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三章
3ー90
しおりを挟むそうだった。
乳液の効果でプーちゃん滑ってて傷一つつけられないんだった・・・。
でも、プーちゃんを傷つけるのは抵抗があるなぁ。
なんとかならないかなぁ。
プーちゃんも目をうるうるとさせてこっちを見ているし。
きっと、素材のためとはいえ、傷をつけられるのは嫌だよね。いくら死なないとはいえ、痛みはあるだろうし。
こっちも抵抗あるしね。
『マユ・・・。その骨なら我が魔法をつかえれば簡単に取れるぞ?』
「はい?」
「え?そうなんですかっ?」
プーちゃんが床に転がりながら衝撃の発言をした。
まさかの、プーちゃんの魔法で火蜥蜴の火炎袋が入手できるとか。
マコトさんも知らなかったようで、驚きで目を丸くしている。
『うむ。その骨ならば火を吐いていると次第に脆くなって火が出にくくなるゆえ、定期的に魔法で取り替えてるのだ。』
「と、取り替えるってプーちゃん・・・。骨、なんでしょ?痛くないの?」
プーちゃんは取り替えると軽々しく言うが、マコトさんの説明だとそれは骨だという。その骨を取り替えるのってそんなに簡単なのだろうか。
そう思ってプーちゃんに問いかければ、プーちゃんはキョトンとした顔でこちらを見ている。
『ふむ。まあ、脱皮のようなものだ。別に苦痛ではない。』
「はあ。そうなんだ。代わりの骨ってすぐに生えてくるの?」
『うむ。すぐに生えてこないと、我の攻撃手段がなくなるからな。すぐに生えるぞ。』
「そ、そうなんだ。竜ってすごいね・・・。」
勇者ハルジオンさんがプーちゃんの喉を切り裂いて火蜥蜴の火炎袋を手に入れていたっていうけど、実はそんな面倒なことをすることなんて全然これっぽちもまったく無かったんだ。
でも、プーちゃんにいきなり素材をちょうだいとお願いしても対して親しくもなければきっとくれなかっただろうから力ずくになるのはしょうがなかったのかな?
でも、そんなに簡単に素材が入手できるのであれば、早くプーちゃんの魔力をなんとかしなくっちゃ。この件はマコトさんが作成した魔道具のせいってこともあるし、マコトさんにも詳しく話を聞く必要がありそうだ。
「マコトさん。プーちゃんの魔力・・・。」
「はっ!マユさん申し訳ありません。私はそろそろ仕事があるので失礼いたしますね。マユさんはどうぞ、この家で自由にしていてください。ただ、私の作業所には入らないようにお願いしますね。」
「あ、マコトさん、待ってくださいっ!!」
プーちゃんの魔力の復活方法をマコトさんに尋ねようと思ったら、急にマコトさんが立ち上がった。
そうして、早口で捲くし立てるように告げると足早に私達を置いて部屋を出て行ってしまった。
『・・・逃げたな。』
プーちゃんがボソリと呟いた。
「ああ、やっぱり逃げたんだ・・・。」
作業場には入らないようにってことは、きっとマコトさんは作業場に篭るのだろう。
即ち、マコトさんに話しかけるなってことですよね。はい。
どうやらプーちゃんの魔力については、マコトさんはあてにならないようです。
せめて、魔力を封じ込める方法を教えてもらえればヒントになったかもしれないのに。
プーちゃんの魔力も元に戻したいけれども、トンヌラさんの声も戻さないとってことで、化粧水と乳液を大量に作ることにしました。
錬金釜はマコトさんの家にはなかったので、新たに高性能な錬金釜を5つほど大人買いしてきました。
マコトさんには家の中で自由にしていていいって言われているので、部屋の一室の錬金部屋にさせていただくことにし、その部屋に錬金釜を5個設置することにした。
「あ・・・。5個は入らなかったか・・・。」
いざ設置してみたところ錬金釜は3つしか部屋に入りませんでした。
まあ、詰め込めば5個入るんだけど、さすがに5個設置してしまうと歩くスペースがなくなってしまうので断念せざるを得なかった。
購入は計画的にしないとダメだね。
さて、化粧水と乳液どんどん作るぞー。
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台風に備えてなのだろうか、スーパーから水が消えた(*´・ω・)
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