16 / 32
HO4.ほら吹き男爵(5話)
3.善意の行方
しおりを挟む
小学校の昇降口には、化粧品や整髪剤の残り香が漂っていた。保護者は既に中に入っているようだ。件の保護者は一年三組の生徒の親らしい。既に受付の手続きをした三人は、来校者バッヂを付けて校内に上がっていた。小学校の名前が金の箔押しで書かれたスリッパを借りる。
ぺたぺたと、スリッパで固い廊下を歩くときの音を立てながら、三人は一年三組の前に立った。
「えー? 下の子ちゃんまだ喋らないの?」
大袈裟に言い立てるような声が、廊下まで聞こえてきて、ノックしようとした哲夫の手が止まった。
「一応検診で相談はしてるんですけどね」
「大丈夫? ちゃんと家で構ってあげてないんじゃ……」
「んー、主人も私も会社に子育て中ってことは説明して早めに帰らせて貰ってるので、そういうことは」
「でも子供にとってはそうじゃないんじゃない? 何で子供の側に立って上げないんだろう。お母さんだよね?」
「それはうちの事情ですから」
言われている方が苛立ったように返した次の瞬間、ノックを省略した哲夫の手が、ドアをスライドさせて開けた。会話が止む。中にいた保護者たちの視線が、こちらに集まった。杏は思わず身を竦めてしまう。
「突然失礼します。文部科学省の国成と申します」
「同じく浪越です」
「か、神林です。こんにちは……」
まだ担任は来ていないようだった。
「我々は教育の部門とは別の部門の職員でして、本日はこちらのクラスの保護者会を見学させて頂くことになっておりまして。突然ですがよろしくお願いします。さて……」
そこで哲夫は、声の位置から、説教を受けていたであろう保護者に向き直る。とっておきの、よそ行きの営業スマイルを浮かべているのを杏は見た。
(わあ、かっこいいな)
元々、渋めのハンサムに分類される顔だとは思っていたが、こうやって営業用の顔になると、ますますかっこよく見える。男の杏から見てもかっこいいと思う。テータは地球人の美醜に興味はないのか見慣れているのか、ニコニコして様子を見守っていた。
「育児、子育てのお悩みなら、自治体に相談窓口があります。是非ご活用ください。自分は文部科学省ですので、厚労省の事業には詳しくないのですが……当事者だけで悩むよりも、専門的な第三者が入る方が有益ですよ」
「あ、ありがとうございます! 検討します」
言われた方は、哲夫の意図を読んだのだろう。愛想の良い笑顔で頷いた。哲夫は、説教していたらしい方を見下ろして、
「佐藤美貴子さんですね?」
「そ、そうですけど」
佐藤の顔は少しこわばった。これまでやってきた、この「お節介」が罰せられると思っているのだろうか。
「同級生の皆さんの相談に乗って差し上げてるとお伺いしております。使命感のようなものなのでしょうか?」
「いや、別にそこまで大袈裟じゃなくて……」
これは……違いそうだな、と杏は思った。佐藤は、自分のやっていることが第三者から正されそうになっていることを察して狼狽えている。これまでの被害者たちは、他から口を挟まれると引き下がるどころか激怒して「使命」であることを言い募った。佐藤にそういう気配はない。
「国成さん」
そこで、杏は哲夫の後ろからひょっこりと顔を出した。
「先生がいらしたみたいです」
教室の前の扉から、担任教師らしい女性が入ってきた。杏はちらり、と佐藤を見るが、彼女は杏の顔を見ても、必要以上の狼狽は感じていないらしい。
(シロだな)
杏は確信した。テータの方をちらりと見ると、彼女も頷く。哲夫も、佐藤とこれ以上話す意味はないと判断したらしい。頷き、
「先生、お邪魔しています」
担任へ愛想良く挨拶した。
「初めまして。担任の臼井です。校長からお話は聞いております。あ、皆さん、本日保護者会を見学される、文部科学省の国成さんたちです。ええと、確か椅子が……」
「お構いなく」
「あ、先生、やりますよ」
何人かの保護者がテキパキと動いて、三人に椅子を出してくれた。杏たちがそこに座って大人しくなると、保護者会が始まった。
友藤陽助は、四日目の休みを取っていた。
月曜日、有給申請をした際に、素直に「具合が悪い人を救いたくて」と告げたところ、上司はひどく困惑していた。
