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一章
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しおりを挟む「さっき購入した肥料、畑の隅に置いておくね。きっと、もうすぐハーメルさん来るからヒマワリを植えるのは、ハーメルさんが帰ったあとかな」
「そうだね、ハーメルさんが帰ったあとになるね」
マリアは、そう言いながら肥料袋から肥料を取り出して畑の隅に置いた。
マーニャたちが持ってきたピンク色の卵は見ればみるほどとても綺麗だ。
これって本当に鶏の卵なのかな?
思わずピンクの卵を鑑定してしまう。
【ピンクの卵
精霊の卵。見たものに幸せを運ぶと呼ばれている。ただ、卵から精霊が孵ったのを見た人はいない。人知れずいつの間にか孵化している。よく、鳥類の巣で見つかる】
「はえっ!?精霊の卵!?この世界、精霊がいるの?」
鑑定してみたら以外な鑑定結果がでた。
その言葉を聞いていたマリアもびっくりしている。
どうやらマリアも知らなかったようだ。
「えっ?精霊の卵だったの!?知らなかった。それ知っている人いないんじゃないの?ピンクの卵珍しいから、鑑定師の人が鑑定する機会もないのかな・・・?」
「マリアも知らなかったんだ。孵化するところみたいね」
「そうだね、でも今回はハーメルさんに渡してしまうから見れないね」
「また、今後機会があったら見たいね」
ピンクの卵を眺めながらそういうと、なんだか、卵がドクンッと脈打ったような気がした。
「こんにちわ!ピンクの卵が見つかったと伺って来ました」
「ハーメルさんいらっしゃい。先程ぶりですね」
マリアと話していると、ハーメルさんがやってきた。
「これが、ピンクの卵です」
私は、ハーメルさんにピンクの卵を手渡した。
「これが・・・・・・なんて美しい卵なんだ。ありがとう、妹も喜ぶよ」
「いいえ、どういたしまして。この卵、そこにいる猫のマーニャとクーニャとボーニャが見つけてきてくれたんです」
私は、ハーメルさんにマーニャとクーニャとボーニャを紹介する。
三匹ともハーメルさんに興味がないのか、ご飯を食べ終わって毛繕いをしている。
「ああ、猫様たちがみつけてくれたんだね。ありがとう。これは。お礼の品。受け取ってください」
ハーメルさんはそう言って水色の卵をくれた。
・・・水色の卵?
もしかしてこれも・・・。
「精霊の卵かもね」
マリアがハーメルさんに聞こえないように耳打ちしてきた。
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