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第三章 意外と楽しい同居?生活

デリカシーのない母

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「三十六になります」

ミクは躊躇したが、仕方なく答えた。

省吾の母親は驚いた表情を見せた。

「ちょっと、省吾、どう言うつもりなの、後継はどうするの」

省吾はムッとして立ち上がった。

「ミク、帰ろう」

「はい、あのう、不束者ですがよろしくお願いします、これ皆さんで召し上がってください」

ミクはとりあえず、母親に挨拶をして、手土産を渡した。

そして、省吾の後を追った。

「全くデリカシーねえんだから」

省吾は車に乗り込み、発車させた。

帰り道、省吾は一言も話さない。

マンションに近づくと、省吾はポツリと言葉を発した。

「ごめん、嫌な思いをさせたな」

「大丈夫です」
省吾は車をマンションの駐車場に停めて、ミクの腕を引き寄せ、抱きしめた。

「省吾さん?」

「ごめん、しばらくこのままでいてくれ」

省吾は母親に甘えるように、ミクの胸に顔を埋めて、ミクの背中に手を回した。
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