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祐志さん、助けて

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そんなある日、まゆはふらふらと一人で、外に出てしまった。

その姿をずっと付け狙って居る二つの目があった。

祐志は病院からまゆのスマホに連絡した。

しかし、まゆのスマホは繋がらない。

嫌な予感が脳裏を掠めた。

祐志は病院を出て、マンションに向かった。

案の定、まゆはどこにも見当たらない。

しかし、スマホは持って出て居るようなので、GPSでまゆの居所を確認した。

まゆは駅に向かっていた。

祐志は急いで、まゆの後を追った。

その時、工藤の言葉を思い出していた。

「おい外科医、俺には敵がたくさんいる、まっ、それだけやばい道を歩いてきたってことだが、まゆも狙われる、だから、俺に万が一のことがあったら、まゆを守ってやってくれ」

まさか、誰かに連れ去られるなんてこと、ないよな。

まゆも狙われる、その言葉がおれの背筋を凍らせた。

駅に向かうと、まゆの姿を見つけたが、まゆは車に押し込まれて連れ去られてしまった。

俺はタクシーを捕まえて、後を追った。

誰なんだ。

俺はとりあえず、工藤組組長に連絡を入れた。





「ご無沙汰しております、服部祐志です」

「おお、まゆは元気に過ごしておるか」

「まゆが何者かに連れ去られました」

「なんだと」

「今、その車を追ってます、何者かに心当たりはないでしょうか」

「多分、高山組長が亡くなったことで、飛鳥に怨みを持つものの仕業だろう」

「そうですか、ありがとうございました」

祐志がスマホを切ろうとした時、慌てて工藤組長は声をかけた。

「堅気のお前さん、一人じゃ危ない、応援をやるから、お前さんの居所を教えてくれ」

「わかりました」

祐志は自分の居所を工藤組長に送った。

工藤、俺はお前を恨むぞ、いつまでまゆを苦しめれば気が済むんだ。

その頃、まゆは車に押し込まれて、身動き出来なかった。

「離してください」

なんとか逃げようと暴れた。

「大人しくしろ」

そう言ってナイフを突きつけられた。

まゆは恐怖のため、動けなくなった。




どうしよう、祐志さん、助けて。

この時、まゆの心の中は祐志が大半を占めていた。

車が倉庫に到着した。

あの忌まわしい事件があった倉庫だった。

案の定、まゆを連れ去ったのは、あの時、高山組長に従えていたチンピラ連中だった。

工藤飛鳥に高山組長を滅多刺しにされ、工藤飛鳥を背後から滅多刺しにし、

工藤飛鳥の命を奪った連中だった。

奴らは工藤飛鳥を死に追いやっただけでは飽き足らず、まゆも狙ったのである。

「おい、工藤飛鳥は俺達があの世に送った、お前も一緒にあの世に送ってやるよ」

まゆは事件の忌まわしい記憶が蘇り、工藤飛鳥の記憶も蘇ってきた。

「おい、あの世に送る前に楽しもうぜ」

「おお、それはいい考えだ」

一人の男がまゆを押し倒した。

「いや、助けて、工藤さん」

「この女、バカじゃねえか、工藤はもう死んだんだよ、お前を助けにくる奴はいない」

そして、まゆは服を引きちぎられた。

ブラを持ち上げられて、一人の男が手を頭の上で押さえつけた。

もう一人の男がまゆに馬乗りになった。





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