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また、日曜日がやってくる。
今朝も猫も集会はあるので、僕はてくてく歩いて集会場に向かう。
最近、少しだけ疲れる。
いつも身体が思い感じだ。
ゆっくりとだけど、病気が進行しているのだろうか。
僕のにゃんこ講座最後まで皆に伝えることができればいいのだけど。
僕は今年の冬は越せないだろうって言われている。
今は6月。
あと、半年くらいしか生きられないのだろうか。
ユウが心配だなぁ。
ユウのことを託せる猫がいればいいんだけど。
てくてく。
てくてく。
「マオ!なにゆっくり歩いているの?ほら、早く行こう!」
歩いていると声をかけられる。
誰だろうと振り替えると元気一杯なモモだった。
「モモは元気だねぇ。若いんだね。今日はちょっと疲れててさ、先に行って?」
「えー、マオって私と半年しか違わないよね?まだ三才でしょ?元気だして!」
「あはは。ありがとう。モモといると元気でるよ」
モモはなんだかんだ言いながら、僕のゆっくりな歩調に合わせてくれた。
優しいんだから。
「今日のにゃんこ講座はなに?」
「今日はね、もし人間に飼ってもらえたらどうしたらいいかって話をしようと思って」
「そう、私もフォローするわね」
「ありがとう」
てくてく。
てくてく。
やっと集会所に着いた時には少し息が上がっていた。
「マオ、ご飯食べてる?なんか痩せた」
靴下さんが、僕のお腹を見ながら聞いてきた。
うん。痩せたかも・・・。
「食べてるよ、ご飯」
だって、ユウがお小遣いで買ってくれた大切なご飯だもの。
病気がわかってからは療法食に切り替えたからご飯の値段も5倍以上になったらしい。
お小遣いじゃ賄えなくなってユウはバイトを始めた。
最近、ユウが家にいる時間が少なくて寂しい。
今まで食べていたご飯はスーパーで買える2Kg700円ほどのご飯。
今は療法食だから2Kgで3500円するんだって、それにあわせて、僕の毎日の薬代。
とてもユウのお小遣いじゃ間に合わなくて、バイトを始めた。
ユウの側にいたいのに。。。
僕は僕の病気が恨めしい。
今朝も猫も集会はあるので、僕はてくてく歩いて集会場に向かう。
最近、少しだけ疲れる。
いつも身体が思い感じだ。
ゆっくりとだけど、病気が進行しているのだろうか。
僕のにゃんこ講座最後まで皆に伝えることができればいいのだけど。
僕は今年の冬は越せないだろうって言われている。
今は6月。
あと、半年くらいしか生きられないのだろうか。
ユウが心配だなぁ。
ユウのことを託せる猫がいればいいんだけど。
てくてく。
てくてく。
「マオ!なにゆっくり歩いているの?ほら、早く行こう!」
歩いていると声をかけられる。
誰だろうと振り替えると元気一杯なモモだった。
「モモは元気だねぇ。若いんだね。今日はちょっと疲れててさ、先に行って?」
「えー、マオって私と半年しか違わないよね?まだ三才でしょ?元気だして!」
「あはは。ありがとう。モモといると元気でるよ」
モモはなんだかんだ言いながら、僕のゆっくりな歩調に合わせてくれた。
優しいんだから。
「今日のにゃんこ講座はなに?」
「今日はね、もし人間に飼ってもらえたらどうしたらいいかって話をしようと思って」
「そう、私もフォローするわね」
「ありがとう」
てくてく。
てくてく。
やっと集会所に着いた時には少し息が上がっていた。
「マオ、ご飯食べてる?なんか痩せた」
靴下さんが、僕のお腹を見ながら聞いてきた。
うん。痩せたかも・・・。
「食べてるよ、ご飯」
だって、ユウがお小遣いで買ってくれた大切なご飯だもの。
病気がわかってからは療法食に切り替えたからご飯の値段も5倍以上になったらしい。
お小遣いじゃ賄えなくなってユウはバイトを始めた。
最近、ユウが家にいる時間が少なくて寂しい。
今まで食べていたご飯はスーパーで買える2Kg700円ほどのご飯。
今は療法食だから2Kgで3500円するんだって、それにあわせて、僕の毎日の薬代。
とてもユウのお小遣いじゃ間に合わなくて、バイトを始めた。
ユウの側にいたいのに。。。
僕は僕の病気が恨めしい。
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