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しおりを挟むこないだから口の中がムズムズとしている。
痛いというわけではないけど、ムズムズとしてなんだか落ち着かない。
ペロペロと舌で口の周りを舐めてみるが、なにもかわらない。
おかしいな。
そう思って何日かが過ぎていった。
「にゃっ!!」
痛いっ!!
いつもの美味しくないカリカリを食べようとカリッと噛んだら口の中に激痛が走った。
美味しくないのは僕の味覚が悪いんじゃないよ。
ただ、病院で買った味気のないご飯だからだ。健康にはいいんだろうけど、その分味が薄いんだ。
添加物も少ないみたいだし、着色料も保存料も使われていないから安心なんだけどね。
でも、味気ないんだ。
それはおいといて、なぜかそのいつものカリカリを食べたら口の中が痛いんだ。
まさか、ユウが僕のご飯になにかを混ぜた?
いいや。そんなことはない。
ユウは僕のことを大切にしてくれている。
そんなことは絶対にあり得ない。
じゃあ。なぜ?
このご飯いつもとおんなじだよ。
どうして口の中が痛くなるの?
僕はその日、口の中が痛くてご飯を残してしまった。
でも、ご飯だけじゃなくて水を飲んでも痛むんだ。
そして、次の日もやっぱり口の中が痛くて痛くてどうしようもなくてご飯を食べることができなかった。
水はまだなんとか飲めた。
痛いけどなんとか飲めた。
でも、カリカリはダメだった。
そうしても、カリカリを噛むことができないんだ。
ご飯を食べない僕を心配したユウに連れられてその日、僕は病院に行った。
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