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エピソード9. 日常
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家へ戻った僕たちは、なるべく音を立てないように床へ戻った。夜が来る前に眠ったとは言え、夜中まで起きていたのは初めてだ。海に入ったこともあってか体が重く、すぐに眠気がやってくる。
薄暗い家の中を見渡す。大きな鯨の骨。貼り付けられた皮。まるで鯨のお腹の中にいるような家。明日、長老に決意を話したら、この家には戻ってこないかもしれない。そう思うと、骨の隙間に集まった埃でさえ愛おしく思えた。襲い来る眠気に、瞼を開けていられなくなる。閉じられたその隙間から、涙が一筋溢れていった。
「あー! サラがヨナに抱きついて寝てる!」
「ヨナ瞼が腫れてる! 泣き虫ヨナと甘えん坊サラだ!」
「甘えん坊じゃないから! 寒かっただけだから! ヨナは知らないけど!」
朝起きると、周囲はいつもより騒がしくて。子供たちの騒ぎ立てる声が聞こえた。普段は僕とサラの方が早起きだけれど、夜中に起きていたから、いつもより遅くなってしまったみたいだ。瞼を擦って起き上がる。欠伸が漏れ出した。まだ体が重たい気がする。
「おはよう」
「おはようヨナ!」
子供たちの元気な声が重なって、たちまちに眠気を吹き飛ばしていく。
「おはよう、みんな」
今日が最後になるかもしれないと考えているなんて、みんな思ってもみないだろう。僕は、うまく笑えているだろうか。
パン、と手を叩く音がして、子供たちが振り返る。
「そんなことより、朝ごはんにするよ! みんな手伝って! ヨナは早く顔を洗ってきて!」
サラが注意を引きつけてくれたおかげで、目尻に浮かんだ涙は誰にも見られなくて済んだ。
外に出ると、日はいつもより昇っていて、すでに明るかった。池には先客がいた。昨日怒られた、"近所のおばさん"だ。まだ残っているのは彼女だけで、他の人たちはもう洗濯物を干し終わって戻ってしまったようだ。"近所のおばさん"は人目を避けるように、いつも他の人たちの洗濯が済んだ頃を見計らって池にやってくる。彼女は服を洗い終わって、これから干すところのようだった。
「あら、おはようヨナ。今起きたの?」
「はい、昨日はすみませんでした。はしゃいじゃって……」
「もうしなければいいわよ。昨日のことは昨日でおしまい。ほら、顔を洗ってシャキッとしなさい」
はい、と返事をしながら彼女の背中を見つめる。僕は生まれてからずっと同じ島に住んでいるのに、彼女の名前を知らない。多分、僕より下の子供たちは誰も知らない。長老曰く、彼女がうら若き乙女だった頃、彼女には夫がいた。夫はいたが、子供はいなかった。彼女の夫は海に出て、何年も戻らない。彼女は夫のことをずっと待っている。夫のことを忘れたくなくて、僕たちとは一緒に暮らさない。彼女の名前を最後に呼んだのはその夫で、人に呼ばれることで夫の声が消えてしまわないように、本当の名前を隠したのだと。だから僕たちは彼女のことを、"近所のおばさん"と呼んでいる。
中肉中背と呼ぶに相応しい体型をしたおばさんの、うら若き頃なんて想像もつかない。何故なら僕たちが知っている女性はサラと母親より上の世代だけで、その間にどんな変化が起こるかを知らないからだ。男にしてもそうだ。僕には小さい頃の、働き盛りの男の姿の朧げな記憶があるから何となく想像できるけれど、他の子供たちは僕と長老の間にどんな変化が起こるのか、想像できないと思う。そもそもまだ小さいから、成長とか、老いとか衰えとか、まだ分かっていないかもしれないけれど。
「ヨナ、また〈心が海にある〉わよ。早く行ってサラを手伝ってあげなさい」
はい、と答えて顔を洗う。僕はいつも彼女に委縮してしまって、上手く話すことができない。彼女を見る度に、ある想像がちらついてしまうからだ。僕に、僕たちに母が居たら、彼女のような人だったのだろうか。
