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第63話
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「フワフワ……。ありがとうな。マリアはっ!?」
フワフワに癒やしてもらったお陰で正気を取り戻すことができた。正気を取り戻すと、今度はマリアのことが心配になった。マリアはマリルリに頭の中を覗かれていたはずだ。
頭の中を覗く行為は、覗かれた人の思考を崩壊させる恐れがあるため禁忌の術とされている。だが、マリルリはその禁忌の術を平気でマリアに使用した。マリアが壊れてしまっても構わないということなのだろうか。
「マリア、寝てるの。」
フワフワは一言そう教えてくれた。
寝ているのか気を失っているのか、思考を壊されて自分では動けない状態なのか、フワフワには判断が難しいのだろう。
「マリア!マリア!!」
外傷は大したことがなさそうなので、オレはマリアの肩を少し強めに揺する。
「……う、うぅん。」
すると、マリアから微かな反応があった。
だが、目を覚ますことはない。脳に相当な衝撃を受けているのかもしれない。すぐにどこかで休ませた方がいいかもしれない。
「すぐに宿に……。」
そこまで言ってオレは思案する。所詮この町もマリルリに支配されているのだ。宿にもマリルリの手が伸びているだろう。それなのに、宿を使っても大丈夫なのだろうか。
「いや……でも……。」
思案するが、今のマリアにはゆっくりとした休養が必要だ。イーストシティ王国まで行くには気を失ったままのマリアを連れてだととても難しい。それに、マリルリに見つかったことで、きっと国境の警備が強化されているだろう。
つまり、オレに残されているのは、この町で休むか、それともマリルリのいる王都に向かうかの二つの選択肢しかないわけだ。それならば、多少危険ではあるがこの町の宿で休むのが得策なような気がした。
マリルリも逃げたら罰を与えるといっていたが、逃げなければしばらくは何もしてこないかもしれない。そう思っての判断だ。まあ、マリルリの手の者に監視はされているだろうけれども。
「……とりあえず、フワフワも泊れる宿を探すか。」
オレは気を失ったマリルリを抱き上げると宿を探しに出ることにした。このまま意識のないマリアをこの場所に寝かせて一人で宿を探しに行くのも危険だと判断したからだ。
ちなみにフワフワは元気いっぱいなはずなのに、なぜかオレの肩に乗っている。可愛いし癒やされるから許すけど。
フワフワに癒やしてもらったお陰で正気を取り戻すことができた。正気を取り戻すと、今度はマリアのことが心配になった。マリアはマリルリに頭の中を覗かれていたはずだ。
頭の中を覗く行為は、覗かれた人の思考を崩壊させる恐れがあるため禁忌の術とされている。だが、マリルリはその禁忌の術を平気でマリアに使用した。マリアが壊れてしまっても構わないということなのだろうか。
「マリア、寝てるの。」
フワフワは一言そう教えてくれた。
寝ているのか気を失っているのか、思考を壊されて自分では動けない状態なのか、フワフワには判断が難しいのだろう。
「マリア!マリア!!」
外傷は大したことがなさそうなので、オレはマリアの肩を少し強めに揺する。
「……う、うぅん。」
すると、マリアから微かな反応があった。
だが、目を覚ますことはない。脳に相当な衝撃を受けているのかもしれない。すぐにどこかで休ませた方がいいかもしれない。
「すぐに宿に……。」
そこまで言ってオレは思案する。所詮この町もマリルリに支配されているのだ。宿にもマリルリの手が伸びているだろう。それなのに、宿を使っても大丈夫なのだろうか。
「いや……でも……。」
思案するが、今のマリアにはゆっくりとした休養が必要だ。イーストシティ王国まで行くには気を失ったままのマリアを連れてだととても難しい。それに、マリルリに見つかったことで、きっと国境の警備が強化されているだろう。
つまり、オレに残されているのは、この町で休むか、それともマリルリのいる王都に向かうかの二つの選択肢しかないわけだ。それならば、多少危険ではあるがこの町の宿で休むのが得策なような気がした。
マリルリも逃げたら罰を与えるといっていたが、逃げなければしばらくは何もしてこないかもしれない。そう思っての判断だ。まあ、マリルリの手の者に監視はされているだろうけれども。
「……とりあえず、フワフワも泊れる宿を探すか。」
オレは気を失ったマリルリを抱き上げると宿を探しに出ることにした。このまま意識のないマリアをこの場所に寝かせて一人で宿を探しに行くのも危険だと判断したからだ。
ちなみにフワフワは元気いっぱいなはずなのに、なぜかオレの肩に乗っている。可愛いし癒やされるから許すけど。
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