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「……そうよね。このままラルルラータにずっと隠れているっていうわけにはいかないわよね。」

「ロレインちゃんは大丈夫です。流れで僕たちと一緒にいますが、僕たちの事情に巻き込まれることはないと思う。だから、ロレインちゃんはいつでも……。」

 ロレインちゃんは謀らずとも僕たちが巻き込んでしまっただけ。本当だったら、ロレインちゃんは僕たちに付き合う理由なんてないんだ。ロレインちゃんは優しいから僕たちに付き合ってくれているだけで、本当は……。

「……それ、本気で言っているのかしら?」

「あ……うん。だって、ロレインちゃんには迷惑をかけてばっかりで……。この件だって本当はロレインちゃんを巻き込むべきではなかったんだと思うし……。だから、その……。ロレインちゃんが一緒にいてくれることはとても心強いけど……。僕たちの事情にこれ以上巻き込むわけには……。」

 ロレインちゃんへの説明がしどろもどろになってしまう。

 ロレインちゃんに出来れば一緒にいてもらった方が心強い。でも、ロレインちゃんには関係ないことなのに巻き込んでしまうのはとても忍びない。

 ロレインちゃんに、巻き込まれてくれだなんて僕からは言えない。

 だって、それはロレインちゃんが危険な目にあう可能性が高いからだ。僕たちの町を焼き払った白服の男たちが相手なのだ。きっとこのまま僕たちと一緒にいたらロレインちゃんも危険な目にあう可能性が高い。

「……ねぇ、シヴァルツくん。私をバカにしないでくれるかしら?」

 ロレインちゃんは低い声で僕を睨みつけながら言葉を発した。

 ロレインちゃんの身体中から怒りのオーラが上がっているのが感じられ、僕はぎゅっと自分の身体を抱きしめた。

 ……怖い。

 ロレインちゃんにっこり笑っているように見えるけれど、なぜか目が笑ってない。

 いや、笑えるような会話してないから当たり前なんだろうけど。

「そりゃあね、私、こうなるまではシヴァルツくんと会話をしたこともなかったわ。ミコトちゃんとだって町が焼けてから知り合って、こうやって一緒にいるようになっただけで関係性は薄いっちゃ薄いけれど。それでもね、私はシヴァルツくんのことも、ミコトちゃんのことも大好きだし。二人のことはとても気に入っているの。だからね、私だってシヴァルツくんやミコトちゃんの力になりたいのよ。二人の側で二人の力になりたい。そりゃあ、私の力はたかがしれているわ。全く役に立たないかもしれないけれど。それでも、私は二人の力になりたい。全力でサポートしたいと思っているわ。だから、あなたたちと一緒にいさせてほしいの。もし……私が足手まといになるようなら、その時は影からサポートするわ。でも、足手まといじゃないなら、最後まで一緒にいさせてほしいの。」

 ロレインちゃんは僕たちが口を挟む暇も与えないほど早口でまくし立てた。



 



 


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