神々の中でも、太陽の神は厳しく、月の女神は優しく包み込むという。長老は時に厳しく僕たちに物事を教える。生きるためだ。もしも母が生きていたら、僕たちを優しく包み込んでくれただろうか。——甘えても、許されただろうか。そんな、どうしようもない、感傷のような、想像。そんなものをぶつけられたって、彼女だって困ってしまうに違いない。だから、僕はいつも黙っている。込み上げる何かが、彼女を害してしまわないように。
「ヨナ? 顔を拭く布を忘れたの? 貸してあげるから、早く行くといいわ」
差し出されたそれを受け取り、ありがとうございます、と言い顔を拭いた。
誰にも名前を呼ばれないというのは、どんな気分だろう。僕にとっては海にある心を現実に呼び覚ますための誘い水のようなものだ。
基本的に彼女は、いつも一人で過ごしている。魚を差し入れても、彼女と一緒に食事をすることはない。みんなは僕のことを〈心が海にある〉と言うけれど、本当は彼女の方が、ずっと、その時間が長いんじゃないだろうか。いつだって、たった一人で。帰らぬ夫を思い、海を見つめているんじゃないだろうか。
「あの、ありがとうございます。お礼にうちで朝ごはんでも食べませんか?」
「急にどうしたのよ、びっくりするじゃない。熱でもあるんじゃないの?」
彼女は驚いた顔をして、僕の額に手を当てて熱を測ろうとした。彼女の手は先程まで洗濯をしていたからか、ひんやりと心地よかった。結局熱があるのかないのか分からないまま、彼女は手を引っ込める。
「いいわよそんな。それに朝ごはんはもう食べたわ。まだ食べてないなら尚のこと、早く戻りなさい。みんなお腹を空かせて待っているわ」
子供たちの騒ぐ声が聞こえた。家は鯨や海獣の皮でできているから、子供たちの声は丸聞こえだった。ほら、行った行った、と僕の背中を押す。追い立てられるように歩を進めながら、僕は振り返る。
「あの、名前を聞いてもいいですか?」
「やだ、何を突然。言わないわよ。女は秘密があるからこそ美しくなるのよ」
彼女が美しいかどうかは分からないけれど、そう言った彼女の笑顔は今までに見た表情の中で一番いい笑顔に見えた。少なくとも、彼女の秘密がどこか魅力的に思えたのは、確かだった。
「ヨナおそーい! もう食べちゃうところだった!」
「ヨナ焼いたお魚食べなかったの? 食べていい?」
「ダメだよ! それはヨナのなんだから!」
家に入った瞬間に、子供たちの声が矢継ぎ早に飛んでくる。僕はそれを受け流しながら、席に着く。長老は早朝から釣りに行っているようだ。朝釣りに行く時は、魚の干物を持って行って、釣竿を垂らしながら食べている。こうして家で朝食を取るのは久しぶりのことだった。
昨日の残りの焼き魚を食べる。冷めて脂が抜けてしまって固くなってしまっているが、それでも干物よりは柔らかい。程よい塩味が舌をくすぐる。傷みにくくするために大量に塩を掛けた干物と違い、味覚が求めているだけの分量が掛けられている。僕たちにとって焼き魚はご馳走だった。ああ、冷めていなければもっと美味しかっただろうに!
焼き魚を食べ切ってしまうと、途端に空腹が顔を出した。そう言えば昨日の朝から何も食べていない。食べていい干物の数は決められていたけれど、昨日食べていない分を食べるだけ。そう言い訳をして、子供たちと一緒に干物を齧った。
今日だけだからね! とサラは言う。子供たちは笑う。今日を限りになるとは知らずに。
朝食を取り終わって、僕は静かに家を出る。その後ろをモアブが付いてきて、問いかける。
「ヨナ、釣竿持たずにどこ行くの?」
「ちょっと長老のところ。話があるんだ」
「話してそのまま釣りに行けばいいのに」
変なの、と呟くモアブの頭を撫でる。短い髪が手のひらをくすぐる。モアブはこの数年で大きくなった。このまま成長したなら、僕なんかとは比べ物にならないくらい大きく、強い男になるだろう。そうなれば島は安泰だ。僕がいなくなっても。
「ヨナ!」
僕を呼ぶ声がして、振り返る。サラが他の子供たちの手を引いて、出てきた。
「なんで外に出るのー? 僕まだ食べてるのに」
一番年下のセムが干物を手に持ったまま言った。
「ヨナにいってらっしゃいって言おう、せっかく起きてるんだから」
ほら、とサラが急かして、子供たちは口々に言う。
