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三章

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『情けないな。私の惚れた青竜はいったいどこに行ったのかしら?プーちゃんという情けない名前になってしまったゆえに、気概もなくなってしまったのですか?』

『ぐっ!マーニャ様がつけてくださった素晴らしい名前を貶すとはっ!?許さぬっ!』

女王様が威厳を満ちた声でプーちゃんに告げる。もとい、挑発している。

案の定、プーちゃんは女王様の挑発に乗ってプンスカ怒っている。

まったく、プーちゃんってば本当にマーニャのこと大好きなんだねぇ。

『いい目をしているわね。昔に戻ったみたいね。うふふふふ。』

女王様は、伝説の魔剣を構える。

その構え方は堂に入っており、常日頃から剣を構えたことがあるということが伺える。

プーちゃんも臨戦体制に入る。大きく口を開けて、その口から特大の火を女王様に向かって放つ。

女王様に向かって放たれる炎。しかし、女王様は動くこともなく、ただ剣を前に構える。

まさか、剣でプーちゃんの炎を相殺しようとしているのだろうか。無謀すぎる。

女王様の後ろで兵士長さんなんか腰を抜かしてあわあわしているではないか。

っていうか、誰も女王様を助けなくていいのっ!?兵士さんたちなんて口をあんぐりと開けて見ているだけだし。これでいいのか、この国は!!と叫びたい。

「くっ・・・。腕をあげたわね。」

剣で炎を相殺しているが、それでも熱波は届くのか女王様はその秀麗な顔を歪めている。

って、それだけですむのっ!?なんでっ!!

『むっ。我の本気の火を相殺するとは・・・。腕をあげたな。』

「ふっ。伊達に女王という職についているわけではないわよ。」

得意気に胸を張って女王様が言い放つが、なぜ女王という役職で強くなるというんですかっ!女王だから強くなるとか良くわからないんですけどっ!

「今度は私の番よ!」

女王様は剣を構えて、プーちゃんに向かって走り出す。その速度はかなり早い。

速度を殺さないまま、剣を大きく振りかぶり、プーちゃん目掛けて降り下ろした。

ぬめりんっ。

剣は乳液の効果により、プーちゃんに傷一つつけることもなく滑った。

って!伝説の剣も無効にする乳液って何それ!もう、プーちゃん無敵じゃん。そのまま、女王様に体当たりしても勝てるじゃん。

「ふっふふ・・・。乳液の効果はすごいわねぇ。この伝説の魔剣の攻撃すら効かないだなんて。うふふふふっ。」

女王様は笑ってるけど、この乳液もうどうしたらいいのかわからないよ。

『流石はマユの作った乳液だな。』

「マユは貴重ね。この国の宝だわ。」

『そうだな。』

「あなたも、マユのお陰で随分強くなったのね。流石は私の婚約者だわ。」 

「えっ?」

なんだか、今さらりと爆弾投下しなかったかな?女王様。
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