『プライベートな質問をして悪いけど、ご家族がご病気?』
「いえ、そういうわけでは」
『ええと、じゃあその具合が悪い人って言うのは?』
「これから探しに行くんです」
何故か大変狼狽えつつも了解の返事をした上司に首を傾げつつ、陽助は外に出た。
一日目、体調の悪い老人に声を掛けて感謝された。
二日目、つわりの妊婦に声を掛けて怯えられた。
三日目、酔っ払って寝こけている学生に声を掛けてあしらわれた。
そして、四日目。
もはや「今日も有給を取りたいです」と言う陽助の申し出に、上司は「わかった」以外の返事をしなくなっていた。
妻には言っていない。ちゃんと話せるように人を救済することができたら、その時に話してあげよう。
きっと彼女も喜ぶ筈だから。
住宅街をさまよいながら、陽助は駐車場に止められた一台の車に目を留めた。運転席に誰か座っている。きっちりとした身なりの、日本人にしては彫りの深い顔をした男性が、スマートフォンと、似たような、けれどあまり見かけない形状のタブレットを持って難しい顔をしていた。
具合が悪いのかな。
駐車場で運転席に座りっぱなしのことなんて、そうそうない。さっさと降りるか、さっさと発進するかのどちらかだ。陽助はふらふらとその運転席に近寄り、窓をノックする。運転手は、陽助がノックする直前に顔を上げた。変わった端末の画面を見て、陽助を見て、窓を開ける。
「何かご用ですか?」
「あなた、具合悪いんですか?」
「いえ、どうしてそう思いました?」
「駐車場に止めてるのに、運転席に座りっぱなしだから。動けないのかなって」
「ああ、失礼。仕事のメールが来ていたので。それにしても、ずいぶんとご親切ですね。普通はそうやって声を掛けたりはしませんよ」
「具合が悪い人のことは『救済』してあげないと」
それを聞くと、相手の男は何故か嬉しそうに笑った。もしかして、この人は僕のことをわかってくれるのだろうか。そう思うとなんだか心地良くなってくる。
「なるほど……あなたは何か、『使命』の様なものを得ていらっしゃる?」
「そう、そうなんです……! わかってくれますか?」
「ええ……実は、私もそうなんですよ。ちょうど今、志を同じくしている仲間を募集しているところでして」
「仲間を?」
自分以外にもいるんだ。陽助は少し驚いたが、思えば、先日の商業施設で出会った彼もそうだったのだろうと思うと、何も不思議はない。
「申し遅れました。私はこういう者です」
男は名刺を差し出した。
『天啓を果たす会 代表 五百蔵イオタ IOROI iota』と書かれている。
「『天啓』を受けて人々を『救済』する……そんなことを今の社会で言ったら、変人だとか妄想だとかカルト宗教だとか言われてしまいます。確かに、そういう人間も中にはいるのかも知れませんが……」
イオタは物憂げな顔を作る。わかりやすいマッチョではないが、よく見るとなかなか逞しい体格をしているようだ。
「我々は違います。我々は、本物の『天啓』を受けてその『使命』を全うしようとしている」
多数の人間ならば、この時点で離れたり、逃げ出してしまうような話だ。
けれど、陽助は逃げなかった。
彼にとって「天啓」は本物だったから。
上司にはわかってもらえなかった。
最初は陽助も、あの倒れた人の言っていることがわからなかった。
この人はわかってくれるんだ。
とても安心した気持ちになった。
「ありがとう、ございます」
名刺を両手で受けとる。「天啓を果たす会」。ここにきっと、自分の同士たちがいる。
「すぐに、とは言いません。ご都合の良いときにでもご連絡下さい。当会の説明と、入会をご希望ならばそのご案内をいたします」
「はい……! 今日は、具合の悪い人を見つけて救ってあげたいので、こちらで失礼します」
「それはなんとも立派な心がけだ」
イオタは柔らかく微笑んだ。腕時計を見て、
「ああ、私もそろそろ行かないと。それでは、ええと」
「友藤です。友藤陽助と申します」
「友藤さんですね。それでは、ご連絡をお待ちしています」
陽助は車から離れながら、明るい気持ちになっていた。
一人じゃない。
僕は一人じゃないんだ!
