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もう八月に入るし、うかうかしたら夏が終わってしまう。僕もなにかしら夏らしいことしといたほうがいいかもしれない。一度だけの二十歳の夏ってことで。
ふっと頭に浮かんだのは、時蔵さんの顔だった。
彼がすすめてくれたエッセイ漫画の賞。
あれ、応募してみようか。
エッセイ漫画を一つ、完成させられれば、僕の二十歳の夏もそれなりに形になるんじゃないか?
テーマは、そう……ファミレスの閉店。
十月の閉店までの出来事を描いていく。
新しいモーニングや常連さんたちとのやりとり、同僚たちとの仕事、おしゃべり。どれも、秋が来ればなくなってしまうものたちだ。
それを漫画にして残す。
夏休みに入ると、僕は毎日漫画日記を描くようになった。
電気代を少しでも節約するために、『旋律』にいりびたって描いている。
スイーツモーニングの方も相変わらず好調だ。店長も上機嫌で、八月以降もスイーツモーニングを残してくれるらしい。
八月からは肉モーニングがはじまる。ローストビーフ丼、からあげ丼、牛丼、かつ丼の四種類から選べる。サラダと味噌汁、ドリンクバーがついて三百九十円と破格だ。攻めた値段設定で、こちらもSNSではけっこう反響があるらしい。
スイーツ目当ての中高生女子たちが減る分、肉好きな若い男性客が押し寄せるのでは、とみんなも期待している。
昨日なんて、スタッフルームで休憩していると、店長がやってきて、「ありがとうね」と突然僕に言った。
「なにがですか?」
驚いて訊き返すと、「モーニングだよ」と店長は笑った。
「君たちが提案してくれたモーニングの反響がすごくて、本社から褒められたんだ」
「えっ、そうなんですか?」
「うん。閉店が決まってるのに、新しい企画で結果を残すのはすごいって。君たちの名前も上に報告したから、もしかすると臨時ボーナスみたいのが出るかもしれないよ」
臨時ボーナスは嬉しいけど、できたらもっと大きなご褒美が欲しいところだ。閉店撤回、とか。
「あんまり褒められるもんだから僕も気分がよくなっちゃって、なんとか閉店せずにこのまま続けられないでしょうか、とか言っちゃったよ」
店長。
この店にちゃんと愛着持ってくれてたんですね。そんなふうに可愛く笑えたんですね。漫画日記にこのこと描きますから。五割増しでイケメンに。
「それで上のほうはなんと?」
「前向きに考えますと言われました」
「おー」
まじか、やったー。
さらっと店長は言ったけど、これはすごいことだ。早くみんなに教えたい。
「店長、ありがとうございます!」
「いや、決定が覆ったわけじゃないから」
「でも、可能性が一パーセントでもあるだけで嬉しいですよ」
「そうだよね」
店長はふっとやさしい微笑みを浮かべた。
「みんなが頑張ってくれたおかげだよ。僕も諦めずになんでもするつもりだから」
店長、既にSNSで毎日モーニングの宣伝をしてくれてますよね。「SNS見ました」って言葉で割引する制度も取り入れてくれてますよね。僕知ってますから。
「店長は充分頑張ってくださってます」
ちょっと偉そうに聞こえたかも、と僕は慌てたが、店長はにこっと笑うと、僕の肩をぽんと叩いた。
「ありがとう。そんなこと言われたことないから嬉しいよ」
僕は店長のことを誤解してたのかもしれない。
なんとなく、冷たくてドライな人だと勝手に思い込んでいた。もしかすると、まったく逆だったんじゃないだろうか。
「僕、店長やみんなとずっと一緒に働きたいので……とにかく頑張ります」
店長は笑顔で力強く頷く。
「そうだね。まだやれることはあると思うよ。一緒に頑張ろう」
はいっ、と僕は恥ずかしくなるぐらい大きな声で返事をした。
*
「誰かピアノ弾いてるの?」
寝ながらスマホゲームしていた巧が、大家さんちから聞こえてくるピアノの音色に気づいてしまった。
僕は返事をせずにタブレットの画面にペンを走らせ続ける。
「すごいうまいなぁ」
真新しいタブレットは漫画日記用に買ったものだ。予定外の出費は痛かったけれど、今後もずっと漫画日記は続けるつもりなので後悔はない。
今後ネットに投稿するときにも便利だし。
正子さんの家の方角に向きなおった巧の背中を、さささっとスケッチする。夏休みに入ったので彼はうちに泊まりに来た。一週間ほどいる予定だ。
