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一章

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それから3人で朝御飯を食べた。
リュリュさんはアンさんのところから少し多目
にパンを買ってきたらしい。
どうやら私とプーちゃんの分らしかったので、一緒にいただくことにした。

リュリュさんは、プーちゃんに怯えながらもパンを頬張っていた。
プーちゃんが怖くないと認識したようだ。
ちなみにプーちゃんは私が選んできたパンよりリュリュさんが選んできたパンの方が口にあったのか、笑顔で食していた。

ほんわかした空気がただよってきたのもつかの間。

トントントン。

誰かが家のドアを叩く音がした。
ビクッと体を震わせる私。
そのままパンを頬張り続けるプーちゃん。
「あちゃー」という顔で頭を押さえるリュリュさん。

「プーちゃん。誰か来たから寝室に行っていて!」

『なぜだ?』

「またリュリュさんみたいにビックリさせちゃうでしょ!?」

『ふむ。いいのではないか?別にビックリさせておけば』

「・・・あのねぇ。プーちゃんがここにいるって知れ渡って討伐対がプーちゃんを討伐しにきたらどうするのよ」

プーちゃんはどうどうとしたものだが、ダンジョン10階層の竜なのだ。
ここにいるって知られたら討伐隊が組まれることだってあるんじゃないか、と不安になる。
せっかく、プーちゃんと打ち解けてきたところなのにそれはいただけない。
プーちゃん悪い竜じゃないし。

「マーニャ様の友達だからビックリされても討伐はされないと思うけどねぇ」

と、リュリュさんがのんびり言った。

そうこうしているうちにしびれを切らした客人がドアを開けて中に入ってきた。

「マユー!おはよーっ!!」

「・・・マリア」

よかった。
来たのはマリアだった。
マリアならちょっとやそっとのことじゃ動じないし、プーちゃんを討伐するようなことにはならないだろう。
ホッと胸を撫で下ろす。

「ってマユ!あなたっ!!なんてことなの!!」

って、違ったーーーーっ。
なんか、怒ってる!
怒ってるよマリア!!

つかつかと私の方に歩み寄ってくるマリア。
その表情は危機迫っている。

やっぱりプーちゃんここにいたらダメだったのか。プーちゃん隠せばよかった。

と後悔をする。
冷や汗だらだらの状態だ・・・。

「マユ!こっちの世界に来て1週間もたっていないのにリュリュさんを連れ込むだなんてっ!!」

えっ?そっち!!?
プーちゃんじゃなくてそっち!?そっちに突っ込みいれるの!?
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