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一章

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村で一番最初に出会って村長の元に連れてきてくれた少女マリアに案内されて、私に用意された土地と建物に案内される。



村の端に位置はしているが、それなりに広い土地だ。

ただ、荒れている。

草やら石やらゴミやらで畑と思わしき場所は荒れている。



「誰も手入れしていないから、荒れてるけどここを使って。家だけは腐ってしまうといけないからと定期的に掃除をしているから、今日軽く掃除をすれば使えると思うわ。」



案内された家は狭かった。

ただ、キッチンはしっかりとついているし、お風呂とトイレも別だ。

ベットルームはベットと小さな箪笥が置かれている。

それだけで、ベットルームの中はいっぱいだ。

意外と狭い。

キッチンのすぐ側には木で出来たテーブルと椅子が2脚置いてあった。ここで、ご飯を食べろってことかな?



「狭いかもしれないけど・・・。お金を貯めれば村の大工さんが増改築してくれるわ。お金が貯まったら相談してみてね。それからこの子たちのことをよろしくね」



マリアはそう言って、持ってきたバスケットの蓋を開けた。

そこには、まあるい目が6つ光っていた。

そう、先ほど村長から託された猫様たちである。



「この子たちは姉妹なのよ、ちょうど三ヶ月になるやんちゃ盛りよ。このキジシロの子がマーニャ。こっちの黒猫でおっとりしている子がボーニャ。この黒猫でちょっと目付きがきつい子がクーニャ。どの子もいい子だから、仲良くしてね」



「可愛いわね。私、猫を飼ったことがないのだけど、ご飯とかどうしたらいいの?」



うん。

どの子も可愛い。

興味深々に私の顔をジィーッと見つめてくるまあるい6つの瞳。可愛い。



「この子たちのご飯はそこにある保管ボックスに入っているわ。なくなると自動的に追加されるからご飯をあげるのを忘れないようにね」



「わかったわ。便利なのね」



この子たちのご飯が自動的に補充されるなんて便利だわ。でも、料金は?



「あ、この子たちのご飯は国が支給してくれるから無料だよ」



私は疑問を口に出していたのだろうか?



「じゃあ一通り説明も終わったし、早く部屋を掃除してしまいましょうか。早くしないと眠れなくなってしまうわ」



「手伝ってくれるの?」



「ええ、もちろん。マユが馴れるまでサポートするわね」



「ありがとう。よろしくお願いします」



そうして異世界一日眼は過ぎていった。
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