「これ、大家さんちの方から聞こえるよなぁ? おい、聞いてるのかよ」
巧が振り返って訊く。
「大家さんちで子供にピアノを教えてるんだよ」
柳子が無償で子供たちにピアノを教えているのだ。一応、夏休みの間だけ、ということにはなっている。
子供たちが来るのを待ちながら、彼女は何曲か好きな曲を弾く。それを今僕らは耳にしているわけだ。
「大家さんが教えてるの?」
柳子のことはまだ巧に話してない。話してもどうせろくなことにはならない。
一週間もここにいれば、そのうち柳子の存在にも気づくだろうが、遅ければ遅いほどいい。余計な詮索されたり、彼女に変なことを言ったりされては困るのだ。
「夕飯どうする? 食べに行くか、適当にコンビニで買ってきてすますか」
まだ三時だが、夕飯の話でピアノから気をそらそうと試みる。
「外暑いからめんどくさいなぁ」
巧はまたスマホゲームをはじめた。
「じゃあ出前頼むか、家にあるのですますか」
「なにがあんの?」
「カップ麺とか食パン」
「どっちもやだな」
だよね。
漫画日記を描き終えると、巧が家からわざわざ持ってきたテレビゲームをした。
僕は普段ゲームをしない。でも巧に教えてもらったら、意外とすぐにコツはつかめた。ボイスチャットを使って、巧のゲーム仲間とお喋りしながらするのも楽しい。みんながゲームにはまるのも納得だ。
日が落ちると腹が減ったので、僕が近所の弁当屋に夕飯を買いに行った。
ボリュームがある弁当が三百円ぐらいなので、週に何度か利用している。焼肉弁当二つとコンビニでお菓子やアイス、飲み物などを買い込んだ。
アパートに帰ってくると、二階の廊下で巧と柳子が笑いながらお喋りしていた。
早速知り合ってるし。
「おかえりー。柳子ちゃんからメロンもらったよ」
柳子ちゃんて。
彼女はふんわりしたノースリーブのワンピースを着て、髪はゆるい三つ編み。巧がじろじろと彼女の二の腕を見てるのが目についた。
「大家さんが良ちゃんにって」
柳子の言葉に、巧がにやにやしながら僕を見る。
「どうも……じゃ」
僕が部屋に入ろうとすると、背後で巧の声が聞こえた。
「柳子ちゃん、冷たいものでも飲んできなよ。コーラぐらいならあるからさ」
お前のじゃなくて僕のコーラな。
「ほんとですか? じゃあ、ちょっとお邪魔しようかな」
家主の誘いじゃないのになんで受け入れるんだ。
ごちゃごちゃ言っても無駄なので、さっさと部屋に入ると冷蔵庫からコーラを出してグラスに注いだ。早く飲ませて帰ってもらおう。
「いい匂い。これからご飯?」
部屋にあがった柳子が、弁当を入れた袋を覗き込む。
「うん。焼肉弁当買ってきた」
もらったメロンを三等分にしてテーブルに置いた。
「私もいいの?」
柳子が僕を見て微笑む。
「どうぞ」
早く食べて飲んで帰ってくれ。
「柳子ちゃん、俺の弁当ちょっと食べる?」
巧が気色の悪い猫撫で声をだす。
「ううん。私もう食べてきたから」
「なに食べたの?」
どうやら廊下で簡単な自己紹介はすんでるようだ。
「そうめんと天麩羅」
「えー、いいなぁ。自分で作ったの?」
「ううん。大家さんのとこで毎日食べさせてもらってるの」
「へえ、いいなぁ。俺もここ引越してこようかな」
勘弁してくれ。
巧が大家さんのこことか家賃のことまで柳子に質問しはじめたので、僕は黙々と焼肉弁当を食べた。
やがて巧は僕と柳子の関係について、探りをいれはじめた。よく部屋を行き来してるのか、休みの日に一緒に出掛けることもあるのか、とか。
「もしかして二人って付き合ってるの?」
最終的にその質問をした。最初からそれが訊きたかったんだろうが。
「付き合ってないよ」
柳子は笑いながら軽く否定する。
「だったら、今度デートしてよ。俺、おごるからさ」
しないしない、と言いながらも巧と連絡先を交換する柳子。なんなんだ。
「へ~、柳子ちゃん、メロン好きなんだ? 俺、すげえメロンパフェ出すお店知ってるから、今度行かない?」
嘘をつくな。知らないだろ。
僕がずっと黙り込んでいるせいか、柳子は徐々に口数が少なくなり、メロンを食べ終えるとすぐに帰ってしまった。
ふっと頭に浮かんだのは、時蔵さんの顔だった。
彼がすすめてくれたエッセイ漫画の賞。
あれ、応募してみようか。
エッセイ漫画を一つ、完成させられれば、僕の二十歳の夏もそれなりに形になるんじゃないか?
