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二章

2ー15

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マーニャに睨まれたプーちゃんはトボトボと家から出て行き、ふわっと空へと飛び立った。
いったい、マーニャはプーちゃんに何を言ったのだろうか。

「マーニャ、ネズミのおもちゃ落としちゃってごめんね。」

「にゃあ。」

明日絶対、見つけてくるからという思いを込めてマーニャを見ると、マーニャは一声鳴いてご飯を食べ始めた。
ちょっと不機嫌そうではあるけれども。




それから、私もご飯を食べてまったりとテーブルに座って3匹で遊んでいるマーニャ達を見ていた。
互いに狩りの練習をしているのか、飛びついたり隠れたりを繰り返している。
喧嘩をしているわけではなさそうなので、放置して見守っている。
猫はこうやって兄弟たちと取っ組み合いをしながら、加減を覚えて行くと聞いたことがある。
ドタンバタンッと走り回っているが、しばらくすると音が聞こえなくなった。
どうやら抱き合ったまま寝てしまったようだ。
部屋の片隅で3匹で抱き合って眠っていた。

「寝ちゃったんだ。でも、ここじゃ寒いでしょ?」

ベッドルームに運んでいこうにも、3匹で抱き合っているので抱き上げることができない。
仕方なく、ベッドルームからもふもふっとした毛布を持ってきて3匹を守るように毛布をかけてみる。
クーニャがもぞもぞっと動いたので起きるかなと思ったが杞憂だったようで、またすぐにスースーと寝始めた。
しばらくそのままマーニャたちを見ていたが起きる気配がなかったので、私も寝ることにした。

「おやすみ。マーニャ、クーニャ、ボーニャ。」

そう言って、ベッドルームに入ると灯りを消して寝ることにした。
だから私は気づかなかった。
このすぐ後に、家のドアが叩かれたことに。
そして、マーニャがドアの前で「にゃあ。」と一声鳴いたらドアが叩く音が止み、変わりに「しくしくしくしく………。」と哭き声が聞こえたことにも気づかなかった。
ただただ深い眠りの中に私はいた。





翌朝、起きてみるとすでにマーニャたちは起きており、昨日無くしたはずのネズミのおもちゃで仲良く遊んでいた。

(いつの間に拾ってきたんだろう?)

不思議に思ったが、マーニャたちが楽しく遊んでいるようだったので気にしないことにした。

「マーニャ、クーニャ、ボーニャ、朝ごはんにしよう。」

そう言うと、マーニャたちが遊ぶのをやめて、猫様用専用テーブルの前に行儀よくちょこんと座った。
猫様用専用テーブルの上にご飯をそれぞれ乗せてあげると、3匹とも勢い良く食べ始めた。
朝から運動していたからお腹が空いていたらしい。
可愛いなとマーニャ達を見ながら私も朝食を食べることにしたのだった。


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