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第10話
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「……申し訳ありません。少し、疲れてしまいましたわ。」
今の私の頭の中は猫ちゃんたちのことでいっぱいだ。
猫を飼うということを簡単に思っていたが、猫を飼うことは家族が増えること。守るべき家族が増えるということだ。途中で投げ出すわけにはいかない。
それに、昨日までミーア様というルードヴィッヒ様の愛人のことを説明するのが嫌で忙しいと逃げていたルードヴィッヒ様が今日になってミーア様のことを話したいと言っても身構えてしまう。
しかも、ルードヴィッヒ様は上機嫌なのだ。
愛人のことを私に説明するのに上機嫌というのはいったいどういった神経をしているのだろうか。
結婚してから一週間。ルードヴィッヒ様とはほとんどしゃべることがなかった。それを思えば、ルードヴィッヒ様が私に歩み寄ってきているような気がして嬉しくは思う。嬉しくは思うけれど、その話題がルードヴィッヒ様の愛人だということに甚だ疑問が残る。
だから私はルードヴィッヒ様の誘いを断った。
散々私からの話を断り続けたルードヴィッヒ様への意趣返しも兼ねている。
「そ、そうか……。そうだよな。また、明日、時間をとって話そう。」
「ええ。そうしてください。あの……今日の夕食はやはり離れでとりますの?」
「ん……あ、ああ。そうだな。ミーアが待っているからな。」
「……わかりましたわ。」
結局、ルードヴィッヒ様は愛人であるミーア様が大事なのだ。きっと、私に話があるというのも、私にミーア様とルードヴィッヒ様との仲を認めて欲しいというものではないのだろうか。
貴族たちから良く思われていないことも多い猫という獣を私が好きだと言ったから、愛人も許してもらえるとでも思ったのだろうか。
せめて、結婚する前に教えてくれればまた話は違ったというのに。
「……明日、また来るよ。」
そう言って、ルードヴィッヒ様は私に右手を差し出してきた。
私はキョトンとした顔をしてルードヴィッヒ様の差し出してきた右手を見る。
ルードヴィッヒ様の右手にはひっかき傷がいくつもあった。しかも出来たばかりと思われるようなひっかき傷だ。
「えっと、私と握手をするのは嫌かい?夫婦ならハグをするのだろう?でも、君とはまだ少し距離があるようだから少しずつ距離を縮めたいと思って。握手なら、と……。」
ルードヴィッヒ様は伏し目がちに手を差し出した意味を伝えてきた。
「あ、いえ……その……。傷が……痛くはありませんか?」
「あっ。そうだった。大丈夫だよ。これは今朝君の手を握っただろう?君の匂いが手に移ってしまったようでね。手を洗わずにミーアに触ったものだから、怒ったミーアにひっかかれたんだよ。でも、痛くはないし、ちゃんとに消毒もしたから大丈夫だよ。気遣ってくれてありがとう。」
「……わたし、そんなに匂いますか?」
ルードヴィッヒ様の手の傷はミーア様にひっかかれた傷だったようだ。でも、手を握ったくらいで私の体臭がルードヴィッヒ様に移るだなんて。私はそんなにも体臭がキツいのだろうか。
不安になってクンクンと自分の手の匂いを嗅ぐ。
「君は香水をつけていないんだね。自然な匂いでとても好感が持てるよ。それに、私自体は君の匂いはわからない。ミーアがちょっと敏感なだけだから安心していいよ。」
ルードヴィッヒ様はそう言ってにっこりと笑った。
ルードヴィッヒ様が気づかない匂いに敏感に反応するだなんて、ミーア様はとってもヤキモチ焼きのようだ。よく、私とルードヴィッヒ様が結婚をすると言ったときに、反対をしなかったなと不思議に思った。
それに、ルードヴィッヒ様もルードヴィッヒ様だ。いくらなんでも、愛人であるミーア様とのやりとりを妻である私ににこやかに言うだなんてどうかしている。
普通だったら三行半を叩きつけているところだ。
