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それからも町の隅々をロレインちゃんと一緒に捜索したが、誰一人生きている人はいなかったし、無事な建物は一つも存在しなかった。町の中心に位置する教会には人々が神に助けを求めるように折り重なって倒れていたが、誰も彼も黒く焦げており息はしていなかった。
町全体が壊滅状態であり、人々は非難することさえできないまま死んでいったのではないかと思われる。もしかしたら町の外まで逃げ延びた人がいるかもしれないが今日の捜索は町の中だけにとどめておくことにした。
「……ロレインちゃん。ひとまず僕の家で休もう。明日、また捜索しよう。」
「……そう、ね。」
ロレインちゃんは町の生存者がいないことを知り、僕の言葉に小さく頷いた。
「ミコト、ただいま。ごめんね。遅くなった。」
「……シヴァ、その女、だれ?」
傷心のロレインちゃんを連れて家に帰ると、ミコトが玄関の前に座って待っていた。そして、僕と僕の隣にいるロレインちゃんを見て無表情で問いかけてきた。
町全体が壊滅状態であり、人々は非難することさえできないまま死んでいったのではないかと思われる。もしかしたら町の外まで逃げ延びた人がいるかもしれないが今日の捜索は町の中だけにとどめておくことにした。
「……ロレインちゃん。ひとまず僕の家で休もう。明日、また捜索しよう。」
「……そう、ね。」
ロレインちゃんは町の生存者がいないことを知り、僕の言葉に小さく頷いた。
「ミコト、ただいま。ごめんね。遅くなった。」
「……シヴァ、その女、だれ?」
傷心のロレインちゃんを連れて家に帰ると、ミコトが玄関の前に座って待っていた。そして、僕と僕の隣にいるロレインちゃんを見て無表情で問いかけてきた。
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