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一章

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マーニャたちとご飯を食べ終わった私は、軽く身支度をする。
日本から持ってきている化粧品。もうあんまりないんだよなぁ。
鞄の中に入っていた化粧直し用の化粧品だから元々量はそんなになかった。
こっちの世界にも化粧品ってあるのかなぁ。あとで、マリアに聞いてみよう。

身支度を整えると、マーニャたちと外に出る。
家から出るとすぐ畑だ。
今はまだ何も植えてないし、荒れてるけど。
庭に出ると、昨日購入した鶏たちが、のんびりと草を食んでいた。

本当に、草を食べるんだ。

元々が草だらけの畑なのであまり草が減ったような感じはしないが。

「にゃー」
鶏たちを眺めていると、マーニャが足にすり寄ってきた。
何かをうったえているように、鳴きながら私の顔を見つめてくる。
そして、とことこと数歩先に歩くと、こちらを振り向いて「にゃー」とまた鳴く。

もしかして、ついてこいってこと?

半信半疑ながらも、マーニャの後をついていく。クーニャとボーニャは外にでた瞬間にどこかに走っていってしまった。
マーニャの後をついていくと、畑の隅にある鶏小屋に着いた。

ここに何があるっていうのかしら?
鶏たちは畑を自由に歩き回っているし。
不思議に思いながらもマーニャの後について小屋に入ると、積んであった藁の上にちょこんと小さくて白くてまあるい物が置かれていた。

「これってもしかして・・・」

「にゃ!」

鶏のたまごじゃないの。
もう、産んだんだ。
この卵、始めての卵だし折角だから孵化させてみようかな。
そうと決まれば昨日ローズさんからもらった孵化機を使ってみよう。

小屋にある棚の上にローズさんからもらった金色の孵化機を設置し、その中に先ほど見つけた卵を入れる。
これで、明日になれば孵化しているらしい。
どんな雛が孵るのかなぁ。
明日が楽しみだ。

卵を設置し終わると、マーニャはたたたっとかけてどこかに行ってしまった。
マーニャ卵のこと教えてくれたんだね。ありがとう。

さて、今日こそはマーニャたちがくれた種と、買った種を蒔いてしまわなければ。
家に戻り、保管庫に保存しておいた種を取り出す。そして、玄関脇に立て掛けてあるリュリュに貰った農具を手にとった。
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