戦国武将織田信長の不器用な恋

ラヴ KAZU

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マミ、どこに行ったんだ①

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「信長様、みんなが見ています、離してください、恥ずかしいです」

「恥ずかしがることはない、お前は俺の妻だからな」

信長様の愛情は手に取るようにわかる、だから、嬉しい反面、心配にもなる。

私はこのまま、信長様の側にいて良いのか。

そんな矢先、私の身に大変なことが起きた。

朝、目が覚めると、見慣れた部屋にいた。

壁に貼ってあるカレンダーは現代の日付が記載されている。





嘘、私現代にタイムスリップしちゃったの?

私はアパートで一人暮らしをしていた。

窓を開けると、見慣れた景色が広がっていた。

そう、私は三十八歳で独身。

恋人もいない寂しいお一人様である。

夢見てたのかな?

でも確かに信長様の温もりを感じていた。

唇にはキスの感触もあった。

現代に戻ってきてしまって、きっと信長様は急にいなくなった私を心配しているだろうな。

でも、どうすることも出来ない。

ベッドの横に置いてある時計は七時を示していた。

今日は何曜日?

月曜日だ、仕事行かなくちゃ。

でも、私は無断欠勤になってるんじゃないだろうか。

私が戦国時代にタイムスリップしていた時間は、現代ではどんな時間の流れになっていたのか。

でも、カレンダーをよくよく見ると、全く時間は経過していない。

あの時も、日曜日の夜ベッドに入って、目が覚めたら戦国時代だった。

日にちも変わらない。






私が戦国時代で過ごしたことは、現代では時間が止まっていたってこと?

よくわからない。

とにかく、会社行こう。

私は会社に向かった。

電車に乗り、慌ただしく行き交う人の流れに乗り、会社に到着した。

タイムカードを打刻すると、全く日にちは経過していなかった。

休んでいないってこと?

「先輩、おはようございます」

いつものように後輩のルミちゃんが挨拶してくれた。

「おはよう」

「先輩、二日酔いしませんでしたか」

「二日酔い?」

「結構飲んじゃいましたよね」

そうだ、金曜日、新入社員がきて、歓迎会でみんなで飲みに行ったんだっけ。

「あ、うん、大丈夫」

「すごいな、先輩は」

「そんなことないよ」

「そういえば織田くんはどうだったんですかね」






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