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四章
4ー40
しおりを挟む「女神(?)様、いっちゃった・・・。」
「そうね・・・。」
「っていうかさ、女神(?)様が目覚めるのは数百年後って言ってたよね?」
女神(?)様は私に世界を任せると言って自分は長い眠りについてしまった。
報酬にスキルをくれるという話だが、そのスキルがどういうものかというのも聞けなかったし、今は女神(?)様も力を使い果たしてしまっているから、その報酬というものもすぐにはもらえないようだ。
というか、女神(?)様が目覚めるまでスキルはもらえないということだよね・・・?
それまで何百年とタダ働きのようである。
しかも、何百年もたって女神(?)様が覚えているとは限らないし。
そう思うと大きなため息が出てしまった。
「マユ、あまり気張らないことよ。」
「そうは言ってもねぇ・・・。」
マリアはなぐさめてくれるが、これからのことを考えると頭痛がしてくる。
今まで女神(?)様がおこなっていたことを私なんかが代役できるのだろうか。
そう思うと胃まで痛くなってくるような気がした。
『マユ、安心するのじゃ。妾たちがおるのじゃ。マユは一人ではないのじゃ。妾たちがいればなにも恐れることはないのじゃ。』
『そうなのだ。我らにできぬことはないのだ。』
「タマちゃん・・・。プーちゃん・・・。ありがとう。」
そうだ。
私は一人ではなかったんだ。
マリアもいるし、タマちゃんやプーちゃんたちもいる。
それにマーニャたちもいるのだ。
こんなに心強いことはない。
『そうと決まれば家に帰るのだ。トマトがどうなっているのか気になるし、早くトマトが食べたいのだ。』
『妾は甘味でよいぞ。でも、トマトとやらも食べてやってもよいのじゃ。』
『クーニャはミルクがほしいのー!』
うん。知ってた。
みんな食欲が一番だということ。
でも、食べることは何よりも大事だと思う。
「そうだね。ここでの仕事も終わったし女王様に報告して帰ろうか。」
「そうね。恙無く終わったことだしね。」
そうして私たちは自宅へと帰ることになった。
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