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第十八章 悪友 望月楓

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麗子は気づいていた。

楓は美希さんを愛している。

美希さんを忘れるために、私を蓮様から引き離すために近づいたんだと……

プライドの高い麗子は、必ず楓を振り向かせると心に誓った。

この日麗子は色っぽいルームウエアを購入して、楓に迫った。

楓と麗子は寝室は結婚後別だった。

美希を愛する楓、楓を愛するがプライドが邪魔をする麗子。

この二人がベッドを共にすることはなかった。

「楓、もう寝ちゃったの」

こんな時間に麗子が自分の寝室に来るなんてどうしたんだ。

楓はドアを開けて、麗子の姿に驚いた。

「どうしたんだ」

麗子の色っぽい姿に狼狽えた。

楓だって男だ、シースルーの色っぽいルームウエアで現れて戸惑わないわけがない。

麗子はいきなり抱きついてきた。

楓の首に腕を回し、耳元で囁いた。

「楓、抱いて」

そして、唇を重ねた。



楓は麗子を抱き抱えて、ベッドに下ろした。

「どう言う風の吹き回しだ」

「私たち、夫婦でしょ、ちゃんと夫の勤めを果たして」

麗子は自分でなんて可愛くないんだろうと感じた。

楓、大好き、私を求めて。

そんな言葉を練習していたのに……

楓は「夫の勤めか」とポツリと呟いた。

麗子にキスを落とし、ルームウエアを脱がせた。

胸の膨らみに唇を押しつけて、大きく揉みしだいた。

「ううん、気持ちいい」

ブラを外して、乳首を舐めた。

ツンと立ってきた麗子の乳首はピンク色に輝いていた。

「いいぞ、もっと気持ちよくなれ」

麗子は最高潮に達した。

胸の愛撫だけで行っちゃうなんて、恥ずかしい。

麗子は頬を真っ赤に染めていた。

「自分のベッドで早く寝ろ」

「楓は興奮してこないの?」


「俺は大丈夫だ」

そう言いながら、楓自身は大きくなっていた。

麗子はいきなり、楓自身に触れた。

「ああ、俺はいいから」

「だって、感じてるでしょ」

麗子は楓のスエットのズボンを下ろして、下着の上から楓自身に触れた。

「ああ、くっ、だめだ」

次の瞬間、麗子は大胆な行動に出た。

楓の下着を下ろして、楓自身をしゃぶった。

「麗子、やめろ」

「だって、こんなに大きくなって」

麗子は舌で転がしながら、楓の肉棒を上下に動かした。

「ああ、気持ちいい、だめだ、これ以上は……」

楓は麗子から身体を離して、自分でしごいた。

ドクドクと白いものがとめどもなくシーツを汚した。

「楓、なんで私の中に入れてくれないの、私はあなたの何?」

楓はベッドから降りて、シャワールームへ向かった。

何よ、そんなに美希さんが好きなの?



今、美希さんを思いながら、果てたの?

なんで、私じゃだめなの?

麗子は涙が止まらなかった。

そのまま、子供のように泣き疲れて眠った。

楓はシャワールームから戻ると、麗子を抱えて、麗子のベッドに寝かせた。

麗子の頬とおでこにキスを落とした。

「無理しやがって」

蓮一筋なら、経験だってないんだろうに全く。

楓は麗子に無理をさせたくなかった。

麗子の色っぽい姿に欲情した自分が情けなかった。

美希に対する気持ちが吹っ切れていない状況で、麗子を抱くことは出来ない。

俺は何をしてるんだ。

それから、麗子は必要以上に買い物をした。

「楓、これ買ってもいい」

「この間、同じようなの買ったばかりだろ」

「同じじゃないわよ、欲しいの」

楓は大きなため息をついた。

そんな時、ボーナスの時期がやってきた。
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