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13 のっぽの苦悩
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真由は何かもやもやした不安を感じながら、合奏の練習にもあまり身が入らなかった。というのも、昨夜のメールを最後に、祐輝からの連絡が途絶えていたからだ。
劇の練習が忙しいからだ と、 自分に言い聞かせていたが、寂しさと不安といらだちの混ざったものが、彼女の心を重くしていた。逆に言うと、それほど真由の恋は急性で一途なものになっていたのだ。心の余裕なんて、今の真由にはなかった。
休憩時間になると、真由は部室から飛び出して校舎の裏に走っていった。いけないとは思ったが、思い切って電話をしてみることにした。
しかし、受話器の向こうから聞こえてくるのは呼び出し音だけ……。真由は思わず涙ぐんで、怒ったように携帯を荒々しく閉じると、肩を怒らせながら部室へと帰っていく。
祐輝は迷っていた。自分の病気のことを、真由に知らせるべきかどうか。もし、悪性のガンで、あまり生きられる時間がなかったとしたら…。逆の立場になって考えると、絶対に教えてほしいと思う。
しかし、教えれば、真由を悲しませるだけの結果になることは目に見えていた。
〝いや 俺が考えるほど悲しまないかもしれないじゃないか だって まだ。 俺たちはただ、話をするだけの関係だ。恋人同士なんて言う段階じゃない。今なら、まだ真由の心にちょっと悲しい思い出が一つ残るだけで、また新しい恋を見つけられるさ〞
真由の新しい恋、新しい恋人…それは、永遠に祐輝が知ることのできないものだ。
これまでの人生で、数えるくらいしか流したことのない涙が、はからずも彼の目尻から流れ落ちていった。
自宅から電車で二駅の町にある都立病院に、祐輝は入院した。両親は驚き悲しんだが、これから行われる精密検査の結果に一縷の望みを託していた。結果が出るまでには少なくとも三日はかかると担当医は言った。
「あの…友人に連絡をしたいんですけど、電話かけに行っていいですか?」
祐輝は、点滴の取り替えに来た看護師に尋ねた。
「んん…本当は絶対安静なんだけどね…じゃあ、トイレに行って来るということで…ただし、五分以上はダメよ」
「はい。ありがとうございます」
祐輝は看護師に礼を言うと、ベッドから起き上がった。
「祐輝、大丈夫?」
「うん、昨日まで走ってたんだ、なんてことないよ。ああ、母さん、バッグのポケットか
ら携帯取って…」
心配顔の母親を部屋に残し、祐輝は点滴を押しながらエレベーターに向かう。
部活からの帰り道、力無く自転車のペダルをこいでいた真由は、突然鳴り出した携帯の呼び出し音に、あわてて自転車から飛び降りた。その場に自転車を倒したまま、もどかしい気持ちでバッグを開け、怒って封印していた内ポケットから携帯を取り出した。表示を見ると、間違いなく祐輝からだった。とたんに涙で目がかすみ、手が震え始める。
「はい…もしもし…」
『ああ、よかった…なかなかつながらないから、どうしようかって思ったよ…真由… どうかしたのか?』
「……いいえ…何でもないです…先輩こそ、どうしたんですか?…わたし、何度も電話したんですよ…練習、そんなに忙しかったんですか?……あの…ごめんなさい……勝手に電話しといて…文句言って……嫌な女ですよね……ごめ…なさい……」
受話器の向こうから聞こえてくる真由の涙声に、祐輝は胸が詰まって何も言えなくなった。
この時 祐輝は決意した。病気のことは真由に話すまい、 と。いずれはわかることだが、真由を泣かせるのは最後の最後だけでいい。
「ごめんな…どうすれば、許してくれる?」
真由は、自分のわがままな思いを優しく受け入れてくれる祐輝に、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「ううん……もう、いいんです。変ですよね、わたし……まだ二日しか経ってないのに、もうずいぶん長く先輩に会ってないような気になって……寂しくて……」
『俺もだよ……今も、待ち受けの真由の写真見てたけど、なんか遠くに感じちゃってさ……寂しいよ』
真由の焼けつくようだった胸の奥が、すーっと心地よく潤っていく。自分だけが苦しみを味わっているのではない。彼も同じ気持ちなのだ。そんな一体感が、真由に安心と冷静さを取り戻させた。
