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第四章 お互いに止められない

近くのポストに退職届の封筒を投函した。 (えっと、まず、これからどうすればいいんだっけ)

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そして、コンシェルジュ後藤に旅行に行くからと、カードキーを預けた。

「かしこまりました、お気をつけていってらっしゃいませ」

あやかは挨拶をしてマンションを後にした。

頭が真っ白で何も考えられない。

近くのポストに退職届の封筒を投函した。

(えっと、まず、これからどうすればいいんだっけ)

あやかは、潤一郎のマンションから離れることを考えた。

(アパート探して、バイトもしないと……)

あやかは借金を返す当てがなくなり、途方にくれた。

そんなことになっているとも知らずに、潤一郎は白鳥不動産令嬢との食事に出かけた。

大きな窓から夜景が美しく広がるレストランに向かった。

「潤一郎さん、お目にかかれて光栄です、白鳥ゆかりと申します」

「村藤潤一郎です、今日はお父様はご一緒ではなかったですか」

「いいえ、今日は私と潤一郎さんの二人だけです」

潤一郎は秘書の金丸を睨んだ。

「では、社長、後でお迎えに上がります」

金丸はゆかりに一礼して、その場を後にした。
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