にゃんこによる、にゃんこの為の、にゃんこ講座

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病院はいつも独特な臭いがする。

なんの臭いなんだろう？

そして、僕と同じ猫の鳴き声がする。

どこに連れてこられたのかわからず不安で鳴く猫。

僕も不安でいっぱい。

病院はいつ来てもあまり好きじゃない。

知らない人がいっぱいいるし。

「にゃあ。」

不安になって、小さく鳴くとユウが

「大丈夫だよ。具合が悪いんでしょ？先生に見てもらおうね。」

と、優しく頭を撫でてくれる。

ユウは好き。

でも、病院は嫌い。

「マオくん診察室にどうぞ。」

待つこと数十分。僕は看護師さんに呼ばれてユウと一緒に診察室に入った。

この看護師さんは、靴下さんを連れてった看護師そんだ。

「靴下さんは元気？」

看護師さんに尋ねるが、看護師さんは僕の言葉を理解出来ていないようで、笑顔を見せるばかりだ。

僕は靴下さんのことを知りたいのに。

「はい。口を大きく開けてね。」

真っ白な白衣を来た先生に口をカパッと開けられる。

うう。これ、辛い。

「あー。これは、口内炎だねぇ。マオくんは病気の影響で免疫力が低下しているから口内炎になりやすいんだよ………。薬を出しておくね。カリカリよりも缶詰の方が食べやすいと思うよ。カリカリはお湯でふやかしてあげてね。」

先生は僕の病名を告げた。

口内炎だって。

薬を飲んだら治るのかな？

また薬が増えてしまったけど、ユウは大丈夫なのかな？

ねぇ。ユウ。無理はしていないよね？

僕はね。

僕のためにユウにバイトに行ってほしくないんだよ。ほんとはね、僕のそばにずっといてほしいんだ。

その方がずっとずっと嬉しいんだよ。

でも、そんな思いは言葉が通じないからユウには届かなかった。

僕の薬代と栄養価の高い缶詰のためにユウはバイトに行く時間が増えていった。