「ヨナいってらっしゃい!」
「いってらっしゃい!」
そして最後にサラがそれに続く。
「……いってらっしゃい」
「うん、いってきます」
僕はそれだけ言って踵を返した。別れはもう、済ませてあるから。
薄暗い家の中を見渡す。大きな鯨の骨。貼り付けられた皮。まるで鯨のお腹の中にいるような家。明日、長老に決意を話したら、この家には戻ってこないかもしれない。そう思うと、骨の隙間に集まった埃でさえ愛おしく思えた。襲い来る眠気に、瞼を開けていられなくなる。閉じられたその隙間から、涙が一筋溢れていった。
「あー! サラがヨナに抱きついて寝てる!」
「ヨナ瞼が腫れてる! 泣き虫ヨナと甘えん坊サラだ!」
「甘えん坊じゃないから! 寒かっただけだから! ヨナは知らないけど!」
朝起きると、周囲はいつもより騒がしくて。子供たちの騒ぎ立てる声が聞こえた。普段は僕とサラの方が早起きだけれど、夜中に起きていたから、いつもより遅くなってしまったみたいだ。瞼を擦って起き上がる。欠伸が漏れ出した。まだ体が重たい気がする。
「おはよう」
「おはようヨナ!」
子供たちの元気な声が重なって、たちまちに眠気を吹き飛ばしていく。
「おはよう、みんな」
今日が最後になるかもしれないと考えているなんて、みんな思ってもみないだろう。僕は、うまく笑えているだろうか。
パン、と手を叩く音がして、子供たちが振り返る。
「そんなことより、朝ごはんにするよ! みんな手伝って! ヨナは早く顔を洗ってきて!」
サラが注意を引きつけてくれたおかげで、目尻に浮かんだ涙は誰にも見られなくて済んだ。
外に出ると、日はいつもより昇っていて、すでに明るかった。池には先客がいた。昨日怒られた、"近所のおばさん"だ。まだ残っているのは彼女だけで、他の人たちはもう洗濯物を干し終わって戻ってしまったようだ。"近所のおばさん"は人目を避けるように、いつも他の人たちの洗濯が済んだ頃を見計らって池にやってくる。彼女は服を洗い終わって、これから干すところのようだった。
「あら、おはようヨナ。今起きたの?」
「はい、昨日はすみませんでした。はしゃいじゃって……」
「もうしなければいいわよ。昨日のことは昨日でおしまい。ほら、顔を洗ってシャキッとしなさい」
はい、と返事をしながら彼女の背中を見つめる。僕は生まれてからずっと同じ島に住んでいるのに、彼女の名前を知らない。多分、僕より下の子供たちは誰も知らない。長老曰く、彼女がうら若き乙女だった頃、彼女には夫がいた。夫はいたが、子供はいなかった。彼女の夫は海に出て、何年も戻らない。彼女は夫のことをずっと待っている。夫のことを忘れたくなくて、僕たちとは一緒に暮らさない。彼女の名前を最後に呼んだのはその夫で、人に呼ばれることで夫の声が消えてしまわないように、本当の名前を隠したのだと。だから僕たちは彼女のことを、"近所のおばさん"と呼んでいる。
中肉中背と呼ぶに相応しい体型をしたおばさんの、うら若き頃なんて想像もつかない。何故なら僕たちが知っている女性はサラと母親より上の世代だけで、その間にどんな変化が起こるかを知らないからだ。男にしてもそうだ。僕には小さい頃の、働き盛りの男の姿の朧げな記憶があるから何となく想像できるけれど、他の子供たちは僕と長老の間にどんな変化が起こるのか、想像できないと思う。そもそもまだ小さいから、成長とか、老いとか衰えとか、まだ分かっていないかもしれないけれど。
「ヨナ、また〈心が海にある〉わよ。早く行ってサラを手伝ってあげなさい」
はい、と答えて顔を洗う。僕はいつも彼女に委縮してしまって、上手く話すことができない。彼女を見る度に、ある想像がちらついてしまうからだ。僕に、僕たちに母が居たら、彼女のような人だったのだろうか。
神々の中でも、太陽の神は厳しく、月の女神は優しく包み込むという。長老は時に厳しく僕たちに物事を教える。生きるためだ。もしも母が生きていたら、僕たちを優しく包み込んでくれただろうか。——甘えても、許されただろうか。そんな、どうしようもない、感傷のような、想像。そんなものをぶつけられたって、彼女だって困ってしまうに違いない。だから、僕はいつも黙っている。込み上げる何かが、彼女を害してしまわないように。
