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まゆにバレた結城丈二の正体

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私はその時、おじさまとヨーグルトを食べていた。

唯一つわりの時食べることが出来たのがヨーグルトだった。

「結城君がなんの用かな、まゆを見舞いに来たんじゃないか」

「まさか、私が見舞いに行った時は、迷惑だと言わんばかりに追い返したのに」

「まゆ、通してもいいか、それとも追い返すか」

「会いたいです」

「よし、通せ」

待たされた俺は、痺れを切らしていた。

「大変お待たせ致しました、どうぞ」

俺は応接室に通された。

「結城君、体調はどうかな」

「ありがとうございます、おかげさまで回復致しました」

「そうか、それはよかった、で、今日はなんの用かな」

「あのう、まゆさんがつわりがひどいと聞いたんで、お見舞いに伺いました」

「そうか、ちょっと呼ぶから待っておれ」

しばらくして、まゆが姿を見せた。

「俺は席を外すからゆっくり話をしなさい」

工藤組長は席を外した。



「つわりがひどいと、陽介から聞いた、どうだ」

「はい、ひどいです、でも結城さんがお見舞いに来てくれたので、嬉しいです」

そんな可愛いこと言うな、俺は我慢の限界だぞ。

「あ、そうだ、ヨーグルト買ってきたぞ、これなら前にもつわりの時、食べられたからな」

「ありがとうございます」

やっぱり、龍だ、だって、前のつわりのときのことを結城さんは知らないもの。

「あ、いちごソースが入っているヨーグルト、覚えていてくれたんですね」

「ああ、まゆ、こればっかり食べてたもんな」

「そうですね、ありがとう、龍」

俺は絶句した。

しまった、調子に乗って喋りすぎた。

「何言ってる、俺は結城丈二だ」

「あ、そうでした」

まゆはヨーグルトをしまおうと急に立ち上がったため、バランスを崩して倒れそうになった。

俺は咄嗟にまゆを抱き抱えた。

「大丈夫か」

「ベッドまで連れて行って頂けますか」

俺はまゆを抱き抱えて、まゆの部屋まで、運んだ。



ゆっくりまゆをベッドに下ろして、頭を枕に置いた。

その時、まゆは俺にキスをした。

俺は咄嗟に身体を離した。

「結城さん、ごめんなさい、急にキスして、気分を悪くされたのなら謝ります、
怒らないで」

「お大事にしてください」

俺はまゆに部屋を後にした。

まゆにいきなり、龍と呼ばれ、まゆの柔らかい唇が触れた。

俺は咄嗟のことにパニックに陥った。

「組長、まゆさんの具合いかがでしたか」

陽介は俺に言葉をかけた。

「龍って呼ばれた」

「えっ、バレちゃったんですか」

「キスされた」

「組長、それはもうバレバレですよ、だって、まゆさんは結城丈二にいきなりキスしないですよね」

「そうだよな」

「組長、もう正体明かしたらどうですか」

「だめだ、俺は堅気の人生を捨てた、今、極道の世界で生きている男だ、
お腹の中の子供は堅気の服部祐志の子供として育ててもらわないとダメなんだ」
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