テーマは、そう……ファミレスの閉店。
十月の閉店までの出来事を描いていく。
新しいモーニングや常連さんたちとのやりとり、同僚たちとの仕事、おしゃべり。どれも、秋が来ればなくなってしまうものたちだ。
それを漫画にして残す。
夏休みに入ると、僕は毎日漫画日記を描くようになった。
電気代を少しでも節約するために、『旋律』にいりびたって描いている。
スイーツモーニングの方も相変わらず好調だ。店長も上機嫌で、八月以降もスイーツモーニングを残してくれるらしい。
八月からは肉モーニングがはじまる。ローストビーフ丼、からあげ丼、牛丼、かつ丼の四種類から選べる。サラダと味噌汁、ドリンクバーがついて三百九十円と破格だ。攻めた値段設定で、こちらもSNSではけっこう反響があるらしい。
スイーツ目当ての中高生女子たちが減る分、肉好きな若い男性客が押し寄せるのでは、とみんなも期待している。
昨日なんて、スタッフルームで休憩していると、店長がやってきて、「ありがとうね」と突然僕に言った。
「なにがですか?」
驚いて訊き返すと、「モーニングだよ」と店長は笑った。
「君たちが提案してくれたモーニングの反響がすごくて、本社から褒められたんだ」
「えっ、そうなんですか?」
「うん。閉店が決まってるのに、新しい企画で結果を残すのはすごいって。君たちの名前も上に報告したから、もしかすると臨時ボーナスみたいのが出るかもしれないよ」
臨時ボーナスは嬉しいけど、できたらもっと大きなご褒美が欲しいところだ。閉店撤回、とか。
「あんまり褒められるもんだから僕も気分がよくなっちゃって、なんとか閉店せずにこのまま続けられないでしょうか、とか言っちゃったよ」
店長。
この店にちゃんと愛着持ってくれてたんですね。そんなふうに可愛く笑えたんですね。漫画日記にこのこと描きますから。五割増しでイケメンに。
「それで上のほうはなんと?」
「前向きに考えますと言われました」
「おー」
まじか、やったー。
さらっと店長は言ったけど、これはすごいことだ。早くみんなに教えたい。
「店長、ありがとうございます!」
「いや、決定が覆ったわけじゃないから」
「でも、可能性が一パーセントでもあるだけで嬉しいですよ」
「そうだよね」
店長はふっとやさしい微笑みを浮かべた。
「みんなが頑張ってくれたおかげだよ。僕も諦めずになんでもするつもりだから」
店長、既にSNSで毎日モーニングの宣伝をしてくれてますよね。「SNS見ました」って言葉で割引する制度も取り入れてくれてますよね。僕知ってますから。
「店長は充分頑張ってくださってます」
ちょっと偉そうに聞こえたかも、と僕は慌てたが、店長はにこっと笑うと、僕の肩をぽんと叩いた。
「ありがとう。そんなこと言われたことないから嬉しいよ」
僕は店長のことを誤解してたのかもしれない。
なんとなく、冷たくてドライな人だと勝手に思い込んでいた。もしかすると、まったく逆だったんじゃないだろうか。
「僕、店長やみんなとずっと一緒に働きたいので……とにかく頑張ります」
店長は笑顔で力強く頷く。
「そうだね。まだやれることはあると思うよ。一緒に頑張ろう」
はいっ、と僕は恥ずかしくなるぐらい大きな声で返事をした。
*
「誰かピアノ弾いてるの?」
寝ながらスマホゲームしていた巧が、大家さんちから聞こえてくるピアノの音色に気づいてしまった。
僕は返事をせずにタブレットの画面にペンを走らせ続ける。
「すごいうまいなぁ」
真新しいタブレットは漫画日記用に買ったものだ。予定外の出費は痛かったけれど、今後もずっと漫画日記は続けるつもりなので後悔はない。
今後ネットに投稿するときにも便利だし。
正子さんの家の方角に向きなおった巧の背中を、さささっとスケッチする。夏休みに入ったので彼はうちに泊まりに来た。一週間ほどいる予定だ。
「これ、大家さんちの方から聞こえるよなぁ? おい、聞いてるのかよ」
巧が振り返って訊く。
「大家さんちで子供にピアノを教えてるんだよ」
