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三章

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「プーちゃんは見つかった?」

クロとシロに目線を合わせて確認してみる。

するとシロはコクリと頷いた。

『見つかった。呪われた大地からこちらに向かって高速で移動しているみたい。』

よかった。

どうやらプーちゃんは帰ってくるようだ。

しかし、高速移動?

転移じゃないの?

「プーちゃん帰ってくるみたいね。よかったわね。」

「ええ。よかったですね。ミルトレアちゃんも一緒なんでしょうか?」

マリアとマコトさんが頷き合っている。

『・・・あれ?ミルトレアの気配わからない。』

「え?」

「おや。」

「まあ!」

どうやらシロにはミルトレアちゃんの気配がわからないようだ。

ミルトレアちゃんが気配を消しているのか、それともミルトレアちゃんが行方不明になってしまったのか。

どちらにせよ、普通の自体ではなさそうだ。

『ねぇ、シロ。そもそもミルトレアって気配あったっけ?』

『あ、そう言えばなかったね。』

シロとクロが何やらコソコソと話しているのが聞こえてきた。

うん。

どうやら、ミルトレアちゃんには気配というものがない。

「ミルトレアちゃんには気配がないの?気配を消しているのかな?」

「そんなことはできませんねぇ。いくら気配を消していても全く存在を感知できないのはおかしいです。ちょっと僕の魔道具で生体反応を確認してみます。」

そう言ってマコトさんは魔道具をどこからともなく取り出して起動させた。

私もその魔道具を覗き込む。

すると中心に向かってものすごい勢いで近づいてくる生態反応が一つあった。

中心はマコトさんの持っている魔道具だから、きっとこのものすごい勢いで近づいてきているのがプーちゃんだろう。

でも、プーちゃんの周りには他に生態反応がない。

プーちゃんがやってきた方角にも生態反応はなさそうだ。

これはどうしたことだろうか。

「少なくともプーちゃんとは一緒にいないのかな・・・?」

「う~ん。でも、クロとシロがミルトレアちゃんから気配が感じられないと言っていたし・・・。そうなると・・・。」

「ミルトレアって子は幽霊なのかしら?」

「「えっ!?」」

マリアの一言に私とマコトさんの言葉がハモる。

生態反応がないってことは生きていないということだから、確かに幽霊ってことになるんだろうけど。

幽霊って本当にいるの?

この世界でも幽霊っているの?

なにそれ、すっごく怖いんだけど。

『マユどのぉ~~~~~~~~!!!』

マリアの一言で背筋が寒くなったところで、プーちゃんの声が外から聞こえてきた。

どうやら戻ってきたようである。

果たしてミルトレアちゃんは一緒にいるのだろうか。

 

 

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