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二章
2ー20
しおりを挟む化粧水を飲んだら目の色が変わるとか何それ。
なんで目の色なんだろうかと不思議に思う。
『なんでだろうねぇ~。そこはぁ~私にはわかりませぇ~ん。それに作成者はぁ~あなたでしょ~?あなたが知らないのにぃ~私にわかるわけありませぇ~ん。』
そうだよね。
正論過ぎる。
目の色を変えたいだなんて思いは込めなかったのになぁ。
肌の色が変わる化粧水ができてしまったときも、特に肌の色を変えたいとは思っていなかったけど、化粧水だから肌に影響するとか無意識に思っていたからなのかなとか思ってたんだけどね。
「ごめんなさい。私にもなんでなのかさっぱりわかりません。」
「まあ、マーニャ様の力かもね。マーニャ様が目の色を変えたいと願ったのかもしれないよ?」
『ぷはぁ~っ!なぁにぃ~これぇ~!!しゅわしゅわ~。』
マリアと話している最中に鑑定士さんは化粧水を飲んだらしい。
感激したような声が響いてきた。
しかも、なんかキャラキャラと笑い声まで聞こえる。
どうやらお気に召したらしい。
「どうですか?メロンソーダ味は?」
『しゅわしゅわでぇ~美味しいわぁ~。癖になりそう~。これはぁ~高く売れるわよぉ~』
この世界ってソーダみたいなしゅわしゅわな飲み物はないのだろうか。
ビールとかないのかなぁ。
「マユ、私も飲んで見たいっ!」
「おぉ、それならわしも飲みたいのぉ。」
マリアに続き、村長さんまで飲みたいと意思表示をしてきた。
というか、村長さんはお爺さんなんだけど、化粧水を飲んだらどうなるのだろうか。
やっぱりお肌つるつるになるのかしら?
「この世界にはしゅわしゅわな飲み物はないの?」
「私は飲んだことないわ。」
「わしも飲んだことないのぉ。」
『私だってぇ~鑑定士になってうん十年経つけどぉ~こんなしゅわしゅわしたもの飲んだことないわよぉ~。』
どうやらこの世界にはソーダはないらしい。
今回できた化粧水はマーニャに手伝ってもらったもので、次回も同じくメロンソーダ味になるとは限らないと思う。
それなら、お世話になっているマリアや村長さんにあげようかなぁ。
あと、村の皆にも。
なんだかんだ言って、お世話になっているし色々と必要なもの貰っているし。
「鑑定士さん。ごめんなさい。高く売れるって教えてくれたけれど、この世界にはメロンソーダがないみたいだし、今回はこの村のお世話になった人に配りたいと思うの。また、偶然作成できたら売ることにするわね。」
『ん~了解~。じゃあ、これは返すわねぇ~。ちなみにぃ~これも売るとなったらオークションになるわよぉ~。今日出す予定のぉ~化粧水よりぃ~高くなること間違いなぁ~し。』
鑑定士さんはそう言うとすぐに化粧水を送り返してくれた。
もちろん、鑑定士さんが飲んだ1本を除いてだが。
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