だけれども、私はルードヴィッヒ様に追い出されたら行く当てがない。マーマレード伯爵家には居場所がない。私が出戻ることを厳格な父が許さないだろう。あの人はプライドというものが非常に高い。家格を守るためなら私がどうなろうと知ったことではないだろう。
その点、ルードヴィッヒ様は愛人はいるようだが、私に対して厳しくせっすることも、私の行動を制限することもない。愛人がいてもルードヴィッヒ様の元にいる方がまだ安全というものだ。悲しいことだけど。
「……私、香水のキツい匂いが苦手なんですの。ずっと匂いを嗅いでいると気持ち悪くなってしまうので、ほとんどつけません。貴族らしくないとおっしゃいますか?」
「いいや。そんなことはないさ。自然体でいることが一番だと思う。先ほども言ったように、私は君が香水をつけていないことに好感を持ったよ。」
ルードヴィッヒ様は私を肯定してくれた。
父などは私が香水をつけたがらないことに「貴族なのになぜ香水をつけないのだっ!身だしなみはしっかりと整えろ!」と怒鳴りつけてきたのに。
もちろん、香水はつけないけれど、清潔感には気をつかっているし、着るドレスの素材にも貴族らしくあるように高級な品を選んでいる。
「私の父は、私が香水をつけないことに対して怒っておりました。貴族らしくない、と。」
「そうか。君のお父様は厳格なのだな。そういえば、結婚式のときに来ていなかったようだが……。」
今頃それを言うのか。と、私はルードヴィッヒ様の顔を見た。
そう私のお父様は結婚式に参列しなかった。お母様も妹もだ。
お母様と妹は結婚式に参列したかったようだが、お父様が許さなかった。
「辺境伯などと結婚するとは……。」と、始終怒っていたのだ。ただ、怒ってはいたが結婚を取りやめることは無かった。王様から指示されたことだから、だろうが。
「……無作法な父で申し訳ありません。」
「いや、いい。嫌なことを思い出させたかな。」
「……いいえ。そんなことはありませんわ。」
私は取り繕ったような笑みを浮かべてルードヴィッヒ様を見る。
そんな私を見てか、ルードヴィッヒ様は少し困ったように微笑んだ。
今の私の頭の中は猫ちゃんたちのことでいっぱいだ。
猫を飼うということを簡単に思っていたが、猫を飼うことは家族が増えること。守るべき家族が増えるということだ。途中で投げ出すわけにはいかない。
それに、昨日までミーア様というルードヴィッヒ様の愛人のことを説明するのが嫌で忙しいと逃げていたルードヴィッヒ様が今日になってミーア様のことを話したいと言っても身構えてしまう。
しかも、ルードヴィッヒ様は上機嫌なのだ。
愛人のことを私に説明するのに上機嫌というのはいったいどういった神経をしているのだろうか。
結婚してから一週間。ルードヴィッヒ様とはほとんどしゃべることがなかった。それを思えば、ルードヴィッヒ様が私に歩み寄ってきているような気がして嬉しくは思う。嬉しくは思うけれど、その話題がルードヴィッヒ様の愛人だということに甚だ疑問が残る。
だから私はルードヴィッヒ様の誘いを断った。
散々私からの話を断り続けたルードヴィッヒ様への意趣返しも兼ねている。
「そ、そうか……。そうだよな。また、明日、時間をとって話そう。」
「ええ。そうしてください。あの……今日の夕食はやはり離れでとりますの?」
「ん……あ、ああ。そうだな。ミーアが待っているからな。」
「……わかりましたわ。」
結局、ルードヴィッヒ様は愛人であるミーア様が大事なのだ。きっと、私に話があるというのも、私にミーア様とルードヴィッヒ様との仲を認めて欲しいというものではないのだろうか。
貴族たちから良く思われていないことも多い猫という獣を私が好きだと言ったから、愛人も許してもらえるとでも思ったのだろうか。
せめて、結婚する前に教えてくれればまた話は違ったというのに。
「……明日、また来るよ。」
そう言って、ルードヴィッヒ様は私に右手を差し出してきた。
私はキョトンとした顔をしてルードヴィッヒ様の差し出してきた右手を見る。
