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1章

2話──始まりの街

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気がついたら俺は始まりの街にいた。
「ここが始まりの街かーはやく魔物と戦いたいぜー」

周りを見渡すと先行予約を勝ち取った人達がそれぞれ店を見たり、お互いに感触を確かめあったりしている。

まず、メニューを開いてヘルプから地図の開き方を見る。

「地図がないとこの街は迷っちまうからな!」

このゲームは街だけ地図が完成している。
フィールドに出ると地図は自分で完成させなくてはならない。

冒険者ギルドまで歩いていると、屋台が並んでいる。
「美味そう...じゅるり
おじさん、それひとつください」

「おう! お前さんは異端者か?」
俺たちゲームプレイヤーはこっちの世界では異端者と呼ばれている。
「そうです
今日来たばっかりなんですよ」

「そうかじゃあ1つサービスしてやる」
そう言って焼き鳥を1つサービスしてくれた。

「ありがとうございます。」
それから10ゴールドを渡した。

「毎度あり!! また来てくれよ!」

「わかりましたありがとうございます。」
俺はまた冒険者ギルドを目指すのだった。
すると1人の女性とぶつかってしまった。

「すいません」
俺は咄嗟に謝った。

ぶつかった人を見ると初心者の魔法の杖を持っていた。
この人も今日始めた人だったのか。
冷静に見るとその女性は同い年ぐらいで髪をひとつに結んでいて、とても可愛かった。

「こちらこそごめんなさい! 今日は始めたばかりで浮かれてました...」
女性は照れながら言う。
「あ! 私の名前はサクラです。
よろしくお願いします」

「俺はリュウだ。よろしく!」

「よ、よかったら一緒にギルドまで行きません?道に迷ってしまって...」

「メニューから地図開けるけど、一緒にいく?」

「あ、そうなんですか! 一緒に行きたいです。」

「わかった! 焼き鳥食べる?」

「ありがとうございます」

「なんで魔法使いにしたの?」

「私はちっちゃい頃から魔法使いに憧れてて、やるなら絶対魔法使いだなって思ってたんです! 魔法使いならあんまり攻撃受けなくて痛くないかなって思ってました」

「そうなんだ! 魔法使いなら色んなこと出来るもんね」

そんな会話をしながら歩いていると冒険者ギルドが見えてきた。

「あ、あそこですね!」
ワクワクしながら話してくる。
因みに胸は大きいぞ。

冒険者ギルドは街で1、2を争うぐらい大きい。

「そうだね! まずはギルドに登録する?
それともお昼食べる?」

ギルドについた頃には既にゲーム内で12時を過ぎていた。因みにリアル時間2時間でゲーム内時間1日なので社会人や学生には優しい設定になっている。

「私はお昼ご飯食べたいですね。さっきの焼き鳥が美味しかったので楽しみです!」

「じゃあお昼にしようか」
俺達は冒険者ギルドの近くにあった子犬の食堂に入った。

「いらっしゃいませ 。2名様でよろしいでしょうか?」

「はい。お願いします」
テーブルに案内されてメニューが手渡される。

「私はカレーライスにします」

「俺はカツ丼にしよ! あのさ、一緒にパーティー組まない?」

「いいですよ! 私は魔法使いなのでパーティメンバー探してましたし、仲がいい人と組みたかったですしね!」

こうして2人はパーティーを組むことになったのである。
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