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二章
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私たちが馬車に乗り込むと、ゆっくりと馬車が動きだした。
あれ、マリアに行ってきますも言ってないや。
それに、マリアが見送りに来てくれるかと思っていたけど、それもなかった。
まあ、王都まで行って帰ってくるだけだしね。
見送ってくれなくてもいいけど、なんだか寂しいような気がする。
だって、思えばこの世界に来てから毎日のようにマリアと一緒にいたんだし。
そのマリアがいないと、なんだかとても寂しい。
「きゃあっ。」
舗装されていない道はガタガタと大きく揺れる。馬車の旅は快適とは言えないようである。
クッション持ってくればよかったかもしれない。
馬車の硬いイスに座っていると、ガタガタと揺れる度にお尻が痛みを訴える。
「にゃあ………。」
「………にゃっ!」
「にゃ………。」
バスケットの中のマーニャたちも、ガタガタが嫌だったらしく、バスケットの中で暴れている。
今回プーちゃんはお留守番だ。
じゃないと畑の野菜たちに水をあげることが出来なくて作物が枯れてしまうかもしれないから。
ああ、それにしても揺れる。
お尻が痛い。
思わず降ろして欲しいと言う言葉が出てきそうだ。
それは、せっかく馬車を提供してくれているザックさんに向かっては言えない。
だから、グッと我慢をしてたんだけど………。
我慢が出来ない子もいるわけで。
ガタガタと大きくバスケットが揺れる。
「マーニャたち、バスケットから出てきたら危ないよ?」
マーニャたちは、ご立腹なようだ。
バスケットの中から「ヴーーーっ。」という唸り声が聞こえてくる。
ただ、バスケットから出たところで、この揺れは変わらないだろう。
いや、もっと酷くなるだろう。
私はマーニャたちが出てこないようにぎゅっとバスケットを抱き締めた。
「うわぁっ!!!」
その時、外から男の人の驚いたような声が聞こえ、馬車が停止した。
ザックさんの声だろうか?
ザックさんあまり喋らないから、声をよく覚えていないが、外から聞こえてくる声の持ち主で該当するのはザックさんしかいない。
「ザックさん?どうしたんですか?」
馬車の中から御者台にいるだろうザックさんに声をかける。
だが、返事はなく変わりに「うわっ。」「おわっ。」という慌てたような声が聞こえてくるだけだった。
いったい外で何があったんだろうか。
まだいくらも馬車で走っていないはずだから、きっとまだキャティーナ村の中だと思う。
それならば、馬車が盗賊に襲われたってこは考えにくいし。
ここは、怖いけれども馬車の外に出て状況を確認するべきだろうか。
私はおそるおそる馬車のドアに手をかける。
(この馬車には、窓がないため、ドアを開けなければ外が確認できないのだ。)
勇気を出して、少しだけ空いた隙間から御者台を覗きこんだ。
「ザックさん?」
あれ、マリアに行ってきますも言ってないや。
それに、マリアが見送りに来てくれるかと思っていたけど、それもなかった。
まあ、王都まで行って帰ってくるだけだしね。
見送ってくれなくてもいいけど、なんだか寂しいような気がする。
だって、思えばこの世界に来てから毎日のようにマリアと一緒にいたんだし。
そのマリアがいないと、なんだかとても寂しい。
「きゃあっ。」
舗装されていない道はガタガタと大きく揺れる。馬車の旅は快適とは言えないようである。
クッション持ってくればよかったかもしれない。
馬車の硬いイスに座っていると、ガタガタと揺れる度にお尻が痛みを訴える。
「にゃあ………。」
「………にゃっ!」
「にゃ………。」
バスケットの中のマーニャたちも、ガタガタが嫌だったらしく、バスケットの中で暴れている。
今回プーちゃんはお留守番だ。
じゃないと畑の野菜たちに水をあげることが出来なくて作物が枯れてしまうかもしれないから。
ああ、それにしても揺れる。
お尻が痛い。
思わず降ろして欲しいと言う言葉が出てきそうだ。
それは、せっかく馬車を提供してくれているザックさんに向かっては言えない。
だから、グッと我慢をしてたんだけど………。
我慢が出来ない子もいるわけで。
ガタガタと大きくバスケットが揺れる。
「マーニャたち、バスケットから出てきたら危ないよ?」
マーニャたちは、ご立腹なようだ。
バスケットの中から「ヴーーーっ。」という唸り声が聞こえてくる。
ただ、バスケットから出たところで、この揺れは変わらないだろう。
いや、もっと酷くなるだろう。
私はマーニャたちが出てこないようにぎゅっとバスケットを抱き締めた。
「うわぁっ!!!」
その時、外から男の人の驚いたような声が聞こえ、馬車が停止した。
ザックさんの声だろうか?
ザックさんあまり喋らないから、声をよく覚えていないが、外から聞こえてくる声の持ち主で該当するのはザックさんしかいない。
「ザックさん?どうしたんですか?」
馬車の中から御者台にいるだろうザックさんに声をかける。
だが、返事はなく変わりに「うわっ。」「おわっ。」という慌てたような声が聞こえてくるだけだった。
いったい外で何があったんだろうか。
まだいくらも馬車で走っていないはずだから、きっとまだキャティーナ村の中だと思う。
それならば、馬車が盗賊に襲われたってこは考えにくいし。
ここは、怖いけれども馬車の外に出て状況を確認するべきだろうか。
私はおそるおそる馬車のドアに手をかける。
(この馬車には、窓がないため、ドアを開けなければ外が確認できないのだ。)
勇気を出して、少しだけ空いた隙間から御者台を覗きこんだ。
「ザックさん?」
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