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file10 小さいおっさん
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今、日本に戻っている。
母・一華は、料理と格闘中だ。
先程パンをオーブンに入れ、ため息をつく。
「パンは、これで終わり!次は…この大きなキャベツ…」
大きなキャベツをご近所さんからいただいて、どんな料理にしようか悩んでいた。
「パンもあるから…キャベツのコンソメスープでいいかな~」
と独り言を呟いていたら、
「え~おじさん。ミネストローネがいいな~トマトの酸味がいいんだよ!奥さんには、わからないか~」
一華は、どこから声が聞こえるのかキョロキョロと声の元を探ると鍋の蓋に、七三の頭と黒スーツのおじさんが足をパタパタさせながら文句を言っていた。
顔をひきつらせながら、
「おっさん、マジか…なんか、人ん家の料理にケチつけやがった…怖っ!?」
おじさんは、続けて
「おじさんはね、ミネストローネの汁をとばして…それで耐熱皿に具を入れて上からチーズをまぶす。それからオーブンで焼く!!くぅ~!ワインも進んで、うまいんだよ!!」
“おっさん、おしゃれすぎる…女子会の料理、みたいじゃないか…”
と思っていると、パンが焼けた音がした。
パンを出し、机に置く。辺りは、パンの匂いで充満していた。
おじさんは鍋からおりてパンの方へ行こうとする。
「わ~い!パンだ~!おじさんが、独占しちゃうよ~!!」
すると、おじさんの真上からフォークがふってくる。おじさんは怯えながら真上を見ると
「…おじさん、不法侵入という言葉は、ご存じ?」
「なっ…なっ…人間、いつ気づいて…」
「ん?」
一華の圧に負けそうになっている。
おじさんは、
「この家は、なんでもありじゃないのか!?玄関の人形とか動いてるの知らないだろ?他にもだな…」
一華は、ずっと口角を上げながら
「うちの子達は、全員椎名家の家族です!あなたは…知らないわ?」
「…わかったよ~」
と言い、おじさんは消えていった。
一華は盛大な、ため息を吐きながら
「…だから料理が苦手なのよ~」
すると玄関から子供達の声がした。
「お母さん!ただいま~」
「母さん、ただいま~」
香菜と宏人が帰ってきた。
「「今日のご飯、何~?」」
一華は、子供達の顔をみて
「今日は、パンとミネストローネとグレープフルーツのゼリーだよー!!」
椎名家の住んでいるいわく付きの絵画や人形、妖精・小人達。その他の不思議なもの達が一華の発言に喜んでいた。
「うれしい…」
「ママ、好き…」
「フフッ」
母・一華は、料理と格闘中だ。
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