「ヨナ? 顔を拭く布を忘れたの? 貸してあげるから、早く行くといいわ」
差し出されたそれを受け取り、ありがとうございます、と言い顔を拭いた。
誰にも名前を呼ばれないというのは、どんな気分だろう。僕にとっては海にある心を現実に呼び覚ますための誘い水のようなものだ。
基本的に彼女は、いつも一人で過ごしている。魚を差し入れても、彼女と一緒に食事をすることはない。みんなは僕のことを〈心が海にある〉と言うけれど、本当は彼女の方が、ずっと、その時間が長いんじゃないだろうか。いつだって、たった一人で。帰らぬ夫を思い、海を見つめているんじゃないだろうか。
「あの、ありがとうございます。お礼にうちで朝ごはんでも食べませんか?」
「急にどうしたのよ、びっくりするじゃない。熱でもあるんじゃないの?」
彼女は驚いた顔をして、僕の額に手を当てて熱を測ろうとした。彼女の手は先程まで洗濯をしていたからか、ひんやりと心地よかった。結局熱があるのかないのか分からないまま、彼女は手を引っ込める。
「いいわよそんな。それに朝ごはんはもう食べたわ。まだ食べてないなら尚のこと、早く戻りなさい。みんなお腹を空かせて待っているわ」
子供たちの騒ぐ声が聞こえた。家は鯨や海獣の皮でできているから、子供たちの声は丸聞こえだった。ほら、行った行った、と僕の背中を押す。追い立てられるように歩を進めながら、僕は振り返る。
「あの、名前を聞いてもいいですか?」
「やだ、何を突然。言わないわよ。女は秘密があるからこそ美しくなるのよ」
彼女が美しいかどうかは分からないけれど、そう言った彼女の笑顔は今までに見た表情の中で一番いい笑顔に見えた。少なくとも、彼女の秘密がどこか魅力的に思えたのは、確かだった。
「ヨナおそーい! もう食べちゃうところだった!」
「ヨナ焼いたお魚食べなかったの? 食べていい?」
「ダメだよ! それはヨナのなんだから!」
家に入った瞬間に、子供たちの声が矢継ぎ早に飛んでくる。僕はそれを受け流しながら、席に着く。長老は早朝から釣りに行っているようだ。朝釣りに行く時は、魚の干物を持って行って、釣竿を垂らしながら食べている。こうして家で朝食を取るのは久しぶりのことだった。
昨日の残りの焼き魚を食べる。冷めて脂が抜けてしまって固くなってしまっているが、それでも干物よりは柔らかい。程よい塩味が舌をくすぐる。傷みにくくするために大量に塩を掛けた干物と違い、味覚が求めているだけの分量が掛けられている。僕たちにとって焼き魚はご馳走だった。ああ、冷めていなければもっと美味しかっただろうに!
焼き魚を食べ切ってしまうと、途端に空腹が顔を出した。そう言えば昨日の朝から何も食べていない。食べていい干物の数は決められていたけれど、昨日食べていない分を食べるだけ。そう言い訳をして、子供たちと一緒に干物を齧った。
今日だけだからね! とサラは言う。子供たちは笑う。今日を限りになるとは知らずに。
朝食を取り終わって、僕は静かに家を出る。その後ろをモアブが付いてきて、問いかける。
「ヨナ、釣竿持たずにどこ行くの?」
「ちょっと長老のところ。話があるんだ」
「話してそのまま釣りに行けばいいのに」
変なの、と呟くモアブの頭を撫でる。短い髪が手のひらをくすぐる。モアブはこの数年で大きくなった。このまま成長したなら、僕なんかとは比べ物にならないくらい大きく、強い男になるだろう。そうなれば島は安泰だ。僕がいなくなっても。
「ヨナ!」
僕を呼ぶ声がして、振り返る。サラが他の子供たちの手を引いて、出てきた。
「なんで外に出るのー? 僕まだ食べてるのに」
一番年下のセムが干物を手に持ったまま言った。
「ヨナにいってらっしゃいって言おう、せっかく起きてるんだから」
ほら、とサラが急かして、子供たちは口々に言う。
「ヨナいってらっしゃい!」
「いってらっしゃい!」
そして最後にサラがそれに続く。
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