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一章

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「どんなって・・・」

私は、マーニャたちの姿を思い浮かべる。
3匹とも無邪気で可愛いけど、性格は全然違う。

「姉御タイプで率先して行動をおこすマーニャ。
おっとりしていて動作が少し鈍いときがあるボーニャ。
甘えん坊で警戒心の強いクーニャ。
数え上げればキリがないけど、3匹ともとっても可愛いんです。」

私が力説すると、冒険者の皆様が爆笑した。

私、何か間違ったこと言ったっけ?
頭の中は疑問符だらけだ。

「いやいやいや。おねえさん。俺らは猫様たちを見かけたってだけだから性格まで把
握できないよ。
  3匹の容姿を教えて欲しいんだ」

言われてハッと気づく。
そうだよね。性格を伝えたって、容姿の特徴を伝えないと駄目だよね。

「マーニャはキジトラです。こう、首周りとお腹と手足の先っぽが白いです。
  クーニャとボーニャはよく似ているんですが、黒トラです。
  ふくよかな方がボーニャ。スマートな方がクーニャです。
  ちなみに毛並みは一番ボーニャがふかふかでさわり心地がいいです。
  ゆったり抱かせてくれるのがボーニャです。
  クーニャとマーニャはあまり抱っこさせてくれません」

って、あれ?
また容姿以外の話になっている?

「おねえさん、よっぽどその猫様たちが好きなんだね。
俺ら、猫様たちに触れてないから毛並みや抱っこさせてくれるかくれないかなんてわ
からないよ。ごめんな」

「おねえさん面白いね。」

「俺たちが会った猫様たちも3匹一緒だったな」

「ああ、3匹だった。ダンジョンの中は薄暗かったけど、黒っぽい猫が2匹にキジトラ
が1匹だったな」

「おねえさんの猫みたいだな」

「えっ!?ほんとに!!」

思わず大きな声が出てしまった。
まさかとは思ったが、ダンジョンにいたのがマーニャたちだったなんて。


「ああ、ダンジョンに探しに行かなくっちゃ」

マーニャたちを探しに行かなくっちゃ。
だってまだ帰って来ていないんだもの。
迎えに行かなくっちゃ。

「ねえちゃん、悪いことは言わない。探しに行かない方がいい」

「どうして!?」

マーニャたちがダンジョンにいるのに、冒険者さんは探しに行かない方がいいという。
いる場所がわかっているのに、どうして?

思わず冒険者さんを睨んでしまう。
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