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二章

2ー22

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化粧水を手につけてみた感じ、ごくごく普通の日本の化粧水と変わらないような気がした。
たしかに、肌がつるつるにはなるが日本の化粧水でもこのくらいにはなる。
次に、手につけて残った化粧水を飲んでみる。
しゅわしゅわっとした喉越しが懐かしく感じる。
飲み終わった後に、ペタペタと自分の肌を触ると明らかに違いがあった。

「なにコレ!つるつるっ!!」

肌につけるよりも飲む方が化粧水の効果が高かったのである。
手で頬を触ってみるが、明らかにつるつるになっている。
鏡を借りて見た目を確認してみたが、つるつるしていることがわかる。
この化粧水はとても万能なようだ。

「でしょ?すごいねぇ。化粧水をつけただけだと一般に買える化粧水と変わらないけど、飲むと全然違うよね。」

「ほんとに!すごいね!」

「猫様はほんとうに素晴らしいのぉ。」

「それを言うなら化粧水に【美味しくなぁれ。】たなんて変な思いを込めたマユも素晴らしいわね。マユのいた世界には飲む化粧水があったのかしら?」

なんだか、マリアから言われると褒められている気がしない。
むしろ貶されているような・・・。
深く考えると落ち込みそうなので深く考えないことにする。

「もう一本飲みたいのぉ。」

「え?これジュースじゃなくて化粧水だからね。」

村長さんはよっぽど化粧水が気に入ったのかおかわりを要求してきた。
それをマリアが窘めている。
確かに、化粧水だから飲みすぎたらどんな影響がでるかわからない。
それになにより化粧水だからジュースのように安くはない。
元手はただだけど、王都では化粧水1本1000ニャールドするらしいし。

「わかってはおるのだがのぉ。喉越しがなんとも癖になる化粧水じゃ。もっと飲みたいのぉ。」

「でも、飲みすぎはどんな弊害が出るかわかりませんから、一日一本までにした方がいいかと思いますよ。」

「そうか、残念じゃなぁ。」

村長さんは心底残念がっているようで、目線を下に落としてうなだれた。
そこまで気に入ったのか。
もう一本あげてもいいかなと思ったが、そうするとお世話になった人全員に行き渡るかどうかわからないのでぐっとこらえる。

「他の人に配って余ったら持って来ますね。」

「期待しておるぞ。みんな受け取り拒否すればいいのぉ。」

「あはは。こんなすごい効果の化粧水、みんな喜んで受け取るに決まっているじゃない。むしろ争奪戦になるかもよ?」

マリアが笑いながら怖いことを言う。
でも、村長さんもマリアもこの化粧水を気に入ってくれていて、かつこの世界には存在しない喉越しだというのだからあながちマリアの言っていることも間違いないのかもしれない。
メロンソーダ味なので甘いから男性には向き不向きがあるが女性や子供には人気がでるかもしれない。
そもそも、子供に化粧水が必要かと言われたら微妙だが。


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