佐藤美貴子は、保護者会が終わるや否や、挨拶もそこそこに学校を飛び出していた。
文部科学省の人間からああも口を挟まれてしまったら、もう何も言えない。もうあの保護者たちの中に入れない。
恥ずかしくて、悔しくて、惨めな気持ちだった。
別に悪気があってやったわけじゃないのに。ただ、本当に、何か助けになればと思って言っただけだったのに。口うるさかったかもしれないけど、そのまま放置するよりはって……。
煙たがられてるのは薄々気付いてたけど、自分だって上の子が一年生の時に心細かったりしたから、だから何か助けになれば良いと思って。
善意だったのに。
贈り物を踏みにじられた気分だ。
恥ずかしい。悔しい。惨めだ。
自分はともかく、明日から子供が不利益を被るかもしれない。そうなったらどうしよう。下の子だけじゃなくて、上の子にもなにかあったら……。
彼女は学校から走って少し離れると、立ち止まって息を吐く。胸の中で、負の感情がぐるぐると渦巻いている。気持ち悪い。
なんだか、世界で独りぼっちになった気分だ。
「あの」
その時、正面から声が掛かった。
「具合が悪いんですか?」
ぺたぺたと、スリッパで固い廊下を歩くときの音を立てながら、三人は一年三組の前に立った。
「えー? 下の子ちゃんまだ喋らないの?」
大袈裟に言い立てるような声が、廊下まで聞こえてきて、ノックしようとした哲夫の手が止まった。
「一応検診で相談はしてるんですけどね」
「大丈夫? ちゃんと家で構ってあげてないんじゃ……」
「んー、主人も私も会社に子育て中ってことは説明して早めに帰らせて貰ってるので、そういうことは」
「でも子供にとってはそうじゃないんじゃない? 何で子供の側に立って上げないんだろう。お母さんだよね?」
「それはうちの事情ですから」
言われている方が苛立ったように返した次の瞬間、ノックを省略した哲夫の手が、ドアをスライドさせて開けた。会話が止む。中にいた保護者たちの視線が、こちらに集まった。杏は思わず身を竦めてしまう。
「突然失礼します。文部科学省の国成と申します」
「同じく浪越です」
「か、神林です。こんにちは……」
まだ担任は来ていないようだった。
「我々は教育の部門とは別の部門の職員でして、本日はこちらのクラスの保護者会を見学させて頂くことになっておりまして。突然ですがよろしくお願いします。さて……」
そこで哲夫は、声の位置から、説教を受けていたであろう保護者に向き直る。とっておきの、よそ行きの営業スマイルを浮かべているのを杏は見た。
(わあ、かっこいいな)
元々、渋めのハンサムに分類される顔だとは思っていたが、こうやって営業用の顔になると、ますますかっこよく見える。男の杏から見てもかっこいいと思う。テータは地球人の美醜に興味はないのか見慣れているのか、ニコニコして様子を見守っていた。
「育児、子育てのお悩みなら、自治体に相談窓口があります。是非ご活用ください。自分は文部科学省ですので、厚労省の事業には詳しくないのですが……当事者だけで悩むよりも、専門的な第三者が入る方が有益ですよ」
「あ、ありがとうございます! 検討します」
言われた方は、哲夫の意図を読んだのだろう。愛想の良い笑顔で頷いた。哲夫は、説教していたらしい方を見下ろして、
「佐藤美貴子さんですね?」
「そ、そうですけど」
佐藤の顔は少しこわばった。これまでやってきた、この「お節介」が罰せられると思っているのだろうか。
「同級生の皆さんの相談に乗って差し上げてるとお伺いしております。使命感のようなものなのでしょうか?」
「いや、別にそこまで大袈裟じゃなくて……」
これは……違いそうだな、と杏は思った。佐藤は、自分のやっていることが第三者から正されそうになっていることを察して狼狽えている。これまでの被害者たちは、他から口を挟まれると引き下がるどころか激怒して「使命」であることを言い募った。佐藤にそういう気配はない。
「国成さん」
そこで、杏は哲夫の後ろからひょっこりと顔を出した。
「先生がいらしたみたいです」
教室の前の扉から、担任教師らしい女性が入ってきた。杏はちらり、と佐藤を見るが、彼女は杏の顔を見ても、必要以上の狼狽は感じていないらしい。
(シロだな)
杏は確信した。テータの方をちらりと見ると、彼女も頷く。哲夫も、佐藤とこれ以上話す意味はないと判断したらしい。頷き、
「先生、お邪魔しています」
担任へ愛想良く挨拶した。
「初めまして。担任の臼井です。校長からお話は聞いております。あ、皆さん、本日保護者会を見学される、文部科学省の国成さんたちです。ええと、確か椅子が……」
「お構いなく」
「あ、先生、やりますよ」
何人かの保護者がテキパキと動いて、三人に椅子を出してくれた。杏たちがそこに座って大人しくなると、保護者会が始まった。
友藤陽助は、四日目の休みを取っていた。
月曜日、有給申請をした際に、素直に「具合が悪い人を救いたくて」と告げたところ、上司はひどく困惑していた。
『プライベートな質問をして悪いけど、ご家族がご病気?』
「いえ、そういうわけでは」
『ええと、じゃあその具合が悪い人って言うのは?』
「これから探しに行くんです」
何故か大変狼狽えつつも了解の返事をした上司に首を傾げつつ、陽助は外に出た。
一日目、体調の悪い老人に声を掛けて感謝された。
二日目、つわりの妊婦に声を掛けて怯えられた。
三日目、酔っ払って寝こけている学生に声を掛けてあしらわれた。
そして、四日目。
