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しおりを挟む「よし!今日から私とアリーチェは友達だな。」
アルフレッド様はそう言って笑った。
その笑みはとても眩しかった。
そして、その声もとても素敵だったことを記しておく。
「アリーチェはメリーチェと仲が良いのだな?」
「え、ええ。まあ、はい。」
仲が良いというか何故だか「お友達になりましょう。」とメリーチェに言われているので、嫌われてはいないように思うけれども仲がいいというほどというかどうかと言うと少し怪しいような気もする。
だから、曖昧な表現になってしまう。
「メリーチェがアリーチェと友達になりたいと言ってきた。」
「はあ。そうですか。」
そう言えばアルフレッド様に聞いてくださいと言ったなぁ。本当にアルフレッド様に聞きに行ったんだ、メリーチェ。
律儀だわ。
「アリーチェはメリーチェにどうやって気に入られたんだ?」
「へ?メリーチェ様に気に入られた理由ですか?」
「ああ。そうだ。それが知りたい。」
メリーチェに気に入られた理由と言っても私には思い当たるふしがない。
だって、メリーチェとはほとんどしゃべっていないのだ。
会ったのだって今日が初めてだし。
しかも、アルフレッド様にぶつかった私に手を差し伸べてくれただけだし。
これと言ってメリーチェの気を引くような・・・メリーチェが気に入るようなことはしていない認識だ。
というか、私こそ知りたい。
メリーチェに何故友達になろうと言われたのかを。
「申し訳ございません。アルフレッド殿下。私にはよくわかりません。」
考えたってわからないのだから、わからないと回答するしかないだろう。
憶測で答えて違っていたらアルフレッド様に悪いし、私の心証も悪くなるだろう。
「・・・そうか。私とアリーチェの何が違うんだろうな。」
「はあ?」
何が違うと聞かれても身分も性別も違うとしか答えようがない。
「私とアルフレッド殿下ではいろいろと違いすぎます。」
「ほお?例えば。」
アルフレッド様は興味深そうに私の話に耳を傾けてくれた。
「例えば、性別が違います。」
「それは、そうだな。だが、こればっかりはどうしようもない。」
「身分も違います。」
「ふぅむ。まぁな。つまり、メリーチェは私の身分が高すぎるというところが嫌なのだろうか。」
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つまり、身分に関しては高い方がいいと思うのだが・・・。
「メリーチェ様は身分の高い方の方が好まれると思います。」
「ほぉ。それは、今すぐに私が王にならなければならないということか?」
「いえ。いずれ王になるのですから王太子であるアルフレッド様のことはとても好ましく思っているはずです。」
そう答えてから気が付く。
どうして、私はメリーチェのことをアルフレッド様に言わなければならないのだろうか。
これって、もしかしてメリーチェとアルフレッド様の仲を取り持つ役割してない!?
気のせいだろうか・・・。
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