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四章

4ー71

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『まあ、よい。プーちゃんの昔話はもう置いとくのじゃ。』

タマちゃんはプーちゃんの話をこれ以上聞く気はないらしい。

「え・・・いいの?」

プーちゃんがマコトさんに殺されそうになったのを放っておいてもいいのだろうか。

まあ、流石にマコトさんは今もプーちゃんをなんとかしようだなんて考えてはいないだろうけ・・・ど・・・って、マコトさんなら今からでもプーちゃんから素材をはぎ取ろうとするか。

『プーちゃんの話を掘り返してるといくら時間があっても足りぬのじゃ。それに、そのくらいではプーちゃんは死なぬからな。問題ないのじゃ。』

「そ、そうなのかな・・・?プーちゃんはいいの?」

まあ、確かに喉を切られても生きてるとか普通じゃないもんね。プーちゃん。

元々生命力が高すぎるんだよ。うん。

でも、プーちゃんはそれで納得しているのだろうか。

『ん?まあ、旨い酒をもらう代わりにちょっと血肉を分けてやったというところなのだ。問題ないのだ。』

「は、はあ。そんなもんなのかな。」

まあ、マコトさんは無理やりプーちゃんの鱗とか剥ぎ取っていったけれども、ちゃんとにお酒をプーちゃんにあげたからいいのかな・・・?

うん。いいってことにしておこう。

プーちゃんがそれでいいって言ってるんだから。

それにしてもプーちゃんって色々めげないよな。

嫌なことがあってもすぐに忘れてしまうみたいだ。

まるで三歩歩くと忘れてしまう鶏のようだ。

『して、マユよ。いつパールバティーに会うのじゃ?』

タマちゃんがそう尋ねてくる。

「できれば早い方がいいよね。明日、とか?でも、そう簡単に女王様に謁見できないと思うから、明日お城に連絡してみてアポを取ってからかな。」

『そうか。わかったのじゃ。』

タマちゃんはそう言うとおもむろに立ち上がって、家の玄関に向かっていった。

「タマちゃん・・・?どうしたの?」

こんな夜更けに外出だろうか。

珍しいこともあるものだ。

そう思ってタマちゃんに声をかけると、

『外にいるパールバティーに帰るように言ってくるのじゃ。』

「はあっ!?」

『なにっ!?来ておるのかっ!?』

タマちゃんから、女王様が家の外にいることを告げられた。

っていうか、タマちゃん。

女王様が来ているのならば来ていると早く言って欲しかった・・・。

「タマちゃん待って!せっかく女王様がうちに来ているなら会うから!」

『なんじゃ。会うなら会うと早く言うのじゃ。』

「いや、女王様が来ていることにタマちゃんと違って気づかなかったの。」

『なんじゃ。マユはニブチンなのじゃ。』

「うう・・・。普通気づかないから・・・。」

そうして、私は真夜中にも関わらず玄関のドアを開けたのだった。

 

 

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