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四章

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「はい。マオマオ様。皆、マーニャ様たちに従っております。マーニャ様たちに反論するのはマユさんだけです。」

おっと、タイチャンからチクッとした嫌味がでたよ。

確かに私はマーニャたちのやることに反論することもある。

でも、それはどうしてもマーニャたちのやることが突拍子もないことだったり計画性のないものだったりするときだけだ。

時々、酷いんだもん。マーニャたち。

こないだはクーニャが「これからは一日三食ミルクだけにする!」って言いだすし、クーニャがミルクだけしか飲まないんだったら他の魔族もミルクしか飲まないようにするなんて言い出す始末だ。

流石にミルクだけでは栄養が取れないので却下した。

もちろんクーニャだけじゃないマーニャもボーニャもそれぞれやらかしてくれている。

ボーニャはおやつしか食べないと言い出すし、マーニャも魚しか食べないと言い出したのだ。

栄養が偏って病気になってしまうといけないと思って口を出したのだが・・・。

「はははっ。流石はマユさんじゃ。マーニャ様たちは良くも悪くも純粋じゃからのぉ。手綱を握る者がいないとならぬの。それがマユさんであったのならちょうどいいではないか。マーニャ様たちはマユさんの言う事だけは聞くのであろう?」

「ええ。まあ。」

元魔王様は豪快に笑いながらそう言った。タイチャンは不満そうに眉を寄せた。

きっとタイチャンは私のことが羨ましいのだろう。私がマーニャたちに意見を言っても却下されずに採用されてしまうから。

「順調そうじゃな。よかった。猫様たちを魔王にさせるのにはちょいっとばっかし不安があったのじゃ。よかった。よかった。」

『大丈夫なのー。任せるのなのー。』

『そうなのー。マユがいるから大丈夫なのー。』

『マユに任せておけば安心なのー。』

元魔王様の言葉に部屋の隅で三匹で遊んでいたマーニャたちがやってきた。

っていうか、マーニャたち私がいるから大丈夫ってどういうことだろうか。特にボーニャ、私に任せておけば安心ってさぁ、魔族のトップに立っているのはあなたたちなのだからもうちょっとこうなんというか・・・。

まあ、マーニャ達に頼りにされているというのは嬉しいことだけどさ。

「はははっ。裏の実権はマユさんが握っているということだな。」

そう言って元魔王様は楽しそうに笑った。先ほどまで死にそうだったとは思えないくらい元気だ。

「ですが、元魔王様。一つだけ問題があります。お力を貸してはいただけませんでしょうか。」

私は、そう切り出した。

 

 

 

 

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