もはや「今日も有給を取りたいです」と言う陽助の申し出に、上司は「わかった」以外の返事をしなくなっていた。
妻には言っていない。ちゃんと話せるように人を救済することができたら、その時に話してあげよう。
きっと彼女も喜ぶ筈だから。
住宅街をさまよいながら、陽助は駐車場に止められた一台の車に目を留めた。運転席に誰か座っている。きっちりとした身なりの、日本人にしては彫りの深い顔をした男性が、スマートフォンと、似たような、けれどあまり見かけない形状のタブレットを持って難しい顔をしていた。
具合が悪いのかな。
駐車場で運転席に座りっぱなしのことなんて、そうそうない。さっさと降りるか、さっさと発進するかのどちらかだ。陽助はふらふらとその運転席に近寄り、窓をノックする。運転手は、陽助がノックする直前に顔を上げた。変わった端末の画面を見て、陽助を見て、窓を開ける。
「何かご用ですか?」
「あなた、具合悪いんですか?」
「いえ、どうしてそう思いました?」
「駐車場に止めてるのに、運転席に座りっぱなしだから。動けないのかなって」
「ああ、失礼。仕事のメールが来ていたので。それにしても、ずいぶんとご親切ですね。普通はそうやって声を掛けたりはしませんよ」
「具合が悪い人のことは『救済』してあげないと」
それを聞くと、相手の男は何故か嬉しそうに笑った。もしかして、この人は僕のことをわかってくれるのだろうか。そう思うとなんだか心地良くなってくる。
「なるほど……あなたは何か、『使命』の様なものを得ていらっしゃる?」
「そう、そうなんです……! わかってくれますか?」
「ええ……実は、私もそうなんですよ。ちょうど今、志を同じくしている仲間を募集しているところでして」
「仲間を?」
自分以外にもいるんだ。陽助は少し驚いたが、思えば、先日の商業施設で出会った彼もそうだったのだろうと思うと、何も不思議はない。
「申し遅れました。私はこういう者です」
男は名刺を差し出した。
『天啓を果たす会 代表 五百蔵イオタ IOROI iota』と書かれている。
「『天啓』を受けて人々を『救済』する……そんなことを今の社会で言ったら、変人だとか妄想だとかカルト宗教だとか言われてしまいます。確かに、そういう人間も中にはいるのかも知れませんが……」
イオタは物憂げな顔を作る。わかりやすいマッチョではないが、よく見るとなかなか逞しい体格をしているようだ。
「我々は違います。我々は、本物の『天啓』を受けてその『使命』を全うしようとしている」
多数の人間ならば、この時点で離れたり、逃げ出してしまうような話だ。
けれど、陽助は逃げなかった。
彼にとって「天啓」は本物だったから。
上司にはわかってもらえなかった。
最初は陽助も、あの倒れた人の言っていることがわからなかった。
この人はわかってくれるんだ。
とても安心した気持ちになった。
「ありがとう、ございます」
名刺を両手で受けとる。「天啓を果たす会」。ここにきっと、自分の同士たちがいる。
「すぐに、とは言いません。ご都合の良いときにでもご連絡下さい。当会の説明と、入会をご希望ならばそのご案内をいたします」
「はい……! 今日は、具合の悪い人を見つけて救ってあげたいので、こちらで失礼します」
「それはなんとも立派な心がけだ」
イオタは柔らかく微笑んだ。腕時計を見て、
「ああ、私もそろそろ行かないと。それでは、ええと」
「友藤です。友藤陽助と申します」
「友藤さんですね。それでは、ご連絡をお待ちしています」
陽助は車から離れながら、明るい気持ちになっていた。
一人じゃない。
僕は一人じゃないんだ!
佐藤美貴子は、保護者会が終わるや否や、挨拶もそこそこに学校を飛び出していた。
文部科学省の人間からああも口を挟まれてしまったら、もう何も言えない。もうあの保護者たちの中に入れない。
恥ずかしくて、悔しくて、惨めな気持ちだった。
別に悪気があってやったわけじゃないのに。ただ、本当に、何か助けになればと思って言っただけだったのに。口うるさかったかもしれないけど、そのまま放置するよりはって……。
煙たがられてるのは薄々気付いてたけど、自分だって上の子が一年生の時に心細かったりしたから、だから何か助けになれば良いと思って。
善意だったのに。
贈り物を踏みにじられた気分だ。
恥ずかしい。悔しい。惨めだ。
自分はともかく、明日から子供が不利益を被るかもしれない。そうなったらどうしよう。下の子だけじゃなくて、上の子にもなにかあったら……。
彼女は学校から走って少し離れると、立ち止まって息を吐く。胸の中で、負の感情がぐるぐると渦巻いている。気持ち悪い。
なんだか、世界で独りぼっちになった気分だ。
「あの」
その時、正面から声が掛かった。
「具合が悪いんですか?」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
後悔と快感の中で
なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私
快感に溺れてしまってる私
なつきの体験談かも知れないです
もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう
もっと後悔して
もっと溺れてしまうかも
※感想を聞かせてもらえたらうれしいです
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる