44 / 94
第八章 信じられない気持ち
雫が唯香との事を誤解して悩んでいたことなど知る術はなかった。
しおりを挟む
俺は病室で唯香を説得して、雫への気持ちを伝えた。
しかし、唯香は信じられないと言う表情を見せていた。
「峻、どうして?私への愛情は何処へ行ってしまったの?」
「唯香」
「峻、お願い」
唯香は俺に抱きついて来た、俺は彼女の肩を掴んで、引き離し「俺が愛しているのは雫だ」と伝えた。
あれから俺はある事に気づく、そういえば昨日雫は病室へ姿を表さなかったと・・・
今日もすでに時計の針は十二時を回っている。
雫はまた具合が悪いのか?まためまいでも起こしたのか?俺はスマホを手に取り、雫に電話した。
何度呼び出しても雫は出ない、どうしたと言うんだ、急に心配になり、コンシェルジュの千賀に連絡をした。
「冴木様、どうされましたか?お怪我の方は大丈夫でございますか?」
「大丈夫だ、忙しいところすまないが、雫と連絡が取れない、昨日から病院にも姿を見せないんだ、雫の様子を見てくれないか?この間めまいを起こして具合悪くなったから、心配になった」
「かしこまりました」
しばらくしてコンシェルジュ千賀より連絡が入った。
「冴木様、千賀でございます、雫様はお部屋にいらっしゃいました、冴木様からのお電話の事をお伝えすると、マナーモードにしてあったので気づかなかったとおっしゃっていました」
「そうか、忙しいところすまなかった」
「とんでもございません、雫様は具合悪い様子もありませんでした」
「わかった、手間を取らせたな」
「いいえ」
また雫に電話したが、やはり出なかった、しかも折り返しの連絡も無かった。
俺は嫌な予感が脳裏を掠めた。
しかし、雫が唯香との事を誤解して悩んでいたことなど知る術はなかった。
しかし、唯香は信じられないと言う表情を見せていた。
「峻、どうして?私への愛情は何処へ行ってしまったの?」
「唯香」
「峻、お願い」
唯香は俺に抱きついて来た、俺は彼女の肩を掴んで、引き離し「俺が愛しているのは雫だ」と伝えた。
あれから俺はある事に気づく、そういえば昨日雫は病室へ姿を表さなかったと・・・
今日もすでに時計の針は十二時を回っている。
雫はまた具合が悪いのか?まためまいでも起こしたのか?俺はスマホを手に取り、雫に電話した。
何度呼び出しても雫は出ない、どうしたと言うんだ、急に心配になり、コンシェルジュの千賀に連絡をした。
「冴木様、どうされましたか?お怪我の方は大丈夫でございますか?」
「大丈夫だ、忙しいところすまないが、雫と連絡が取れない、昨日から病院にも姿を見せないんだ、雫の様子を見てくれないか?この間めまいを起こして具合悪くなったから、心配になった」
「かしこまりました」
しばらくしてコンシェルジュ千賀より連絡が入った。
「冴木様、千賀でございます、雫様はお部屋にいらっしゃいました、冴木様からのお電話の事をお伝えすると、マナーモードにしてあったので気づかなかったとおっしゃっていました」
「そうか、忙しいところすまなかった」
「とんでもございません、雫様は具合悪い様子もありませんでした」
「わかった、手間を取らせたな」
「いいえ」
また雫に電話したが、やはり出なかった、しかも折り返しの連絡も無かった。
俺は嫌な予感が脳裏を掠めた。
しかし、雫が唯香との事を誤解して悩んでいたことなど知る術はなかった。
11
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
自信家CEOは花嫁を略奪する
朝陽ゆりね
恋愛
「あなたとは、一夜限りの関係です」
そのはずだったのに、
そう言ったはずなのに――
私には婚約者がいて、あなたと交際することはできない。
それにあなたは特定の女とはつきあわないのでしょ?
だったら、なぜ?
お願いだからもうかまわないで――
松坂和眞は特定の相手とは交際しないと宣言し、言い寄る女と一時を愉しむ男だ。
だが、経営者としての手腕は世間に広く知られている。
璃桜はそんな和眞に憧れて入社したが、親からもらった自由な時間は3年だった。
そしてその期間が来てしまった。
半年後、親が決めた相手と結婚する。
退職する前日、和眞を誘惑する決意をし、成功するが――
冷血弁護士と契約結婚したら、極上の溺愛を注がれています
朱音ゆうひ
恋愛
恋人に浮気された果絵は、弁護士・颯斗に契約結婚を持ちかけられる。
颯斗は美男子で超ハイスペックだが、冷血弁護士と呼ばれている。
結婚してみると超一方的な溺愛が始まり……
「俺は君のことを愛すが、愛されなくても構わない」
冷血サイコパス弁護士x健気ワーキング大人女子が契約結婚を元に両片想いになり、最終的に両想いになるストーリーです。
別サイトにも投稿しています(https://www.berrys-cafe.jp/book/n1726839)
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
再会したスパダリ社長は強引なプロポーズで私を離す気はないようです
星空永遠
恋愛
6年前、ホームレスだった藤堂樹と出会い、一緒に暮らしていた。しかし、ある日突然、藤堂は桜井千夏の前から姿を消した。それから6年ぶりに再会した藤堂は藤堂ブランド化粧品の社長になっていた!?結婚を前提に交際した二人は45階建てのタマワン最上階で再び同棲を始める。千夏が知らない世界を藤堂は教え、藤堂のスパダリ加減に沼っていく千夏。藤堂は千夏が好きすぎる故に溺愛を超える執着愛で毎日のように愛を囁き続けた。
2024年4月21日 公開
2024年4月21日 完結
☆ベリーズカフェ、魔法のiらんどにて同作品掲載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる