発禁状態異常と親友と

ミツミチ

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限界××編

3-3

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 生まれたままの姿でシーツに膝を突く。四つん這いに覆い被さった岳の指が、胸の突起につんと触れた。
「あっ……!」
 波打つ甘い快感に颯介はくんと顎を反らした。
「……っぁ、っ、ん」
「ここ、やっぱりあれから敏感なまま?」
「あ、れって……っ」
「保健室で触ったときの話」
「なっ、そんなことな、いッ……!?」
 否定の最中に、くに、と突起を倒されて、シーツに突く肘が折れかけた。
「うそつくなよ」
「嘘じゃな、っ、いまは、くすりがっ……」
「自分で触ったりは? してねえの?」
「しっ、しないっ、するわけないっ」
 ふうんと返しながら、くるくると乳輪をなぞる指。期待した乳首がむくむくと膨れあがるのに、中々そこに触れられない。さっきみたいに、早く、もっと、つよく触って欲しい。
「がっ、岳……、」
「どうしてほしい?」
 耳元に寄せられる唇に、
「どこもかしこも熱いんだろ? お前のしてほしいようにするから言えよ」
 うながす声に理性が突き崩されていく。
「あっ……ッ、っ、ぅ、ゆび、」
「指?」
「指でっ、さわって、ほしい」
「触ってんじゃん」
「ちがっ……ぅ゛、周りじゃなくって、ち、ちくび、ちくびもっと、触って、さっきみたいに」
「こう?」
「あぅっ」
 ぷっくりと勃起した乳首を上から潰される。そのままぐりぐりと捏ねられて、待ち望んだ快感に甘い声が溢れでる。
「あっ、あっ、ア……!」
「それで?」
「あっ……もっと、そのままっ、うごかしてほし、ぃっ、っ、っあ゛ッ♡♡」
「こう?」
「んっ、そっ……ッは、あうっ、んっ」
「それで? 次は? ずっとこれでいいのか?」
「あっ、ッ……っ~~~も、わかんなっ、前みたいにっ、前みたいにいっぱいしてほしいっ……!」
 岳の両指がきゅう、と乳首を摘み上げた。
「っひィ、んんん゛ッ♡♡」
 きゅっきゅっと優しく指圧される。その度にたまらない快感が小さな突起から次から次へと溢れだす。
「ああっ、あっ♡ あ、あんっ♡ も、だめっ♡ いくっ、イっちゃう♡」
「おー、イけイけ」
「はぅっ……んっ、うんんん゛ん♡♡!!」
 両手でシーツをひっ掴みながら、びゅるりと精を吐きだす。一瞬の解放感に打ち震えるも、しかしはれない疼きに腰を揺らした。
「あっ、は、あぅ、ううんっ……いっ、イったぁ♡」
「まだ足りないんだろ? もう一回イけよ」
「んんんん゛っ……♡♡!!」
 イって敏感になった突起を人差し指と中指の側面に挟まれて転がされる。
「あっ♡ あっ、あ……いくっ、イくっ、ん゛っ~~~~~♡♡♡」
 ガクガクと痙攣する膝がシーツを滑り、颯介はぺしゃりとベッドに伏せた。
「はう、うぅ……♡」
「おい、それじゃ触りにくいって」
「あっ……ちょ、ちょっと待っ、て」
「腰上げろよ、ほら」
「ひぅっ、んっ♡」
 懸命に肘を突き、起き上がろうしたところで僅かに自由を得た爪先にすりすりと乳頭を掻かれて、四肢はまたシーツに落ちた。
「颯介」
「あうっ、んっ……んんん゛ッ♡ 待て、ま、って♡」
 諫めるように名前を呼ばれても、からだにうまく力が入らない。ぐぐ、と起こしたところで乳首を摘ままれてまたべしゃっと落ちる。それを何度か繰り返したのち、岳は胸とシーツに挟まれた指先を無理矢理にうごかしはじめた。
「あ゛っっ♡♡!!? だめっ、だめっ、それ、つよいッッ♡♡」
 押しつぶされた乳頭をこねくり回される。感度の上がった体には余る刺激に早々に白旗を上げる。それでも腕に力ははいらないし、岳の指も止まらなかった。
「あ゛っ♡♡ やだっ、待って、なっ、なんかっ♡ 深いのくるっ、くる、からぁ゛……っ♡」
「こさせりゃいいだろ、ほら、イけよ」
「あっ、ぁあああっ♡♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ だめっ、やんっ、んっ~♡♡ んんん゛ん゛っ゛~~~~~~♡♡」
 びくんっびくんっとからだが跳ね上がる。意識がもっていかれそうな深い絶頂と吐精の快感に颯介ははくはくと口を開閉した。
「はっ……は、ぅ、あっ♡」
 余韻に震えるからだ。三度目の射精を経ても、まだ治まらない。体内を廻る果てのない渇望と疼きに颯介は、うう、と苦悶の声をあげた。
「どうした」
「こっ……こんな、こんな敏感なの」
 こんな簡単にイくのこえ~……と泣き言を漏らすと、胸元から引き抜かれた岳の手がぽんと頭に置かれた。
「ぅ……」
 くしゃりと髪を撫でられて、安堵を覚えた胸が静かに脈を打つ。
「次は? どうしてほしい」
 そう問いかけながら、岳の手は汗に濡れた背を伝い臀部まで落ちた。
 両手に尻を揉まれる。両側から持ちあげるように中心に寄せて、擦り合わせるように弄ばれると、どうしようもなくその奥、まだ触れられていない場所に熱が集まっていく。
「あっ、岳っ、そ、それやめてっ……」
「なんでだよ」
「……う、うずく、から」
 どこが、と背に落ちた問いに羞恥が押し寄せる。
「尻が……な、なかが疼く……っ」
 うつ伏せでよかった。しぬほど熱い頬を枕に擦り寄せながらそう思ったものの。岳が一度身を起こし、深く息を吐く。彼の表情も伺えない今、その意図がわからず心臓が不安に跳ねた。ひ、ヒかれただろうか。しかし顔を上げる勇気はなく、そうこうしている間にローションを纏った指が蕾に触れた。
「あっ……!」
 懇願通りに、指がなかを埋めていく。ひくつく肉輪を割って、媚薬でとろとろに蕩けた内壁をゆっくりと擦りあげながら。
「あぁっ♡ あっ、あっ……♡♡」
「なか、熱……」
「はぅっ……んんぅ、んんんっ♡」
 もう二本目まで入りそう、とつぶやきながらもう一本、増やした指に括約筋が広げられる。その感覚に息を飲んだのも一瞬、発情したからだは二本の質量を悦んで根まで受け入れた。指を咥えた肉縁は甘く収縮を繰りかえす。
「あっ、あんっ♡ んぅう……ッ、き、もちいいっ」
「なんかもう、このまま動かさなくても十分良さそうだな」
「やっ……やだっ♡ う、うごかして、なか、熱いところっ、もっと擦って、ほし、」
「あ~……」
 続けて、お~……と取り留めのない声色で返されて、さすがに、なに、と振りかえろうとした寸前で肉壁をぬるりと擦りあげられて、上げかけた顎がぼふんと枕に落ちた。
「あぅ゛っ……うっ、うんんん゛~~~~♡」
「ここだったよな? いいとこ」
「あ゛ぁあっ♡♡♡」
 敏感な性感帯を揃えた二本の指先にぐにぐにと揉みこまれる。ペニスの裏側を、いっとう弱い部分を丹念に揉まれて一瞬で思考が快楽に飲みこまれた。
「っは、あっ、あ、ッあっ、ぁあああ゛っ♡♡」
 シーツと腹筋に挟まれたペニスから、とろとろと白濁がこぼれる。それに気づいてるのか気づいていないのか、指先に挟んだしこりをそのまま細かく揺さぶられて、感度の上がったからだには過ぎる快感に颯介は枕を掻き抱きながら濁った悲鳴を上げた。
