぐらいであって倒せるのは同じ神のみ。それもその存在を犠牲にする可能性がある。そうなればその神が担当してる世界全てがなくなるのだ。ミヤはあの世界を救っただけではない。いくつもの世界を救ったことになる。だから、功績を残したものには配慮するのだ。それは今世だけではない。来世、その次と成功が約束されてる」

邪神か……。そんな恐ろしいものまでいるのね。

「それと、調べてみたところ、ミヤと王は相性がこの上なく良い。そのため清国ではなく朝鮮になったのだろう。そのことでも重要なことがある」
「何でしょうか?」
「王もいずれ力を持つだろう」
「力というのは……」
「魔力だ。その他の力もつくかもしれぬ。ここまで相性が良いのは見たことはないので、私にも想像はつかない」

王様も魔法が使えるようになる?

「いつ魔法が使えるようになるのでしょうか?」
「1年も一緒にいれば使えるようになる」

あと半年ちょっとか。

「伝えることは伝えた。戻るが良い」

部屋の布団の上に戻された。

「昭儀?どうした?」 
「王様、実は……」

神様とのことを王様に伝える。

「そうか、余も魔法が使えるのか?」
「嬉しいですか?」
「ああ。嬉しい!良い気分だ」

そう思ってくれて良かった。嫌悪されたらどうしようかと思った。私のところに来なくなるのではと心配もした。

「どんな魔法が使える?どんな力を得られるのだ?」
「それは、まだ……。でも確認してみますか?もしかしたら少しは反応でるかもしれません」
「そうしてみてくれ」

魔道具を取り出して王様の前に置く。

「これに触れてみてください」
「触れるだけでよいのか?」
「はい。魔道具が魔力を感知してその能力を示します」  

王様は恐る恐る魔道具に触れた。すると緑、水色、黄色、透明に水晶の中の色が変わる。

「これは?」
「王様は風魔法、氷魔法、光魔法、無属性魔法が才能があります」
「それはどんなことが出来る?」
「風魔法はそよ風から竜巻までおこすことができ、氷魔法は氷を作り出したり周りを凍らせたりできます。光魔法は辺りを照らしたり怪我を治したりできます。無属性魔法はどの属性にも属さない魔法で私が使う自白魔法とかも無属性魔法に含まれます」

王様は子供のように目を輝かせた。

「それは本当か?」
「はい、王様」
「自白魔法か、余に嘘をつく者がいなくなるのだな」

相手を追い落とすため、自分の利益のため、虚偽の申告をする人は多いのだろう。

「でも、王様。自由自在に扱うには訓練が必要ですよ」
「訓練?」
「はい。まずは魔力操作から始めていきます。それが出来なければ暴走してしまいますから」
「では、そなたが師匠か?」
「師匠だなんて……」
「昭儀が余の師匠だ」

王様は楽しげに笑った。だけど、私は王様の師匠ということに恐縮する。
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