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しおりを挟む「それに、蚤のお薬をつけてくれるから、蚤に困ることはないわ」
「えっ?なにそれ・・・」
そうそう。毎月肩甲骨の間に垂らされるあれね。
「ちょっと、薬垂らされたところがピリピリするのが嫌だけど・・・。痒いのに比べたらマシよね」
「そうだね。あれは、とても助かっているよ。」
モモさんと僕が頷き合う。
蚤に苦しめられていたときと、薬をやりだしたときとでは明らかに苦痛が異なる。
人間と一緒にいてよかったと思う瞬間だ。
「そんな薬あるの!私にもつけてほしいわ」
「僕も!でも、人間にさわられたり、近寄られるのはちょっとなぁ・・・」
灰色猫さんと靴下さんが目をキラキラさせている。この二匹もやはり蚤に苦しめられているようだ。
他の面々もこの話には興味深々である。
やはり、皆、蚤には苦しめられているらしい。
そうだよね。
あいつら、かじっても舐めてもいなくならないし。毛繕いしすぎて、禿げちゃうし。
身体を這う感覚もいただけない。
そんな蚤がいなくなるのは、とても嬉しいことだ。
ただ、薬をつけた後、ピリピリとするのがいただけないけど。
猫の中には薬があわなくて薬をつけたところが赤くなってしまったり、毛が抜けてしまったりする猫もいるそうだ。
薬だけに副作用があるが、それでもやはり僕は薬をつけてほしいと思う。
ちょっとピリピリするのは嫌だけど・・・。
「さてさて、今日は大分時間をオーバーしている。今日はこのくらいにしよう。マオも話っぱなしで疲れただろう。
暑くなってきたし、また来週会おう。来週は30分早めるか?早朝の方が涼しくていいだろう」
リーダーがそう言うと、皆が頷いた。
どうも、僕の話も聞きたいがそろそろ暑くなってきたので、自分の寝床に戻りたいようだ。
僕たち猫は暑さに強いと言われているがそうでもない。
やはり涼しいところが好きだ。
暑い日はできるだけ動かず、涼しくて安全な場所で眠っていることが多い。
天気が悪い日も寝ているけれど・・・。
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