柳子が無償で子供たちにピアノを教えているのだ。一応、夏休みの間だけ、ということにはなっている。
子供たちが来るのを待ちながら、彼女は何曲か好きな曲を弾く。それを今僕らは耳にしているわけだ。
「大家さんが教えてるの?」
柳子のことはまだ巧に話してない。話してもどうせろくなことにはならない。
一週間もここにいれば、そのうち柳子の存在にも気づくだろうが、遅ければ遅いほどいい。余計な詮索されたり、彼女に変なことを言ったりされては困るのだ。
「夕飯どうする? 食べに行くか、適当にコンビニで買ってきてすますか」
まだ三時だが、夕飯の話でピアノから気をそらそうと試みる。
「外暑いからめんどくさいなぁ」
巧はまたスマホゲームをはじめた。
「じゃあ出前頼むか、家にあるのですますか」
「なにがあんの?」
「カップ麺とか食パン」
「どっちもやだな」
だよね。
漫画日記を描き終えると、巧が家からわざわざ持ってきたテレビゲームをした。
僕は普段ゲームをしない。でも巧に教えてもらったら、意外とすぐにコツはつかめた。ボイスチャットを使って、巧のゲーム仲間とお喋りしながらするのも楽しい。みんながゲームにはまるのも納得だ。
日が落ちると腹が減ったので、僕が近所の弁当屋に夕飯を買いに行った。
ボリュームがある弁当が三百円ぐらいなので、週に何度か利用している。焼肉弁当二つとコンビニでお菓子やアイス、飲み物などを買い込んだ。
アパートに帰ってくると、二階の廊下で巧と柳子が笑いながらお喋りしていた。
早速知り合ってるし。
「おかえりー。柳子ちゃんからメロンもらったよ」
柳子ちゃんて。
彼女はふんわりしたノースリーブのワンピースを着て、髪はゆるい三つ編み。巧がじろじろと彼女の二の腕を見てるのが目についた。
「大家さんが良ちゃんにって」
柳子の言葉に、巧がにやにやしながら僕を見る。
「どうも……じゃ」
僕が部屋に入ろうとすると、背後で巧の声が聞こえた。
「柳子ちゃん、冷たいものでも飲んできなよ。コーラぐらいならあるからさ」
お前のじゃなくて僕のコーラな。
「ほんとですか? じゃあ、ちょっとお邪魔しようかな」
家主の誘いじゃないのになんで受け入れるんだ。
ごちゃごちゃ言っても無駄なので、さっさと部屋に入ると冷蔵庫からコーラを出してグラスに注いだ。早く飲ませて帰ってもらおう。
「いい匂い。これからご飯?」
部屋にあがった柳子が、弁当を入れた袋を覗き込む。
「うん。焼肉弁当買ってきた」
もらったメロンを三等分にしてテーブルに置いた。
「私もいいの?」
柳子が僕を見て微笑む。
「どうぞ」
早く食べて飲んで帰ってくれ。
「柳子ちゃん、俺の弁当ちょっと食べる?」
巧が気色の悪い猫撫で声をだす。
「ううん。私もう食べてきたから」
「なに食べたの?」
どうやら廊下で簡単な自己紹介はすんでるようだ。
「そうめんと天麩羅」
「えー、いいなぁ。自分で作ったの?」
「ううん。大家さんのとこで毎日食べさせてもらってるの」
「へえ、いいなぁ。俺もここ引越してこようかな」
勘弁してくれ。
巧が大家さんのこことか家賃のことまで柳子に質問しはじめたので、僕は黙々と焼肉弁当を食べた。
やがて巧は僕と柳子の関係について、探りをいれはじめた。よく部屋を行き来してるのか、休みの日に一緒に出掛けることもあるのか、とか。
「もしかして二人って付き合ってるの?」
最終的にその質問をした。最初からそれが訊きたかったんだろうが。
「付き合ってないよ」
柳子は笑いながら軽く否定する。
「だったら、今度デートしてよ。俺、おごるからさ」
しないしない、と言いながらも巧と連絡先を交換する柳子。なんなんだ。
「へ~、柳子ちゃん、メロン好きなんだ? 俺、すげえメロンパフェ出すお店知ってるから、今度行かない?」
嘘をつくな。知らないだろ。
僕がずっと黙り込んでいるせいか、柳子は徐々に口数が少なくなり、メロンを食べ終えるとすぐに帰ってしまった。
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