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しおりを挟む私はシルキー。猫である。
可愛らしく愛らしく優雅な猫である。
見よ。このまっすぐに伸びた長い尻尾を。私の自慢の尻尾である。
尻尾をゆらゆらと動かすのが私はとっても好きだ。見ていて飽きないほど優雅な動きに見えるからだ。
高貴な私にとっても相応しい尻尾だと思わないか?
ふふふ。この私の美しい尻尾に、私のマリアもすっかり魅了されているようだ。私が尻尾を優雅に揺らすとマリアの目がより一層輝くのだ。
マリアは良い。
とても良い。
私のことを崇拝してくれるその目がとても心地よい。優しく触れてくるその手の暖かさも気に入っている。
できれば私のことだけを見ていてほしいが、マリアは他の猫たちにも熱のこもった目を向ける。
できれば私のことだけを見ていて欲しいのに。私だけのものだったらいいのに。
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マリアは今日はここに泊るらしい。
マリアが大好きな猫たちがここにはいっぱいいる。
きっと、今日はマリアのベッドに皆で押しかけることだろう。
マリアの笑みはぽかぽかな太陽みたいで大好きだ。僕まで元気がでてくる。
マリアが来る日はとても嬉しい。
マリアが触れてくれるととっても嬉しい。
マリアのしてくれるマッサージはとっても気持ちがいい。
大好きなマリア。可愛いマリア。
マリアのこと僕は大好き。
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……ちっ。
マリアが泊るっていうから逃げだしたら、伯母に捕まった。
強制的に魔法で身体の自由を奪いやがって。
しかも、マリアと一緒にシャワーを浴びろだって!!
そんなこと出来るわけがないじゃないかっ!!
まったく伯母にはあきれてものが言えない。
いや、実際にオレは喋れないんだけど。
そういうわけじゃなくって。
……別にマリアのことが嫌いってわけじゃない。
オレが一番苦手なのは伯母だ。あれは悪魔だ。
それに比べればマリアは天使のように思える。まあ、伯母と比べたら、だけど。
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