にゃんこによる、にゃんこの為の、にゃんこ講座

葉柚

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僕は安全にご飯をもらうための極意を語る。
みんなは大人しく、耳を傾けて聞いていた。

「あと、これは難易度が高いかもしれないけど。人間に近づいて、足にスリスリするのも有効だよ。頭をこう擦り付けるの。こうされると、嬉しいみたい」

近くの木を人間の足に見立てて、頭を擦り付ける。
これは僕たちが普段おこなっているマーキングの一種だ。
なぜかこれをされると喜ぶ人間が多い。猫好きな人間だったらまず喜ぶ。

僕たちの所有物にされて嬉しいのかな?

人間の心理はよくわからないけど。

「それは、無理だよー」

「人間に触れるなんて無理無理」

「あら、意外と有効なのよ」

「まあ、無理はしないで。できる場合だけやればいいと思うよ。絶対にやらなきゃなんない訳でもないし」

やっぱり野良猫たちには難易度が高かったか。そうだよなぁ。
僕だって見知らぬ人間に近寄るのは怖いし。慣れた人間じゃなきゃ近づきたくないもの。

「あとは、本当の猫好きの人なら僕たちが何をしても可愛いと感じるらしいよ?」

「噛みついても?」

「いや、それはどうだろう??」

さすがに噛みつくのはNGだと思うけど。

「じゃれるのは大丈夫だよ。甘噛みなら逆にすごくよろこぶ。こう、前足で人間の手をぎゅっと抱え込んで、かぷっと甘噛みすると、撫でてくれるよ。どうも、肉球があたると嬉しいらしい」

肉球ばんざーい!!

ってよくユウが叫んでたっけ。

肉球さいこー!!

とも叫んでいたなぁ。

僕にもよくわからないけど。

「ああ、肉球はうちの下僕も好きよ?しょっちゅう肉球にさわってこようとするの。
さわるとそのまま、ずっともみもみしてくるのよ」

モモが話に入ってきた。
そうか、モモの飼い主(下僕)も肉球が好きなのか・・・。
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