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三章

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「ま、まままままままさか、また大精霊様だったりしましぇんよね!?」

ケララがプーちゃんの精霊が孵った発言に驚いて後ずさりしている。

途中噛んでいるあたり、焦りが伺える。

『うむ。土の大精霊なのだ。名前を決めたいと思うのだが・・・。』

そうか。

・・・やっぱり大精霊だったのね。

その発言を聞いて、ケララが白目をむいている。

『ブーちゃん!!』

「へ?」

いつの間にかやってきたマーニャが叫んだ。

ブーちゃん?

『・・・マーニャ様、その名はちょっと可哀想である。』

『茶色の卵から孵ったからブラウンのブーちゃんなの!』

そうか。

そう来たか・・・。

でも、ブーちゃんにプーちゃんややこしい名前なんだけどなぁ。

まあ、プーちゃんから産まれたからブーちゃんというのもありかもしれないけど・・・。

文字で書いたときに分かり辛いなぁ。

それに某コメディアンがどうしても思い浮かんでしまうし・・・。

「マーニャ、ちょっと思いなおそうか。その名前。」

『いやっ!ブーちゃんなの!!』

『マーニャ様・・・。』

「大精霊様・・・ブーちゃん・・・。」

どうやらマーニャの中では土の大精霊の名前はブーちゃんで決まってしまったようである。

微妙な名前だ。

ケララも微妙な顔をしているし。

プーちゃんにピーちゃんにブーちゃんにスーちゃん。

あれ?なんかお腹が痛くなってきたような・・・。気のせいかな。

『ブーちゃん賛成なの!』

『ブーちゃんなの!』

クーニャとボーニャが名づけに参戦してきた。

しかも、マーニャの意見に賛成のようである。

賛成3票。反対3票。多数決では同点である。

ここはブーちゃんに決めてもらおうかな。

「ブーちゃんはなんて名前がいいかな?」

って、ブーちゃんって呼んじゃったし。

『ブーちゃんなのだっ!!』

「・・・え?それでいいの?マーニャに遠慮することないんだよ?」

『ブーちゃんでいいのだ!ブーちゃんがいいのだ!』

ブーちゃんはプーちゃんの腕の中で元気良く返事をしている。

どうやらブーちゃんという名前が気に入ったようだ。

センスない名前なのになぁ。

それにしても、元気だなぁ。ブーちゃんは。

ピーちゃんは産まれたばかりの頃、瀕死の状態だったし、スーちゃんは寝てばかりだったようなのに。

「そうなの。じゃあ、今日から貴方はブーちゃんね。」

『ブーちゃんなのだっ!』

ブーちゃんはニコニコ笑っている。

しかしブーちゃんは女の子なのだろうか、それとも男の子なのだろうか。

ピーちゃんは見た目からすると男の子だし、スーちゃんは見た目からすると女の子である。

ブーちゃんは・・・見た目ちょっと中性的なんだよねぇ。

ぽちゃっとしているけど、クリリッとした目が女の子っぽく見えるし、茶色のショートヘアーは男の子のようにも見える。

「ブーちゃんは女の子?男の子?」

どっちなんだろうと思って尋ねるとプーちゃんが不思議そうな顔をする。

『精霊に性別はないのだが・・・。』

「「ないのっ!?」」

思わずケララと私の声がハモッた。

 

 

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