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一章

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「マユ、これからさっきみたいに、依頼されることがあるかもしれないけれど、二つ返事で頷いてはダメよ。相手が確実に報酬をくれる保証はないのだから、しっかり相手が対価に見あったものと交換してくれるか確認した方がいいわ」

「そうね。詐欺って可能性もあるものね。でも、マリアはさっき即決していたわね?なんで?」

気を付けなきゃいけないのはわかった。
だけど、マリアはさっき即決していた。見つかったら連絡するって。

「私は予知できるから、ある程度この人は大丈夫って人はすぐわかるわ。マユの場合、
鑑定スキルがあるから相手を鑑定してみるといいわ。犯罪をしそうな人はステータスに警告メッセージがでているはずよ。」

「へぇー。鑑定スキルって便利なのね」

「そうね。でも、相手に断りをいれてからステータスを確認するようにしてね。ステータスを見られることを嫌がるようだったら、依頼は受けない方がいいわ」

「そうするわ」

確かに、何も言わずにステータスをみるのは覗き見をしているようだし。
断るってことは、それ相応の理由がある訳でしょ。

「依頼の中には困難なものもあるけれど、困難なものほど報酬がよかったりするから、いろいろ見極めてみるといいわよ」

「ありがとう。マリア。依頼が来たら試してみるわ」

「そうしてみて」

そうこう話しているうちに、家についてしまった。
そろそろ、猫たちにお昼ご飯をあげなければ。

「マーニャたちにご飯をあげてくるから、家の中で待っていてくれる?」

「ええ。私も、マーニャ様たちにご飯をあげるのを見ていてもいい。あの子たちの食べている姿、なんか癒されるのよ」

「もちろん。いいわよ。かわいいよね。必死になって食べているの。」

家の中に入り、保管庫からマーニャたちのご飯んを取り出す。
そして、軽く家の中を確認するが、家の中にはマーニャたちの姿がなかった。

外にでてマーニャたちを呼ぶことにした。
賢い猫たちだから、呼べば来るだろう。

「マーニャ、クーニャ、ボーニャ、ご飯だよー」

「にゃっ!」

「にゃぁ~」

「みゃん」

おお、すぐに返答がきた。
さすが、賢い子たちだ。

しばらく待っていると草を掻き分けながら3匹が姿を現した。
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