俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う

ラヴ KAZU

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第二十五章 記憶がない蓮

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「美希ちゃん、久しぶりだな」

望月は美希に会えるのを楽しみにしていた。

「麗子さんは順調ですか」

「ああ、つわりの時期は大変だったが、安定期に入って、食欲も出て、
気分もいいみたいだ」

「そうですか、よかったですね」

二人で話していると、美蓮が泣き出した。

「美蓮、泣くな」

望月は美蓮をあやしてくれた。

美蓮はすぐに泣き止んだ。

「あら、蓮也の時も思いましたけど、望月さんは子供をあやすのが
お上手ですね」

「ああ、弟たちを面倒見てきたから、それが役立ってるんだ」

「そうでしたね」

そこに蓮が帰ってきた。

ガチャっとドアが開いて、蓮が姿を現した。



蓮は望月の記憶がない。

美蓮を抱っこして、美希と楽しそうに話をしている男に違和感を覚えた。

望月から美蓮を奪い返し、美希の腕を引き寄せた。

「お前は誰だ、美希に気安く話かけるな」

望月は話は聞いていたが、自分の記憶がない蓮を目の前にして、

少しだけ寂しさが込み上げてきた。

「悪かった、でも、俺はお前の生涯の悪友なんだけどな」

蓮は望月の言ってることに理解が出来ないでいた。

「とりあえず、今日のところは引き上げるよ」

望月は蓮のマンションを後にした。





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