ルードヴィッヒ様の右手にはひっかき傷がいくつもあった。しかも出来たばかりと思われるようなひっかき傷だ。
「えっと、私と握手をするのは嫌かい?夫婦ならハグをするのだろう?でも、君とはまだ少し距離があるようだから少しずつ距離を縮めたいと思って。握手なら、と……。」
ルードヴィッヒ様は伏し目がちに手を差し出した意味を伝えてきた。
「あ、いえ……その……。傷が……痛くはありませんか?」
「あっ。そうだった。大丈夫だよ。これは今朝君の手を握っただろう?君の匂いが手に移ってしまったようでね。手を洗わずにミーアに触ったものだから、怒ったミーアにひっかかれたんだよ。でも、痛くはないし、ちゃんとに消毒もしたから大丈夫だよ。気遣ってくれてありがとう。」
「……わたし、そんなに匂いますか?」
ルードヴィッヒ様の手の傷はミーア様にひっかかれた傷だったようだ。でも、手を握ったくらいで私の体臭がルードヴィッヒ様に移るだなんて。私はそんなにも体臭がキツいのだろうか。
不安になってクンクンと自分の手の匂いを嗅ぐ。
「君は香水をつけていないんだね。自然な匂いでとても好感が持てるよ。それに、私自体は君の匂いはわからない。ミーアがちょっと敏感なだけだから安心していいよ。」
ルードヴィッヒ様はそう言ってにっこりと笑った。
ルードヴィッヒ様が気づかない匂いに敏感に反応するだなんて、ミーア様はとってもヤキモチ焼きのようだ。よく、私とルードヴィッヒ様が結婚をすると言ったときに、反対をしなかったなと不思議に思った。
それに、ルードヴィッヒ様もルードヴィッヒ様だ。いくらなんでも、愛人であるミーア様とのやりとりを妻である私ににこやかに言うだなんてどうかしている。
普通だったら三行半を叩きつけているところだ。
だけれども、私はルードヴィッヒ様に追い出されたら行く当てがない。マーマレード伯爵家には居場所がない。私が出戻ることを厳格な父が許さないだろう。あの人はプライドというものが非常に高い。家格を守るためなら私がどうなろうと知ったことではないだろう。
その点、ルードヴィッヒ様は愛人はいるようだが、私に対して厳しくせっすることも、私の行動を制限することもない。愛人がいてもルードヴィッヒ様の元にいる方がまだ安全というものだ。悲しいことだけど。
「……私、香水のキツい匂いが苦手なんですの。ずっと匂いを嗅いでいると気持ち悪くなってしまうので、ほとんどつけません。貴族らしくないとおっしゃいますか?」
「いいや。そんなことはないさ。自然体でいることが一番だと思う。先ほども言ったように、私は君が香水をつけていないことに好感を持ったよ。」
ルードヴィッヒ様は私を肯定してくれた。
父などは私が香水をつけたがらないことに「貴族なのになぜ香水をつけないのだっ!身だしなみはしっかりと整えろ!」と怒鳴りつけてきたのに。
もちろん、香水はつけないけれど、清潔感には気をつかっているし、着るドレスの素材にも貴族らしくあるように高級な品を選んでいる。
「私の父は、私が香水をつけないことに対して怒っておりました。貴族らしくない、と。」
「そうか。君のお父様は厳格なのだな。そういえば、結婚式のときに来ていなかったようだが……。」
今頃それを言うのか。と、私はルードヴィッヒ様の顔を見た。
そう私のお父様は結婚式に参列しなかった。お母様も妹もだ。
お母様と妹は結婚式に参列したかったようだが、お父様が許さなかった。
「辺境伯などと結婚するとは……。」と、始終怒っていたのだ。ただ、怒ってはいたが結婚を取りやめることは無かった。王様から指示されたことだから、だろうが。
「……無作法な父で申し訳ありません。」
「いや、いい。嫌なことを思い出させたかな。」
「……いいえ。そんなことはありませんわ。」
私は取り繕ったような笑みを浮かべてルードヴィッヒ様を見る。
そんな私を見てか、ルードヴィッヒ様は少し困ったように微笑んだ。
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