「ぃ゛、っ……あ、あ゛っ♡ あぁあああ゛っ♡♡ イ、イくっ、イくぅ゛っ……♡♡!!」
 ガクガクと伏せた腰元が痙攣する。それでも指は敏感な部分を捉えたまま、徹底的に絶頂へと落とす動きを繰り返す。もっと欲しいとおもう気持ちと同時、衝撃に近い刺激の連続に危機感を覚えたからだは逃げを打つ。それを叱咤するように手の平で腰元を上からぐっと押さえつけられて、刺激を散らす逃げ道を塞がれた。
「ひっ……ぃんんんん゛っっ♡ いやっあっあ゛っ♡♡ いくっ、またイくぅっっ♡♡」
「イけよ」
「あ゛っ、あっア゛、あ───♡♡ ッ、……っ~~~い、いま゛、今っ♡ イッ、てる、からぁ゛♡♡ あっ、だめ゛、またくるっ、くる……ぅ゛♡♡」
「イけ、ほら、ぜんぶ出しちゃえよ」
「や゛っっ♡♡ もうっ♡ もうでなっ、ぃ゛、ッ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛ぁあああ゛っ、ッ~~~~~ッ♡♡♡!!」
 後穴が激しい収縮を繰り返す。それを割り開くように指が更に一本増えて、ぐちゃぐちゃに熟れて敏感になった内壁を三本の指に荒らされる。
「ッ……っは、ぁ、あ゛ッ──────♡♡」
 びくんっびくんっと断続的に腰が跳ねる。その都度上から押さえつけてくる手のひらの感触にまで快感を覚えてしまって、シーツに擦られる尿道口から何度も何度も精を吐きだした。
「あ゛ぁあっ♡♡ あっあっ……ッ~~~と、とまんない゛っ、きもちいいのとまんないっ♡♡ からだ、あつい゛ぃッ……!!」
「何がきもちいい?」
「なかっ、なかがっ……ぁ゛あぅっ♡♡」
「……どうされるのがいい」
「あっ♡ っそ……ぐ、ぐぽぐぽされんの、きもちい、ッ、あ゛っ♡♡ ぜんぶきもちいっ、も、きもち、きもちくてっ、おかしいっ、おかしくなるっ♡♡」
 岳が身を屈めた。ぎしりとスプリングが鳴り、不意に首筋に触れた熱い吐息に甘い恍惚が走り抜けた。
「がっ、岳のゆびが、きもちいっ……♡♡」
 ぴたりと、うごきが止まった。
「ひぅ、う………っ」
 そのまま指を抜かれて、蕾が喪失感に戦慄く。弛緩した腕を後ろから引かれて、身体をひっくり返された。行為がはじまってから、はじめて見る友人の顔。自分を見据える据わった瞳。少し開いたその唇がいやに扇情的にみえて、あんなにたくさんイッたのに、底の方から渇望に似た欲がせり上がる。
「颯介、……わっ」
 颯介は岳に抱きついた。両手でその背を掻き抱いて、ぐいぐいと隙間なんてないくらいに身体を寄せる。
「……っ、おい」
 耳元に触れる吐息がきもちよくて、衣服越しの体温がもどかしくて、
「これじゃ動けねーって、おい」
 足の間に感じる確かな熱。衣服のなかで張りつめるそれを、その欲望の形を知る肌が体温を増した。擦りつけるように勝手に腰が振れて、それだけでもきもよくって、みっともないと分かっていても止められなかった。
「っ、あんま、腰揺すんなって」
「岳……た、たりない」
 茹だつような火照りと、倦怠感と、それを凌駕する渇きに唇が震える。
「……足りない、ってなんだよ」
 視線が重なる。岳の方からも身を寄せられて、押しつけられた勃起の脈動までも後孔に感じた。熱を帯びた呼吸が交わって、くっついた胸元から互いの高鳴る鼓動が伝わって、理性が紐解かれていく。
「っ、ほしいっ……、中に、岳のちんこ、いれて」
 ほしい、とまで言葉にしてから、ふっと我に返る。

 今。
 越えてはいけない一線をおれが、自分で踏みきった。
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