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第十ニ章 拉致された由梨
③
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「あなたは西園寺組の姐さんですよね」
「健吾さんの奥様はちゃんといますよ」
一真は人違いをしたのかと戸惑った。
(いや、そんなはずはない、でも助かりたくて嘘を言ってるようにも見えない、どう言うことだ)
「あのう、この人、手当しないと、ダメなんじゃないでしょうか」
一真は混乱していた。
「私のロープ解いていただけますか、救急箱ありますか」
一真は「ああ、はい」と言って由梨のロープを解いた。
「今、救急箱持ってきます」
一真が持ってきた救急箱で裕也の傷の手当をはじめた。
(不思議な女だ)
すると、由梨は一真の傷の手当もしようとした。
「俺は大丈夫です」
「だって、血が出ていますよ、痛いでしょ」
一真は由梨に対して、初めての感情に戸惑った。
由梨は一真の手当も始めた。
「さっきは助けてくれてありがとうございました」
由梨はにっこり微笑んだ。
「健吾さんの奥様はちゃんといますよ」
一真は人違いをしたのかと戸惑った。
(いや、そんなはずはない、でも助かりたくて嘘を言ってるようにも見えない、どう言うことだ)
「あのう、この人、手当しないと、ダメなんじゃないでしょうか」
一真は混乱していた。
「私のロープ解いていただけますか、救急箱ありますか」
一真は「ああ、はい」と言って由梨のロープを解いた。
「今、救急箱持ってきます」
一真が持ってきた救急箱で裕也の傷の手当をはじめた。
(不思議な女だ)
すると、由梨は一真の傷の手当もしようとした。
「俺は大丈夫です」
「だって、血が出ていますよ、痛いでしょ」
一真は由梨に対して、初めての感情に戸惑った。
由梨は一真の手当も始めた。
「さっきは助けてくれてありがとうございました」
由梨はにっこり微笑んだ。
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