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五章
5ー71
しおりを挟む「うわぁ~~~~っ。」
「ほわわわわぁあああああああ~~~~~。」
「すごいのぉーーーーー。とぉっても、すごいのぉーーーーー。」
思わず私とクーニャとボーニャも驚きに声を上げた。
マコトさんが猫用のバスタブのスイッチを押した途端、そこには幻想的な風景が描き出された。
バスタブの上に色とりどりの光の花びらが浮かびあがる。マーニャ達の姿はその花びらに隠されるようにして見えなくなるが、マーニャの声からは喜びに驚くような感情しか読み取れないので嫌なものではないのだろう。色とりどりの光の花びらが次第にはじけだすと、色とりどりの霧に変わった。その霧がマーニャたちを包み込むように、辺りを旋回しだす。
「しゅごいっ!あったかい風が気持ちいの!!これ、好きなのっ!!すごいのぉ!!」
マーニャの興奮したような声が辺りに響き渡る。
どうやら霧の中ではとても気持ちの良いことが行われているようだ。
マーニャの嬉しそうな表情を思い浮かべて思わず笑みが零れ落ちると同時に、マコトさんがちょっとだけ憎らしく思えてしまう。だって、マーニャの嬉しそうにはしゃぐ姿を今、この瞬間に見れているのは一緒にお風呂に入っているマコトさんだけなのだから。
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