「先輩……真由も我慢します。だから、先輩も演劇の練習に集中してください……」
祐輝は辛かった。真由にうそをつかなければならないことが、胸を苦しくする。
「うん……そうだな……」
『うん…走るのと一緒ですよ。あまり最初から飛ばしすぎると、すぐ息切れしちゃいます…ふふ……わたしたちには、これからずっとずっと続く時間があるんだから……』
〝ずっとずっと続く時間…〞
祐輝の胸はさらに苦しく締め付けられた。つい昨日までは、あまりにも当然のことで考えもしなかった。しかし、もしかすると自分には、わずかな時間しか残されていないのかもしれないのだ。その底知れない恐怖と絶望感……。
「なあ、真由…」
『はい…』
「初めてのデートは、どこに行こうか?」
真由は思わず声を上げそうになって、辺りを見回した。さいわい人通りが途絶えて彼女を見ている者は誰もいない。赤くなった顔にこみ上げる喜びを溢れさせて、真由は大きく一つ深呼吸をした。
「わたし、どこでもいいです……先輩と一緒なら……」
『そうか……じゃあ、考えておいてくれよ、今度の日曜日までに』
「はい……あ、でも、土曜日じゃないんですか?」
真由は一日でも早く祐輝に会いたかった。
『あ、ああ、土曜日は、ちょっと用事があるんだ……』
「そうですか。わかりました。そうですよね、先輩、帰ってきてすぐだし、疲れてますよね……じゃあ、日曜日、楽しみにしてます」
『うん…じゃあ、またしばらくは連絡出来ないかもしれないけど、すねないでくれよな』
「わ、わかってますよ、いじわる……」
受話器の向こうから聞こえてくる小さな笑い声に、真由は祐輝への切なくなるほどのいとおしさを感じて、目を閉じた。
『じゃあ、切るぞ…』
「先輩、一つお願い、いいですか?」
『ああ、何?』
「わ、笑わないでくださいね。絶対ですよ」
『うん、約束する』
真由は目を閉じたまま。すぐそばに祐輝がいると想像しながら言った。
「キ、キスしてください…受話器に向かって…」
今度は祐輝が思わず周囲を見回す番だった。近くにはタバコを吸っているおじさん二人と、タクシーの運転手二人が話をしていた。その人たちから見えないように背を向けて、声をひそめた。
「じゃ、じゃあ、いくぞ…」
『はい…』
祐輝も自然に目を閉じて、真由の姿を思い浮かべる。そして、真由に聞こえるように、唇で小さな音を作った。
二人の世界から音が消え、優しい時間だけがゆっくりと流れてゆく……。
劇の練習が忙しいからだ と、 自分に言い聞かせていたが、寂しさと不安といらだちの混ざったものが、彼女の心を重くしていた。逆に言うと、それほど真由の恋は急性で一途なものになっていたのだ。心の余裕なんて、今の真由にはなかった。
休憩時間になると、真由は部室から飛び出して校舎の裏に走っていった。いけないとは思ったが、思い切って電話をしてみることにした。
しかし、受話器の向こうから聞こえてくるのは呼び出し音だけ……。真由は思わず涙ぐんで、怒ったように携帯を荒々しく閉じると、肩を怒らせながら部室へと帰っていく。
祐輝は迷っていた。自分の病気のことを、真由に知らせるべきかどうか。もし、悪性のガンで、あまり生きられる時間がなかったとしたら…。逆の立場になって考えると、絶対に教えてほしいと思う。
しかし、教えれば、真由を悲しませるだけの結果になることは目に見えていた。
〝いや 俺が考えるほど悲しまないかもしれないじゃないか だって まだ。 俺たちはただ、話をするだけの関係だ。恋人同士なんて言う段階じゃない。今なら、まだ真由の心にちょっと悲しい思い出が一つ残るだけで、また新しい恋を見つけられるさ〞
真由の新しい恋、新しい恋人…それは、永遠に祐輝が知ることのできないものだ。
これまでの人生で、数えるくらいしか流したことのない涙が、はからずも彼の目尻から流れ落ちていった。
自宅から電車で二駅の町にある都立病院に、祐輝は入院した。両親は驚き悲しんだが、これから行われる精密検査の結果に一縷の望みを託していた。結果が出るまでには少なくとも三日はかかると担当医は言った。
「あの…友人に連絡をしたいんですけど、電話かけに行っていいですか?」
祐輝は、点滴の取り替えに来た看護師に尋ねた。
「んん…本当は絶対安静なんだけどね…じゃあ、トイレに行って来るということで…ただし、五分以上はダメよ」
「はい。ありがとうございます」
祐輝は看護師に礼を言うと、ベッドから起き上がった。
「祐輝、大丈夫?」
「うん、昨日まで走ってたんだ、なんてことないよ。ああ、母さん、バッグのポケットか
ら携帯取って…」
心配顔の母親を部屋に残し、祐輝は点滴を押しながらエレベーターに向かう。
部活からの帰り道、力無く自転車のペダルをこいでいた真由は、突然鳴り出した携帯の呼び出し音に、あわてて自転車から飛び降りた。その場に自転車を倒したまま、もどかしい気持ちでバッグを開け、怒って封印していた内ポケットから携帯を取り出した。表示を見ると、間違いなく祐輝からだった。とたんに涙で目がかすみ、手が震え始める。
「はい…もしもし…」
『ああ、よかった…なかなかつながらないから、どうしようかって思ったよ…真由… どうかしたのか?』
「……いいえ…何でもないです…先輩こそ、どうしたんですか?…わたし、何度も電話したんですよ…練習、そんなに忙しかったんですか?……あの…ごめんなさい……勝手に電話しといて…文句言って……嫌な女ですよね……ごめ…なさい……」
受話器の向こうから聞こえてくる真由の涙声に、祐輝は胸が詰まって何も言えなくなった。
この時 祐輝は決意した。病気のことは真由に話すまい、 と。いずれはわかることだが、真由を泣かせるのは最後の最後だけでいい。
「ごめんな…どうすれば、許してくれる?」
真由は、自分のわがままな思いを優しく受け入れてくれる祐輝に、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「ううん……もう、いいんです。変ですよね、わたし……まだ二日しか経ってないのに、もうずいぶん長く先輩に会ってないような気になって……寂しくて……」
『俺もだよ……今も、待ち受けの真由の写真見てたけど、なんか遠くに感じちゃってさ……寂しいよ』
真由の焼けつくようだった胸の奥が、すーっと心地よく潤っていく。自分だけが苦しみを味わっているのではない。彼も同じ気持ちなのだ。そんな一体感が、真由に安心と冷静さを取り戻させた。
「先輩……真由も我慢します。だから、先輩も演劇の練習に集中してください……」
祐輝は辛かった。真由にうそをつかなければならないことが、胸を苦しくする。
「うん……そうだな……」
『うん…走るのと一緒ですよ。あまり最初から飛ばしすぎると、すぐ息切れしちゃいます…ふふ……わたしたちには、これからずっとずっと続く時間があるんだから……』
〝ずっとずっと続く時間…〞
祐輝の胸はさらに苦しく締め付けられた。つい昨日までは、あまりにも当然のことで考えもしなかった。しかし、もしかすると自分には、わずかな時間しか残されていないのかもしれないのだ。その底知れない恐怖と絶望感……。
「なあ、真由…」
『はい…』
「初めてのデートは、どこに行こうか?」
真由は思わず声を上げそうになって、辺りを見回した。さいわい人通りが途絶えて彼女を見ている者は誰もいない。赤くなった顔にこみ上げる喜びを溢れさせて、真由は大きく一つ深呼吸をした。
「わたし、どこでもいいです……先輩と一緒なら……」
『そうか……じゃあ、考えておいてくれよ、今度の日曜日までに』
「はい……あ、でも、土曜日じゃないんですか?」
真由は一日でも早く祐輝に会いたかった。
『あ、ああ、土曜日は、ちょっと用事があるんだ……』
「そうですか。わかりました。そうですよね、先輩、帰ってきてすぐだし、疲れてますよね……じゃあ、日曜日、楽しみにしてます」
『うん…じゃあ、またしばらくは連絡出来ないかもしれないけど、すねないでくれよな』
「わ、わかってますよ、いじわる……」
受話器の向こうから聞こえてくる小さな笑い声に、真由は祐輝への切なくなるほどのいとおしさを感じて、目を閉じた。
『じゃあ、切るぞ…』
「先輩、一つお願い、いいですか?」
『ああ、何?』
「わ、笑わないでくださいね。絶対ですよ」
『うん、約束する』
真由は目を閉じたまま。すぐそばに祐輝がいると想像しながら言った。
「キ、キスしてください…受話器に向かって…」
今度は祐輝が思わず周囲を見回す番だった。近くにはタバコを吸っているおじさん二人と、タクシーの運転手二人が話をしていた。その人たちから見えないように背を向けて、声をひそめた。
「じゃ、じゃあ、いくぞ…」
『はい…』
祐輝も自然に目を閉じて、真由の姿を思い浮かべる。そして、真由に聞こえるように、唇で小さな音を作った。
二人の世界から音が消え、優しい時間だけがゆっくりと流れてゆく……。
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